灯台鬼
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灯台鬼(とうだいき)は、『平家物語』、『源平盛衰記』、『和漢三才図会』などに述べられている妖怪。
[編集] 概要
鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』によれば、唐人風の衣装に身を包んだ鬼であり、名前の通り火の灯った燭台を頭の上に乗せている。
同画図によると、その正体は人間。もとは遣唐使であったが、唐の皇帝の怒りを買ったために薬をもられて声を出すことができなくなり、このような姿にされて妖怪と成り果ててしまった。
後に同じく遣唐使となった息子と再会するが、気持ちを声に出すことのできない灯台鬼は涙を流し、指を噛み切り、流れる血で息子への想いを詩にしたためたとされている。