科学における不正行為
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科学における不正行為 (scientific misconduct) とは、科学の学問としての規範や、科学研究を行う際に守るべき倫理基準に対する違反行為をいう。
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[編集] 捏造・改竄
科学の研究結果は、論文として発表される前にその分野の専門家による査読が行われ、研究の妥当性が問われる。しかし、査読は各研究者の実験結果を信用し、不正行為を働いていないことを前提とした制度であるため、結果の捏造や改竄、他人の研究の盗用などを発見することを目的としていない。
捏造や改竄は犯罪ではないため、露見しても科学者自身が刑事罰を受けることはまず無いが、信用を損ねるためそのまま研究者として科学界に留まることはほぼ不可能である。本人が不正行為をはたらいていなくとも、管理すべき立場の人間も責任を追及される。捏造した結果を元に公的な助成金などを受けていた場合、研究者本人や大学に返還を求められる場合もある。
[編集] 研究費
科学者の研究費は公的機関から与えられるものも多いため、用途は細かく限定されており、名目外の用途に使用した場合は不正行為とされる。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 日本学術会議 "科学における不正行為とその防止について"
- "Japan's Universities Take Action", Science 315, 26 (2007).
- "Japanese TV show admits faking science", Nature 445, 804-805 (2007).