空集合
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集合とは、素朴には一定の決まりに従って数学的対象を集めた集まりのことである。しかし、集合論の議論をする上で、「何も含まない集まり」「何も集めていない集まり」を集合の一種と考えた方が自然である。この何も含まない集合 {} のことを空集合(くうしゅうごう、英:empty set)と呼び、通常は記号 ∅ または で表す。この記号法はブルバキによるもので、タイプライターにおいて0(ゼロ)の上から/(スラッシュ)を重ね打ちしたものが起源であり、Ø(ノルウェー語またはデンマーク語のアルファベット)とは異なる。
[編集] 性質
- 全ての集合は空集合を部分集合として含む。
- どんなものであれ、空集合に元として含まれることはない。
- 空集合の部分集合は空集合自身のみである。
- 空集合の元の数は0である。つまり、
[編集] コンピュータでの空集合の記号の扱い
記号 ∅ は、UnicodeではU+2205、JIS X 0213では1-2-39のコードが定められていて、アルファベットの Ø や直径を表す記号 ⌀ とは区別されている。HTMLにおける実体参照では ∅ と記述する。ASCII や ISO 8859 ではこの記号は定義されていない。という文字の活字が無い場合もあるので、組版の都合上、見た目が似ているギリシャ文字のφで代用する習慣もある。