東橋
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東橋(あずまはし)は、石狩川水系の豊平川にかかる橋で、北海道札幌市中央区と白石区の境にある。西から東に流れる川に対して、南北に架かり、国道12号(中央国道、札幌江別通)を通す。鉄道橋を除けば札幌で豊平川に2番目に架けられた橋で、20世紀後半に多数の橋が架けられるようになるまで、札幌の交通にとって重要な役割を果たした。
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[編集] 1889年の橋
当時の札幌区と上白石村(現在はいずれも札幌市)を結ぶ橋として、1889年(明治22年)8月に着工され、1890年(明治23年)11月に完成した。約40mの吊橋と78mの板橋を連結する形で造られた。豊平橋とともに、豊平川にかかる重要な橋とされたが、1898年(明治31年)11月の大水で壊れた。
東橋は、その後も洪水による破壊と架け直しを繰り返した。ダム建設で豊平川の水量が減る以前には、橋の下に水深が深いところがあって、夏には橋から飛び込んで泳ぐ人がいた。
[編集] 1930年の橋
1930年(昭和5年)に、今までの橋の150メートル上流に、木造の36メートルのハウトラス橋と15メートルの桁橋を連結した橋が完成した。1942年(昭和17年)と1948年(昭和23年)に損傷を受けて修理され、1949年(昭和24年)にまた破損して、次の橋に後を譲った。全長98.6m、幅5.5m。
戦前から戦後の一時期、東橋のそばの河原に貧しい人々が小屋を作って住み着いた。不法占拠で生まれたその集落をサムライ部落と呼びならわしたが、後に立ち退かされた。
[編集] 1951年の橋
1951年(昭和26年)に、幅13メートルの鋼製ゲルバー橋として架けられた。1969年(昭和44年)に下流側に向けて幅を拡張する工事を受けた。長さ132.7m、幅25m。2004年にこの橋の架け替え工事が始まった。
[編集] 橋の周辺
両岸ともに市街地で、中・高層の住宅が多い。東橋の下と付近の川は、豊平川の鮭の最大の産卵場所である。