桑田佳祐のキヤノンFMワンダーランド~やさしい夜遊び~
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桑田佳祐のキヤノンFMワンダーランド~やさしい夜遊び~(くわたけいすけ-エフエム-よあそび)は、毎週土曜日23:00~23:54(JST)に放送されるサザンオールスターズの桑田佳祐がパーソナリティを務めるJFN系列のラジオ番組。1995年(平成7年)4月1日に放送開始。ほぼ毎週生放送であるが、桑田のスケジュールの都合で録音になる日もある。キヤノン1社提供。近年まではキヤノン販売(現キヤノンマーケティングジャパン)がスポンサーとなっていた。
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[編集] 概要
J-POP界の「大御所」桑田佳祐による、時には音楽講座、時にはその時事に適した話題、そして時にはちょっぴりエッチな企画でリスナーを楽しませるという、いかにも深夜のノリと言った番組。テレビ番組出演時やコンサートのMCでは時間や内容等の制約もあり予定調和的なトークになってしまうが、本番組では自由な雰囲気でトークを繰り広げ、“DJ桑田佳祐”としてのセンスを存分に発揮している。
オープニングテーマに使用されているピンク・フロイドの「原子心母」が流れる中、桑田が季節の話題を述べた後、「こんばんは。土曜の夜の○○、桑田『△△』佳祐です」と語るオープニングで始まる(○○と△△には毎回違った言葉が入るが、大抵がエッチなことを連想させる言葉である)。
番組の進行は桑田とサザンオールスターズのマネージャーである『シャウト中西』こと中西正樹氏とで行う。ちなみに中西マネージャーは放送で番組URLを紹介する際に、「www」の部分がうまく発音できず、毎回桑田にツッコまれているが、桑田もまれに「www」を読む時に噛む事がある。以前は、出演当時ビクタータイシタのスタッフであった青木薫氏と池川佳葉氏の2人が番組中で桑田をサポートしていた。番組内ではそれぞれ「ボッキー青木」「クリトリーナ池川」という、同番組ならではのニックネームがつけられていた。[1]。また、番組中はこの番組のディレクターである佐藤輝夫氏の名が出る事もある。
番組内ではサザン・桑田自身、メンバーの近況報告や、放送日のテーマに沿ったリスナーからのハガキや書き込みでトークを繰り広げる。特に曲作りやレコーディング、ライブのリハーサルなどの近況報告は、桑田自らの最新情報という事で、ファンにより一層の期待を与えている。
番組の最後の「生唄コーナー」ではギター弾き語りの生唄を披露する。その唄は原曲通りであったりエッチな替え歌になったり、商品化はされそうにない即興の新曲であったり、洋楽のカヴァーであったりとさまざま。最近の放送では事前に桑田が録音したギター・コーラスに合わせて歌うなど幅を広げている。
番組内で放送禁止用語を言うのは日常茶飯事で、特にクイズコーナーの場合必ずと言っていいほど答えの選択肢にエッチかつ放送禁止用語に引っかかるような答えを出すなど、放送開始から放送禁止用語を桑田が連発するのが恒例と言える程の番組になっている。桑田がテレビ出演する際にもラジオと同じ感覚で口走ってしまう場面もある。
前出の通り年に数回、「1、2のサザンクイズ」と言う電話を通じてのリスナー参加型のクイズがあり、リスナーに向けても下ネタを連発してリスナーを困惑させることもある。桑田曰く、「Hなことを言って女の子を困らせるのが好きなの」との事。
音楽講座などのコーナーも好評で、楽器を始めたりバンドを組んでいるリスナーなどからも多くのはがきが来る。
また、サザンオールスターズの新曲は必ずこの番組で最初に解禁される(通常は夜遊び放送2日後の月曜日に解禁)。ただし、コピー流通を防ぐためにフルコーラス流しても曲の頭と最後はわざと喋っている。
桑田がスケジュールの都合などにより参加出来ない場合は、事前に収録した録音番組となるが、急な場合はこれに限らない。桑田が体調を崩した際には急遽、岸谷五朗が代わりにパーソナリティを務めた(2004年11月27日放送)。
制作段階の新曲の仮歌や、ライヴ用に制作したジングルなど一般発売されないレアな音源をかけることもある。1996年にはアルバム『Young Love』のリリース前の仮歌をオンエアした。この音源は全編デタラメ英語で、製作途中の楽曲を公に披露するという大変貴重なものであった。また、2005年7月2日放送分ではサザンオールスターズ結成以前のアマチュア時代に録音された「茅ヶ崎に背を向けて」の原曲の一部を放送した。
この番組の前身は日曜夜11時、のちに土曜11時へ移動して放送されていた1時間番組「Canon FMワンダーランド」で、音楽評論家の萩原健太とちわきまゆみがDJを務めていた。
