死んだ男の残したものは
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『死んだ男の残したものは』は、日本の反戦歌の1つである。谷川俊太郎の作詞、武満徹の作曲による。ベトナム戦争のさなかの1965年、「ベトナムの平和を願う市民の集会」のためにつくられ、友竹正則によって披露された。
沢知恵、鮫島有美子、岡村喬生のように、ポピュラーからクラシックの歌手まで広く歌われている。後に、林光がピアノつきの混声合唱曲に編曲。その後、作曲者の武満自身も1984年に無伴奏の合唱曲に編曲した。これら合唱編曲も合唱団のレパートリーとして重要なものとなっている。
6節の有節歌曲である。各節で、死んだ人たちや歴史の「残したもの」が2つ列挙されるが、その2つ以外に残した、あるいは残っているものが何もないという内容の歌である。河出書房の『日本の詩人17 谷川俊太郎詩集』(1968年)に収録されている。
1969年の映画「弾痕」で使用された。
[編集] 参考文献
- 『武満徹全集 第5巻』小学館、2004年。