梅松論
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梅松論(ばいしょうろん)は、太平記と双璧をなす南北朝時代の軍記物語・歴史書である。
[編集] 概説
筆者は不詳だが、足利尊氏の側近とも夢窓国師に関係の深い僧侶とも推量されている。全2巻。1349年(貞和5年)ごろの成立。鎌倉幕府の治績から尊氏が政権を掌握するまでの過程を、足利氏による室町幕府創立の正当性を主張する視点から描いている。上巻では、鎌倉末期の政治情勢とその終焉。建武の新政と新田氏と足利氏の対立の様子が綴られている。下巻では、楠木正成の奮戦と金ヶ崎城の落城。天下平定の様子、さらに夢窓国師による尊氏の人物評そして最後に足利将軍の栄華を梅花に、子々繁栄を松の緑に喩えて書名の由来を述べて終わっている。
[編集] 原典
群書類従第20輯に収められている他。古写本の天理本、寛正本がある。
[編集] 関連項目
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