沖縄の観光戻税制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
観光戻税制度(かんこうもどしぜいせいど)とは1972年から2002年まで、沖縄県の観光産業の振興を目的に設けられていた制度である。
[編集] 概要
日本復帰前の沖縄は関税や酒税、たばこ税などが大変低く、外国製品の購入が観光の大きな目玉であった。復帰後はそれらの税率は日本と同等とされ、外国製品は大幅に値上げされた。しかし沖縄の観光産業振興支援策として、増税の代替措置として観光客に対して、物品税(のち消費税)や酒税を戻す制度(ただし沖縄で購入した製品を未使用のまま県外に持ち出すことが条件)が導入された。
当初はこの制度を利用する観光客は多かったものの、沖縄観光の目的がショッピングからマリンレジャーなどに変容したことや、円高の進行で本土でも安く外国製品が購入できるようになったことからこの制度の利用者は1980年代以降年々減少した。 2002年にこの制度は廃止され代替措置として、特定免税店が設置された。この免税店は県外へ渡航予定があれば誰でも利用できるので、日本人にとっては国内旅行で免税ショッピングができる。