芸文志
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
芸文志(げいもんし)とは、中国の紀伝体歴史書における構成要素の一つである「志」の中の篇目名であり、図書目録のことを指して言う。名称は異なるが、「隋書」に始まる「経籍志」と内容的には一致するものである。 芸文志は、「新唐書」などの後代の正史にも見られるが、その筆頭は、後漢の班固による「漢書」の「芸文志」(78年(建初3年))である。「漢書」の芸文志は、漢の劉向・劉歆父子の手になる「七略」に基づいている。その構成は、
- 六芸
- 諸子
- 詩賦
- 兵書
- 数術
- 方技
の六略から成っている。なお、各略は、さらに門類に細分されている。各条には、当時現存していた書名、篇数・巻数を出し、作者、時代その他を注記している。