照明弾
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照明弾(しょうめいだん - 英:flare)は、飛行機・船舶・車両などから夜間等に弾を空中に撃ち視界を確保し合図する為のものである。
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[編集] 照明弾の種類
[編集] 軍事用の照明弾
作動すると強い光を放つ弾薬。夜間戦闘や暗い屋内での戦闘に用いられ、照明・信号に用いられるほか、閃光による暗視装置や暗順応の破壊といった用途もある。 榴弾砲や迫撃砲などの各種火器で上空に打ち上げられるか、航空機から投下され、パラシュートで降下しながら数分間周囲を照射するほか、手榴弾という形態もある。通常の照明弾は、焼夷効果を合わせ持つ。
砲弾の場合の構造は、弾殻が輪切りになるように二つに別れており、一方がもう一方に圧入されるか接合されて一発の弾丸を形成する。信管は弾頭か弾底に設置され、空中で作動させるという特性上、時限信管が装着されることが多い。内部構造は、アルカリ金属やアルカリ土類金属を主成分とする照明剤がパラシュートと繋がっており、これを弾殻を分裂させながら射出する放出薬と、照明剤への導火線にあたる火管が内蔵されている。
手榴弾の場合は、パラシュートは搭載しない。弾殻がボール紙のようなファイバー製のものもある。この弾殻は可燃物で照明剤とともに燃えるため、一体成型の弾丸となり放出薬も不要である。