未成年 (テレビドラマ)
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『未成年(みせいねん)』は、1995年10月~12月にTBS系列で放送されたテレビドラマ。放送枠は毎週金曜日22時からの1時間(金曜ドラマ枠)。
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[編集] 概要
- 1993年にTBS系で放送され好評を博した『高校教師』と同様に野島伸司が脚本を手がけた作品である。1993年の『高校教師』、1994年の『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』と、このドラマを合わせて、一般的に『TBS野島三部作』という。後年の『聖者の行進』(1998年)などを含む場合は、『TBS野島伸司シリーズ』という。
- 同年代の若者5人を中心に、青春の過程で起こる様々な苦悩と葛藤を生々しく描く。主演のいしだ壱成をはじめ豪華キャストが話題となった。歌手デビュー前の浜崎あゆみも出演している。全11回。
- 平均視聴率は20.0%、最高視聴率は第8回の23.2%。
- 第1回の放送では当時結成されたばかりのTHE HIGH-LOWSのライブ会場でロケが行なわれた。
- 獨協大学の旧学食や中央棟の様子が映像より伺える。
- 戸川兄弟役に三宅恵美の夫同士が出演する。
[編集] 出演者
- 戸川博人(ヒロ) - いしだ壱成
- 高校3年生。出来のいい兄にコンプレックスを抱き何事にも無気力。兄の恋人である萌香に恋心を抱く。インディ・ジョーンズと考古学を好む。
- 室岡 仁(デク) - 香取慎吾
- 幼い頃に頭に深い傷を負い知的障害を患う。動物好きで優しい心を持つ。ゲームが得意。
- 坂詰五郎 - 反町隆史
- ヒロの中学時代の同級生で暴力団の構成員。義理人情に厚く、嘘や曲がった事が大嫌い。恋人のアリサと同棲し、近いうちに堅気になることを考えている。
- 神谷 勤 - 河相我聞
- 有名進学校に通う高校3年生。瞳に恋心を抱きやがて恋人関係になる。母の溺愛に戸惑っている。
- 田辺順平 - 北原雅樹
- ヒロのクラスメイトで野球部所属。お調子者でスケベだが臆病なところがある。加代子に片想いしている。実家は精肉店。
- 新村萌香 - 桜井幸子
- 大学生。先天性の心臓病を抱え、胸には手術の痕が残る。ひょんな事からヒロと知り合うが実は彼の兄の辰巳の恋人。大らかで母性的な性格で自身の境遇から「冒険」を夢見る。
- 安西加代子 - 遠野凪子
- ヒロ、順平のクラスメイト。ヒロに行き過ぎた片想いしており、その為には他人の利用も厭わない。男にだらしのない母に苛立つが、自身も売春に手を出している。
- 田畑 瞳 - 浜崎歩
- 有名女学校に通う才女。家庭教師の子供を身篭る。後に勤と恋人関係になる。
- 戸川辰巳 - 谷原章介
- 大学生。ヒロの兄で萌香の恋人。ラグビー部主将でルックス、勉強、スポーツに優れる万能人間だが冷酷な一面も持つ。
- アリサ - 朝岡実嶺
- 五郎の恋人でソープ嬢。五郎の身を常に案じている。やがて五郎と結婚を約束する。
- 戸川芳史 - 西岡徳馬
- ヒロ、辰巳の父。出来のいい辰巳に目をかけ、ヒロに対しては歯痒く思っている。
- 新村武郎 - 宇梶剛士
- 萌香の兄で刑事。妹と二人暮ししている。父親も刑事で殉職しており、そのためヤクザを強く憎み、特に五郎に対しては敵対心を抱く。
- 見城雅宏 - 小木茂光
- 心臓外科医。萌香の手術を担当し、幼い頃から目をかけてきた。先立たれた妻との間に幼い娘がいる。
- 梅原幹雄 - 寺田農
- テレビ局のディレクター。事件を起こしたヒロ達に対して興味を抱く。
- サオリ - 大寶智子
- 萌香の友人。テレビ局でアルバイトをしている。
- 神谷真紀子 - 高林由紀子
- 勤の母。夫は海外に単身赴任しており、息子に対して異常なまでの愛を注ぐ。
- 室岡邦博 - 六平直政
- デクの父。小さな町工場を営み、借金に苦しんでいる。
- 室岡貴子 - 山本道子
- デクの母。
- 田辺 健 - 阿南健治
- 順平の父。
- 田畑洋造 - 勝部演之
- 瞳の父で国会議員。議員としての地位を大事にしており、イメージダウンを恐れている。
- 田畑裕子 - 田島令子
- 瞳の母。
- 牛島洋平 - 森本レオ
- 考古学教授。新設の大学に招かれる。ヒロ同様にインディ・ジョーンズ好き。
- 小池唯一 - 浅野和之
[編集] スタッフ
- 脚本:野島伸司
- 制作:伊藤一尋
- 演出:吉田健、加藤浩丈、金子与志一
- 音楽:千住明
[編集] 主題歌
- 主題歌、挿入歌共にカーペンターズの楽曲が使用されている。ドラマのヒットを受けて発売されたベスト盤は300万枚のセールスを記録し、幅広い世代に広く知られる事となった。
[編集] オープニング
[編集] エンディング
- 『I Need To Be In Love』(邦題: 青春の輝き)
- 『Desperado』(邦題: 愛は虹の色、第8話、第9話挿入歌)
- 『Yesterday Once More』(最終話)
[編集] 挿入歌
- 『For All We Know』(邦題: ふたりの誓い)
- 『A Kind of Hush』(邦題: 見つめ合う恋)
- 『Superstar』(第10話)
[編集] サブタイトル
- 赤い傘の兄貴の恋人
- 彼女のハートにダイビング
- 俺達のクソッタレ人生
- 汚ねェ大人になるように
- サヨナラ僕の友だち
- 俺はあなたを愛してる
- 友達の死
- 真夜中の逃亡者
- 傷ついた戦士たち
- 愛と哀しみのクリスマス
- イエスタディ・ワンス・モア
[編集] 受賞
第7回(95年12月20日)ザテレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞に選ばれた。 (主演のいしだ壱成も主演男優賞を、デク役の香取慎吾も助演男優賞を、主題歌の『Top of the world』は主題歌賞を、脚本の野島伸司は脚本賞を、またキャスティング賞をそれぞれ受賞した。)
[編集] このドラマからの発展
構成作家のおちまさとはこのドラマの大ファンで、最終回、いしだ壱成が屋上から叫ぶシーンを見て「これ普通の人間がやったらどうなるか?」がきっかけで、「学校へ行こう!」の人気コーナーである「未成年の主張」が誕生した。
[編集] 関連項目
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