足長手長
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足長手長(あしながてなが)は、日本に伝わる妖怪。1種のみの妖怪ではなく、足長人(あしながじん)と手長人(てながじん)の2種の総称である。
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[編集] 特徴
江戸時代の百科事典『和漢三才図会』によれば、九州に生息するとされる。足長人は「足長国」の住民、手長人は「手長国」の住民。その名の通り、それぞれ足と手の長さが体格に比較して非常に長い。海で漁をする際には、常に足長と手長の1人ずつの組み合わせで海へ出て、足長が手長を背負い、手長が獲物を捕らえる。
また、松浦静山による随筆『甲子夜話』では、ある者が月の綺麗な夜に海で夜釣りをしていたところ、九尺(約2.7m)もの脚を持つ者が海辺をさまよっており、ほどなく天候が急転して土砂降りに遭ったという逸話が語られている。その者の従者の語るところによれば、それは足長(あしなが)と呼ばれる妖怪で、足長が出没すると必ず天気が変わるとされている。
[編集] 関連項目
[編集] 出典元
- 水木しげる 『妖鬼化 5 東北・九州編』 Softgarage、2004年、71頁。