藤吉久美子
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藤吉 久美子(ふじよし くみこ、1961年8月5日 - )は、女優である。また、声優・ナレーターとしても幅広く活躍している。本名:坪倉久美子(旧姓:藤吉)。福岡県久留米市出身。福岡女学院高等学校を1980年に卒業し、大阪芸術大学芸術学部舞台美術学科に進学したが中退。田上事務所所属。血液型はAB型。夫は太川陽介、2001年に長男が誕生。
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[編集] 来歴・人物
高校時代にモダンダンスに魅了され、大学で舞踏を専攻。のち演劇を志し、筧利夫(当時は筧十三)らも所属していた劇団☆新感線に入る。
大学在学中にNHKの朝ドラの公募に応じ、6000人の応募者の中からヒロインに選ばれる。1982年10月から半年間放送されたNHK朝の連続テレビ小説「よーいドン」で、波乱万丈な人生を生き抜く健気なヒロインを好演し注目された。
1985年、テレビドラマ「しのぶ」に出演。静けさの中に狂気を湛えた独特の演技が高く評価され、1987年には、「女の傷跡」への出演を果たす。また、同年の「おやじのヒゲ」では、一転してコミカルな役柄をそつなくこなし、ユーリティープレーヤーぶりを遺憾なく発揮した。これにより演技派女優としての地位を確立し、「正しい結婚」(1993年)など、数々の話題作への出演を果たした。
TBSの昼ドラ「温泉へ行こう」では、持ち前のバイプレーヤーぶりを発揮し、視聴者から圧倒的な支持を得ている。第1シリーズ、第2シリーズ、第3シリーズ、第4シリーズ、第5シリーズにそれぞれ出演。同作品に欠かせないキャラクターとして定着している。
また2004年4月2日からTBSの朝の人気情報番組「はなまるマーケット」の金曜レギュラーとして出演中である。同番組でのコーナー「今ドキ!」(2004年4月-2005年3月)、「ふじよし洋品店」(2005年4月-2006年3月)、「ふじよし洋品店デラックス」(2006年4月-12月)を担当。当時全曜日を通じてもっとも人気の高いコーナーであるとの声もあった。
2001年、39歳で初産を迎え、高齢出産タレントとしても注目を集めた。ちょうど妊娠中に徳仁親王妃雅子が懐妊したため、同じ高齢出産組として雅子にスポーツ紙を通じてアドバイスを行った。藤吉自身の出産は帝王切開を行うなど難産であったが、無事に出産を果たした。
フライデーの1987年5月8日号で、歌舞伎俳優の坂東正之助(現・河原崎権十郎 (4代目))との抱擁現場をスクープされ波紋を引き起こす。翌年、正之助と結婚した。しかし、価値観の相違、梨園になじめないことなどを理由に1992年に離婚。1995年、現在の夫である俳優の太川陽介と再婚した。現在、芸能界屈指のおしどり夫婦として知られ、夫婦での仕事も多い。
[編集] エピソード
- 2005年12月30日に年末恒例の「年忘れ超豪華版!はなまるマーケット大感謝祭SP」(TBS系)が放送され、その中の「目指せ大逆転!クイズ★イントロドン!」というコーナーで太川陽介の大ヒット曲「Lui-Lui」をピンク・レディーの「渚のシンドバッド」と答えてしまった。その直後に天野ひろゆきが正解してようやく自分の夫の曲であることに気付くという、とんだ大失態を犯してしまった。しかしこのハプニングについては、スタッフからは番組終了後にかなり評価されたらしい。
- 「自分の息子の誕生日」というところを「自分の娘の誕生日」と言った。自分の家族を間違えるタレントもなかなかいない。
- タイ料理が大好き。タイ好きが高じて本を上梓したほどである。しかし太川は辛い料理が大嫌いだという。また、ワインにもはまっているという
- 人付き合いのよさには定評があり、芸能界入りした後も、芸能人以外の友人も多い。高校の創立記念式典の司会を務めたり、大学の記念式典にお祝いメッセージを送るなど、マメに活動している。
- 小学生のとき、夏休みの自由研究で海草の標本を作製。しかし、作製方法に問題があり、強烈な腐敗臭が発生してしまい大変困惑したという逸話がある。