なお、正式名称は「キヤノン」とスポンサーが入った表記となっているが、サザンオールスターズの公式サイトや前番組「CoCa-Cola presents ゴスペラーズ SOUL CONNECTION」などでは諸般の理由により「桑田佳祐のFMワンダーランド~やさしい夜遊び~」といった表記をされる。また、新聞のラテ欄では文字数の制限・スポンサーの規制から「桑田佳祐のランド」という表記が多く使われる。
[編集] 番組語録
- 「夜遊び」 - 番組名の略称。主にスタッフが使用し、ファンの間でも定着しているものの、桑田本人はあまり口にしない。
- 「キヤノン様」 - 提供読みの際スポンサーのキヤノンの事を頻繁にこういう。類似語として、「世界が誇るキヤノン」がある。
- 「サンデーソングブックに聞けよ」 - 音楽講座やなんでも掲示板では時折プロを目指すバンドマンなどからもハガキや書き込みが贈られてくることがある。しかし、あまりにも深い内容であったり、山下達郎お得意のオールディーズ分野であったり、とてもラジオの限られた時間では語りつくせないような内容にはこういった返答がなされている。類似語として「達郎さんに聞いてください」というのもある。
- 「録音したら、ぶっ壊すぞ」 - サザン関連音源の新曲解禁日に曲を流す前に忠告する一言。主に恒例の新曲歌詞朗読の前後に発せられる。録音すると本人曰く「リスナーのラジオデッキをぶっ壊す」そうであるが、当然ながら破壊されたという報告は上がっていない。
- 「ギターで出来る曲ッつってんだろ」 - 桑田はよく、リスナーのリクエストのはがきに応じて生唄を構成することがある。しかし、ギター一本で出来ないようなリクエストの場合はこのように少々怒り気味に突っ込みを入れる。過去に RIP SLYMEの「黄昏サラウンド」をやってくれというリクエストが来たものの、当然ギター一本で出来るわけがないためにお怒りの一言を発している。また、気分の乗らないときは「○○のライブ行けよ~」と回答する。
[編集] テーマソング
その週のお題やゲストによっては、テーマソングが変わったり放送されないことがたまにある。
[編集] 番組内容
[編集] 主なプログラム
- 1、2のサザンクイズ(主に新譜リリース前に行われる。リスナーにクイズ参加者を募り、電話で回答してもらう)
- ティーチャー桑田の音楽講座!
- ダジャレコンテスト
- ○○の名前を考えよう!(ツアータイトルやアルバムタイトルなどをリスナーから募集)
- ○の句会(季節ごとに番組が指定した季語を含んだ川柳・俳句・短歌を募集。春の場合は「春の句会」という具合に○には四季が入る)
- なんでも掲示板 (インターネットの公式サイトにある掲示板に書き込まれたネタを手当たり次第読んでくれる)
- ○周年生唄スペシャル(番組○回記念などの場合もあり)
- ○○記念スペシャルライブ(TOKYO FM HALLにて記念ライブを行う。観客は事前に公式サイトで募集される)
- DJショー(桑田がスタジオにレコードプレイヤーを持ち込み、自宅から持ってきたアナログレコードをかける)
[編集] レギュラーコーナー
- 一曲入魂コーナー
- 生唄のコーナー
生唄のコーナーはその日のためだけに作られた新曲が1回限り歌われることや、事前にコーラス部分を収録しておくことがあるなどなかなか趣向を凝っている。 また、リスナーからのリクエストや自分で適当に選曲し、番組を全て生唄ライブで構成することもある。
[編集] ほのぼの対談
毎年、1月の第一週に妻の原由子をゲストに迎えての放送。夫婦ならではの「ほのぼの感」が毎回好評で、少々暴走気味な桑田を支えている様子が放送されている。 番組の最後は必ず2人で生唄を披露する。こちらも毎年好評である。
この企画は同じJFN系列で放送されている「山下達郎のサンデーソングブック」の年忘れ夫婦放談とも共通している。
[編集] 過去のゲスト
- 鈴木雅之
- 山下達郎 鈴木雅之と2人で乱入出演。
- 原由子 新年第一週の放送に出演。
- 松田弘
- 関口和之
- 酒井和歌子 桑田の憧れの人としてゲスト出演。
- 斎藤誠 回文特集、一曲入魂バトルなど
- 岸谷五朗 桑田が一度病欠した際に代役パーソナリティとなった。
- 森雪之丞 春の句会
- 三沢またろう ダジャレコンテスト
[編集] 関連項目
- 原由子
- SmaSTATION - テレビ朝日制作で、放送開始時間が同じであるが、桑田のソロアルバム「ROCK AND ROLL HERO」の収録曲を流したことがある。なおナレーションは桑田と親交が深い小林克也である。
[編集] 外部リンク
(TOKYO FM)JFN系 土曜23:00枠 | ||
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