番勝負
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番勝負(ばんしょうぶ)は、囲碁や将棋のプロ棋戦において、トーナメント戦やリーグ戦のブロックの勝者どうしが対戦、あるいは優勝者が前回選手権者・タイトル保持者などに挑戦して、複数回の対局を行い、その通算成績をもってシリーズの勝敗を決めること。挑戦の場合を挑戦手合いと呼ぶ。
[編集] 囲碁・将棋
三番勝負であれば先に2勝した方が、五番勝負であれば先に3勝した方が、七番勝負であれば先に4勝した方が勝ちとなる。通常、それ以上も○番勝負の○には奇数が入り、その数の1つ多い数の半分を勝った時点で勝利となる。
特殊な例として、以下のものがある。
- 将棋の棋王戦の挑戦者決定戦
- トーナメント優勝者と敗者復活者の二番勝負。優勝者は1勝、敗者復活者は2勝で挑戦権を得る。
- 瀬川晶司の将棋プロ編入試験
- プロ棋士など6人が瀬川と対局し、瀬川の3勝で編入を認めるものとなった。本来の意味での番勝負ではないが、「六番勝負」と呼ばれた。
番勝負に出場することは、一流棋士になったことの証とみなされることが多い。
[編集] チェス
チェスでも大きな大会の決勝などでは、同じ相手と複数回対局するシステムが取られ、best of # matches と呼ばれる。
囲碁や将棋とは違い、偶数回の対局となり、白と黒を同じ回数ずつ持つ。引き分けを0.5勝と数え、過半数の勝数をあげれば勝ちとなる。偶数回の対局としているのは、先後の回数による有利不利をなくすことと、引き分けが多いために囲碁・将棋のような番勝負の仕組みが成立しないことが理由である。
[編集] スポーツ
その他、アメリカ4大国技のうち野球(ワールドシリーズ)・バスケットボール(NBAファイナル)・アイスホッケー(スタンレー・カップ)、日本のプロ野球(クライマックスシリーズ・日本シリーズ)など、各国のスポーツのポストシーズンではこの方式を採用しているものが多い(多くは5戦3勝制、あるいは7戦4勝制)。