経籍志
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経籍志(けいせきし)とは、中国の紀伝体歴史書における構成要素の一つである「志」の中の篇目名であり、図書目録のことを指して言う。名称は異なるが、「漢書」に始まる「芸文志」と内容的には一致するものである。
経籍志は、「旧唐書」などの後代の正史にも見られるが、その筆頭は、唐の魏徴らによる「隋書」である。「隋書」の経籍志は、「漢書芸文志」以降、魏晋南北朝時代の各人によって試行錯誤が繰り返されてきた図書分類法の集大成として生まれた四部分類によって編輯されている。その構成は、
- 経部
- 史部
- 子部
- 集部
- 道経
- 仏経
と、四部の後に道仏二教の経典を付録している。なお、各部は、さらに門類に細分されている。各条には、書名、巻数、撰者を記し、兵乱によって亡失したものには、「亡」と注記している。
[編集] 参考文献
- 『隋書經籍志詳攷』 興膳宏,川合康三著 (東京:汲古書院,1995年7月) ISBN 4762924814