第1混成団
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第1混成団（だいいちこんせいだん）は、陸上自衛隊西部方面隊隷下で、沖縄県に駐屯する陸上自衛隊の部隊（混成団）である。1973年（昭和47年）に、沖縄の本土復帰に合わせて沖縄へ移駐した臨時第1混成群と朝霞駐屯地で編成された第6高射特科群を基幹として昭和48年10月に沖縄で編成された。隊員数は約1900名。
目次 |
[編集] 概要
第1混成団の中で最もよく知られた部隊が第101不発弾処理隊と第101飛行隊である。第101不発弾処理隊は、沖縄戦の影響により、不発弾が多い地区を担当していることから、出動が多い。
第101飛行隊は部隊編制以来30年、離島の多い沖縄・奄美諸島南部の急患輸送を続け、固定翼機やヘリコプターにより、北は奄美大島、東は大東諸島、西は与那国島に到る広大な地域の救急体制になくてはならない存在である（八重山諸島の急患輸送は、現在海上保安庁石垣航空基地が行っているが、悪天候時は第101飛行隊が出動する）。また、第101飛行隊には、燃料タンクを増設して航続距離を伸ばした、UH-60JAヘリやCH-47J／JAヘリが配備されている。どちらも航続距離1,000km以上を誇り、第1混成群や西部方面普通科連隊を、軍事空白区域になっている先島諸島や尖閣諸島に無寄港で移動出来るようになっており、災害時の被災民の輸送や、沖縄県の島嶼が占拠された際に最大限活用される。
2009年度目標の新中期防衛力整備計画により、沖縄県の防備体制を拡充するため、3000人規模の旅団化が決定した。近年中に第15旅団に改編される予定である。
[編集] 沿革
- 1973年（昭和48年）3月27日 - 「臨時第1混成団準備本部」が編成。
- 1973年（昭和48年）10月16日 - 臨時第1混成団準備本部が「第1混成団」に改編。
- 1974年（昭和49年）6月5日 - 特別不発弾処理班を特別不発弾処理隊に改編。
- 1993年（平成5年）9月?日 - 特別不発弾処理隊を第101不発弾処理隊に改編。
- 1996年（平成8年）3月29日 - 第1混成団音楽隊を改編。
[編集] 部隊編制
※一部新聞報道によると、第15旅団への改編にあたって、宮古島への部隊駐屯が防衛省内部で検討されている。駐屯部隊や地元との調整についてはまだ未定である。
[編集] 本部
[編集] 編制
- 詳細は司令部#陸上自衛隊の師団の司令部等の構成を参照
[編集] 高級幹部
| 職名 | 氏名 | 階級 | 就任日 | 出身校・期 | 前職 |
|---|---|---|---|---|---|
| 団長（兼那覇駐屯地司令） | 武内誠一 | 陸将補 | 2007年4月1日 | 防衛大学校24期 | 東北方面総監部幕僚副長 |
| 副団長 | 三浦誠哉 | 1等陸佐 | 2006年4月1日 | 統合幕僚学校学校教官 |
[編集] 歴代高級幹部
[編集] 団長
| 代数 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 臨時第1混成団準備本部長 | ||||||
| - | 鬼澤薫 | 1973.3.27 - 1973.10.15 | 陸士54期 | 富士学校普通科部長 →1973.3.16西部方面総監部付 |
第1混成団長 | |
| 第1混成団長 | ||||||
| 初代 | 鬼澤薫 | 1973.10.16 - 1974.6.30 | 陸士54期 | 臨時第1混成団準備本部長 | 陸上幕僚監部第5部長 | |
| 第2代 | 桑江良逢 | 1974.7.1 - 1976.8.1 | 陸士55期 | 第1混成団副団長 | 第1混成団付 →1977.1.1退職 |
のち沖縄県議会議員 |
| 第3代 | 徳久宗治 | 1976.8.2 - 1978.6.30 | 富士学校特科部長 | 関西地区補給処長 | 19..陸将 | |
| 第4代 | 阿野愼平 | 1978.7.1 - 1980.3.16 | 東部方面総監部幕僚副長 | 航空学校長 | ||
| 第5代 | 下田耕士 | 1980.3.17 - 1981.7.31 | 防衛大学校教授 | 陸上幕僚監部付 →1981.12.28退職 |
||
| 第6代 | 倉林昭三 | 1981.8.1 - 1983.6.30 | 愛知地方連絡部長 | 関西地区補給処長 | 1982.7.1陸将 | |
| 第7代 | 黒田崧 | 1983.7.1 - 1985.6.30 | 東北方面総監部幕僚副長 | 東京地方連絡部長 | 下の名は山の下に松 | |
| 第8代 | 森敏彦 | 1985.7.1 - 1987.7.6 | 福岡地方連絡部長 | 九州地区補給処長 | ||
| 第9代 | 大東信祐 | 1987.7.7 - 1989.3.15 | 防大1期 | 富士学校普通科部長 | 業務学校長 | |
| 第10代 | 村田純一 | 1989.3.16 - 1990.3.15 | 少年工科学校長 | 幹部学校副校長 | ||
| 第11代 | 茂手木久倬 | 1990.3.16 - 1992.6.15 | 富士学校普通科部長 | 需品補給処長 | ||
| 第12代 | 花岡正明 | 1992.6.16 - 1994.3.22 | 富士教導団長 | 陸上幕僚監部付 →1994.4.1退職 |
||
| 第13代 | 瀬山博英 | 1994.3.23 - 1995.6.30 | 施設補給処長 | 退職 | ||
| 第14代 | 村田秀信 | 1995.6.30 - 1997.7.1 | 防大7期 | 第1師団副師団長 | 退職 | |
| 第15代 | 小早川達彦 | 1997.7.1 - 1998.6.30 | 防大12期 | 第7師団副師団長 | 東部方面総監部幕僚長 | |
| 第16代 | 椋木功 | 1998.7.1 - 2000.6.29 | 防大16期 | 陸上幕僚監部教育訓練部教育課長 | 陸上幕僚監部調査部長 | |
| 第17代 | 廣瀬誠 | 2000.6.30 - 2002.3.21 | 防大17期 | 西部方面総監部幕僚副長 | 陸上幕僚監部教育訓練部長 | |
| 第18代 | 山口淨秀 | 2002.3.22 - 2003.12.4 | 防大17期 | 西部方面総監部幕僚副長 | 陸上幕僚監部監察官 | |
| 第19代 | 君塚栄治 | 2003.12.5 - 2005.7.27 | 防大20期 | 西部方面総監部幕僚副長 | 陸上幕僚監部人事部長 | |
| 第20代 | 藤崎護 | 2005.7.28 - 2007.3.31 | 防大22期 | 東部方面総監部幕僚副長 | 統合幕僚監部総務部長 | |
| 第21代 | 武内誠一 | 2007.4.1 - | 防大24期 | 東北方面総監部幕僚副長 | ||
[編集] 参考文献
- 陸上自衛隊第1混成団『25年のあゆみ』平成9年5月15日
- 桑江良逢『幾山河』原書房 1982年5月15日
