第三世界
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第三世界(だいさんせかい、英:Third World, 仏:Tiers monde)とは、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの発展途上国の総称。
冷戦期に東西両陣営いずれにも属さなかった国々を、フランス革命時の第三身分(貴族、聖職者に対する平民)になぞらえてこう呼ぶようになった。主にアジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの発展途上国を現すものである。ヨーロッパでは、米ソに中立的なユーゴスラビアが第三世界の国といわれたこともある。永世中立国であるが発展途上国ではないスイスやオーストリアは含まない。
西インド諸島マルチニーク島出身の作家にして精神科医フランツ・ファノン(Frantz Omar Fanon)が命名した、と一般的には言われているが、フランス革命時の政治家エマニュエル・ジョゼフの「第三身分とはなにか」というパンフレットに影響されたフランス人口学者のアルフレッド・ゾーヴィーの「三つの世界、一つの地球」で第三世界の表現を完成させたものである。
なぜフランツ・ファノンのほうが有名であるかと言うと、ゾーヴィーが作り上げていたが、実際に書籍に登場するのが初版ではなく第二版であるためである。
[編集] 第一世界と第二世界
第三世界という概念を前提にして、第一世界と第二世界という考えが生まれた。
- 第一世界
- 第一世界は、一般的には資本主義陣営としての西側諸国を指し、西欧・米国・日本などが含まれる。