樽沢トンネル
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樽沢トンネル(たるさわ-)は、吾妻線岩島駅-川原湯温泉駅間にあるトンネルである。
群馬県吾妻郡東吾妻町の国道145号と並行した位置にある。山の出っ張りを彫りぬいたものだが、全長約7.2mと日本で一番短い鉄道トンネルとなっている。国道にも、日本最短のトンネルであることを示す案内板があり、更には川原湯温泉駅の観光案内図にも明記されている。
1946年の長野原線(後に吾妻線と改称)開通時にトンネルも完成した。戦時中の突貫工事により作られたトンネルである。なぜこのような短いトンネルになったのかについては、吾妻渓谷の景観を損なうとの理由でトンネルとなった、強固な岩のためトンネルとした方が工費や工期が削減出来た、当時の現場工事の責任者が現在もトンネルの上に生えている一本松を残したかったなどの諸説がある。
八ッ場ダム工事に伴い、吾妻線のこの区間(岩島駅~長野原草津口駅間)はルートが変更され、樽沢トンネルは水没地域外であるため、水没は免れるものの、用途廃止となることから、地元の一部の人々の間には何とか残せないかという声も出ている。
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