独立放送局
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日本において独立放送局(どくりつほうそうきょく)とは、一般放送事業者が開設する地上系による放送を行う放送局(短波放送を行うものを除く)の内、ネットワークに属していないものである。
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[編集] 概要
放送事業者は、その行う放送に係る放送対象地域(放送の区分ごとの同一の放送番組の放送を同時に受信できることが相当と認められる一定の区域)において、当該放送があまねく受信できるように努めるものとすることが放送法第二条の二第六項において定められ、これに基づき放送局を開設している。一般放送事業者の放送における地上系による放送の場合、短波放送の放送対象地域は全国(日本全国)であるが、他の放送は都道府県の各区域などであり、また、放送局の開設の根本的基準(昭和25年電波監理委員会規則第21号)第九条(いわゆるマスメディア集中排除原則)の規定により、一の一般放送事業者が短波放送以外の放送を日本全国に放送することはできないので、他の地域を放送対象地域とする放送局を開設する放送事業者とニュースネットワークを組んだり、特定の系列を結成して放送番組をスポンサー付きで放送している。しかし、放送対象地域の兼合や編成上の理由からネットワークに属していない(属すことができない)放送局もある。これが独立放送局である。
独立放送局であっても、番組販売などによってネットワークの放送番組を放送することは可能であり、これによりネットワークの放送番組を多く放送している独立放送局もあり、また、独立放送局同士で放送番組を相互に放送し合っている場合もある。一方で、ネットワークに属していながら自社制作(ローカル番組)の割合が多い放送局もある(ラジオ放送に多い)。
一般放送事業者の内、中波放送(AM)とテレビジョン放送(TV)の2つの放送局を開設するもの(いわゆるラテ兼営)の場合、両方の放送局が独立放送局であるとは限らない。例えば、京都放送(KBS京都)はラテ兼営であるが、AMはネットワークに属しているがTVは属していないという状況である。
[編集] 中波放送
中波放送(AMラジオ)の場合、次の3つが独立放送局である。但し、これらについては、放送番組の相互ネットワークを行っていることや、RF以外はNRNの番組の内、それぞれの地域の放送局で放送していないものを番組販売によって放送している場合もある。
[編集] 超短波放送
超短波放送(FMラジオ)については、次の6つが独立放送局である。2003年に兵庫エフエムラジオ放送(現在の Kiss-FM KOBE )がネットワーク(全国FM放送協議会)に加盟して以来増減はない。
- 埼玉県 エフエムナックファイブ (NACK5)
- 千葉県 ベイエフエム (bayfm)
- 神奈川県 横浜エフエム放送 (FMヨコハマ)
- 新潟県 新潟県民エフエム放送 (FM PORT)(かつてはJFLに加盟)
- 山梨県 エフエム富士 (FM-FUJI)(かつてはJFNに加盟)
- 京都府 エフエム京都 (α-Station)
[編集] テレビジョン放送
テレビジョン放送においては、全国独立UHF放送協議会に加盟するものが独立放送局に当たる。詳しくは「全国独立UHF放送協議会」の項目を参照されたい。