虹の松原
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虹の松原(にじのまつばら)は、佐賀県唐津市の唐津湾沿岸に広がる松原。日本三大松原のひとつで特別名勝に指定され、日本の白砂青松100選、日本の渚百選にも選ばれている。玄海国定公園の一部。長さ約5kmにわたって弧状にクロマツ林が続く。海水浴場としても知られる。
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[編集] 歴史
- 唐津藩の藩主、寺沢広高が新田開発の一環として、防風林を造成したことがきっかけで成立した。防風林は、藩の庇護の下、禁伐の掟(伐採は死罪)はもちろんのこと、落葉の採取(松の落ち葉は貴重な燃料であった)も厳しい制限が課せられており、藩主の改易や移封により主家が変わっても手厚く管理された。
- 既に江戸時代から地域のシンボル的存在となっており、1771年には松原を舞台とした虹の松原一揆も発生している。
- この松の中には寺沢広高の愛してやまない松が7本だけあると言い伝えられているが、どの松なのかはいまだ未解明である。
- 明治維新以降は国有林に編入、2006年現在は、佐賀森林管理署が管理を行っている。全域が保安林に指定されており、現在も伐採は制限を受けている。
[編集] 交通
[編集] 鉄道
[編集] 道路
- 佐賀県道347号虹の松原線(国道202号の旧道。日本の道100選に選出。)
[編集] マツクイムシの被害
- 1960年代、マツノマダラカミキリが媒介するマツクイムシ(マツノザイセンチュウ)の被害が拡大し、マツの大木が次々と立ち枯れる事態となった(外部リンク参照)。
- 対策として、ヘリコプターによる薬剤散布、被害木の伐倒処理が毎年続けられており、松原の維持に多くの費用と労力が掛けられている。