- 2006年、大相撲名古屋場所をマス席で観戦。観客としてNHKの大相撲放送に大写しになってしまった。
- 2006年8月25日放送のはなまるマーケットのオープニングで、ほかの出演者とともにラブジェンガ(ブロックに指令が書いてあるジェンガ)を行った。天野ひろゆきは「面白い話をせよ」、岡江久美子は「失恋話を1分間」という二人とも無難な指令を引いたが、藤吉は「今日のパンツの色は?」という女優としてはNGのブロックを引いてしまい、結局答えず2本目を引いた。すると、「色っぽい声を出しなさい」という、またしても艶っぽい指令を引いてしまい、結局ごまかして番組は進行した。
- 実家は産婦人科医院。医師の藤吉昭男は実父。つぼりゅう代表取締役社長の坪倉隆士は義父。
- 食育に造詣が深く、2004年に開催された第1回・食を考える国民フォーラムではパネリストとして鋭い意見を連発。「正しい食生活を子供に身につけさせるのは親の責任」と、独自の食への考えを語った。
[編集] 主な出演作品
[編集] 映画
- 東京交差点
[編集] テレビドラマ
- よーいドン(NHK連続テレビ小説、1982-1983年)
- 大奥(1983年)
- しのぶ(フジ-東海テレビ制作昼ドラ1985年4月~)
- 毛利元就(1997年)
- 温泉へ行こう!(1999年9月13日 - 12月10日)
- 温泉へ行こう2(2000年11月27日 - 2001年2月23日)
- 温泉へ行こう3(2002年1月28日 - 4月12日)
- 温泉へ行こう4(2003年9月1日 - 11月14日)
- 温泉へ行こう5(2004年11月29日 - 2005年2月18日)
- 温泉へ行こうスペシャル・嫁姑争い勃発
- 正しい結婚
- ミニモニ。でブレーメンの音楽隊
- 炎の旅路
- しのぶ
- おやじのヒゲ
- 表層家族
- 女の傷あと
- 白夜
- 転勤家族
- 銀河テレビ小説 わが歌ブギウギ
- ビー・バップ・ハイスクール2
- 女子刑務所東3号棟6
- いつか逢う街(NHK 平成17年度福岡発地域ドラマ、2005年)
[編集] テレビドラマ(ゲスト出演・単発)
- はぐれ刑事純情派「謎の白昼強盗 婚約破棄の女」(1996年7月24日OA)
- 鬼平犯科帳
- 藤沢周平の用心棒日月抄
- 水戸黄門 第14部(1984年 TBS)第20話「仇を討たれに来た男・新発田」おもよ役
- 水戸黄門 第24部(1995年 TBS)第13話「無念晴らした仇討ち旅・高鍋」志保役
- 水戸黄門 第24部(1996年 TBS)第37話「陰謀砕いた江戸の空・江戸」菊江役
- 水戸黄門 第25部(1997年 TBS)第3話「縁切寺の縁結び・鎌倉」りく役
- 大岡越前(第8部、第14話)
- ガチバカ
- 相棒
- 暴れん坊将軍Ⅸ「処刑直前!赤ん坊を産む女囚」(1999年1月23日)
- 月曜ドラマスペシャル・こころ預かります(1996)
- 火曜サスペンス劇場・女検事霞夕子シリーズ(1997)
- 火曜サスペンス劇場・緊急救命病院Ⅲ
- 土曜ワイド劇場・赤かぶ検事(1998)
- 妖しい傷あとの美女~江戸川乱歩の「陰獣」~
- 黒真珠の美女 江戸川乱歩の「心理試験」
- 鉄道捜査官 岡山発特急スーパーやくも
- 主任刑務官シリーズ 刑務官-条信-消えた模範囚
- 地方記者立花陽介 12 飛騨高山通信局
- 検事霧島三郎 4
[編集] バラエティ番組
- はなまるマーケット(レギュラー)
- 土曜大好き!830(レギュラー・アシスタント)
- トミーズのはらぺこ亭
- ミラクル☆シェイプ
- いい旅夢気分
- 踊る!さんま御殿
- 朝だ!生です旅サラダ
- 特選一番街
- NTV報道特別プロジェクト(2006年5月20日)
- 笑っていいとも!(1985年1月22日)
- 徹子の部屋(2004年2月17日)
[編集] ラジオ
- ふれあいラジオパーティー(NHK第1)
- サタデーホットリクエスト(NHK-FM)
- 公園のベンチで(ラジオドラマ)
- ミス キャスト(ラジオドラマ)
[編集] 舞台
- 広島に原爆を落とす日
- 孤愁の岸
- お気に召すまま
- しぐれ茶屋おりく
- 女系家族
- 赤ひげ診療譚
- アステア-バイ・マイセルフ
- 向島物語