西インド諸島
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西インド諸島（にしいんどしょとう）は、南北アメリカ大陸に挟まれた海域にある列島である。別名、カリブ海諸島、カリブ諸島。アメリカ合衆国のフロリダ半島南端、および、メキシコのユカタン半島東端から、ベネズエラの北西部沿岸にかけて、少なくとも7000の島、小島、岩礁、珊瑚礁がカーブを描くようにして連なる。これらの島々が、大西洋と、メキシコ湾、カリブ海の境界線を形成している。
西インド諸島の名は、1492年10月12日にクリストファー・コロンブスが上陸したバハマ諸島グァナハニ島の住民アラワク人の肌の色を見て、インドに到達したと誤解したことに由来する。この上陸のときコロンブスは、「偉業」の達成を神に感謝して、この島をSan Salvador（スペイン語で「聖なる救世主」の意味）と名づけた。ただし、この島が現在のサン・サルバドル島（1926年にワットリングス島から改称）のことなのかは争いがあり、約100km南のサマナ島だという説も有力である。
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[編集] 西インド諸島の島々
黄緑: バハマ諸島, 黄色: 大アンティル諸島, 赤色: 小アンティル諸島
西インド諸島は、3つに大別される。
- バハマ諸島（図の黄緑色）
- 大アンティル諸島（図の黄色）
- 小アンティル諸島（図の赤色）
[編集] バハマ諸島
バハマという名は、遠浅の海に平坦な島々が散在する風景から、この地へ行ったスペイン人たちが、Baja mar（スペイン語。バハ・マルと発音。水位の下がった海、干潮という意味）と呼んだことに由来するというのが、最も有力な説である。
バハマ諸島の大部分は、1973年にイギリスから独立したバハマの領土であるが、南西部のタークス・カイコス諸島は現在もイギリス領である。
[編集] 大アンティル諸島
小アンティル諸島とあわせて、アンティル諸島と呼ばれる。さらに、南アメリカ大陸のベネズエラ北方沖に浮かぶ島々もあわせて、アンティル諸島と呼ばれることもある（例えば、オランダ領アンティル諸島）。アンティルという名は、プラトンが『ティマイオス』においてエジプトの神官から伝え聞いた話として紹介した幻の大陸アトランティスに由来する。コロンブスが諸島群を「発見」したというニュースを聞いたポルトガルの人々は、これが海底に沈んだアトランティス（ポルトガル語ではアンティリアと発音）の痕跡に違いないと信じ、このように名づけた。
アンティル諸島のうち、北西部分の比較的大きな島々で構成される大アンティル諸島は、現在以下の国々がある（首都の位置を基準に西から東への順）。
- キューバ
- ケイマン諸島（イギリス領）
- ジャマイカ
- ペドロ諸島、モラント諸島（ジャマイカ領）
- ハイチ
- タークス・カイコス諸島（イギリス領）
- ナヴァッサ島（アメリカ領）
- ドミニカ共和国
- プエルトリコ（アメリカ領）
[編集] 小アンティル諸島
アンティル諸島のうち、南東部分の非常に小さな島々で構成される小アンティル諸島は、さらに4つの地域に分かれる。
[編集] ヴァージン諸島
小アンティル諸島の最も西部に位置し、プエルトリコの東にあるヴァージン諸島は、西側半分をアメリカ領、東側半分をイギリス領とで2分されている。
ヴァージン諸島の名は、コロンブスが発見した際に、人間によって汚されていない自然なままの姿を、聖ウルスラと1100人の乙女の殉教伝説と結びつけて命名したもの。
[編集] リーワード諸島
リーワード （leeward） は、「風下」の意味。小アンティル諸島の北部3分の1程度、ヴァージン諸島の東側、ウィンドワード諸島の北側に位置する。
リーワード諸島は、2つの独立国と4つの海外領に分かれている（首都の位置を基準に北から南への順）。
- アンギラ（イギリス領）
- サン・マルタン島（フレンチ・サイド）（フランス領）- フランス海外県フランス領アンティルの一部で、グアドループの一部
- シント・マールテン島（ダッチ・サイド）（オランダ領） - オランダ領アンティルの一部
- サン・マルタン島とシント・マールテン島は、同一の島のそれぞれの国の呼称。英名はセント・マーチン島。
- サン・バルテルミー島（フランス領） - フランス海外県フランス領アンティルの一部で、グアドループの一部
- サバ島（オランダ領） - オランダ領アンティルの一部
- シント・ユースタティウス島（オランダ領） - オランダ領アンティルの一部
- セントクリストファー・ネイビス
- アンティグア・バーブーダ
- モントセラト（イギリス領）
[編集] ウィンドワード諸島
ウィンドワード (windward) は、「風上」の意味。小アンティル諸島の南部3分の2程度、リーワード諸島の南側に位置する。
ウィンドワード諸島にある国々（首都の位置を基準に北から南への順）。
- グアドループ（フランス領） - フランス海外県フランス領アンティルの一部で、グアドループの主部
- ドミニカ国
- マルティニーク（フランス領アンティルの中心地で、フランス領・海外県）
- セントルシア
- バルバドス
- セントビンセントおよびグレナディーン諸島
- グレナダ
[編集] トリニダード島、トバゴ島
小アンティル諸島の南端に位置する2つの島は、トリニダード・トバゴという独立国となっている。
[編集] その他
南アメリカ大陸のベネズエラ北方沖に点在する島々は、通常、西インド諸島には含まれないが、カリブ海諸島という場合には含まれる。
- アルバ島 - アルバ（オランダ領）
- キュラソー島、ボネール島 - オランダ領アンティル
- ラスアベス諸島、ロス・ロケス諸島、オルチラ島、ブランキージャ島、トツトゥガ島、マルガリータ島、アベス島 - ベネズエラ領
中央アメリカ近くの島々もカリブ諸島と言う場合に含まれる。
- サンアンドレス島、プロビデンシア島、ロンカドル・バンク、セラナ・バンク、セラニャ・バンク、キトスエニョ、バホヌエボ - コロンビア領 サンアンドレス島、プロビデンシア島、バホヌエボ島、以外の小礁群の島々は、かつてアメリカの戦略的な軍事基地がり、アメリカの占領下だった。
アメリカ領
その他
- バミューダ - イギリス領 カリブ海ではなく大西洋上にある島だがカリブ地域に組み込まれる時がある。
