遊☆戯☆王デュエルモンスターズ (コンピューターゲーム)
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「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」(ゆうぎおう - 、Yu-Gi-Oh: Duel Monsters)シリーズは、コナミから発売されているゲームソフト。第1作は1998年12月17日に発売された。
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[編集] 概要
高橋和希原作の漫画『遊☆戯☆王』に登場したカードゲーム「マジック・アンド・ウィザーズ」、さらにそれをモチーフにしてコナミが製作・発売している『遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ』をゲーム機で再現したものとなっており、同カードゲームで「デュエル」と呼ばれる対戦ゲームを行うものとなっている。
第1作の出荷本数は161万本で、1986年の『忍者ハットリくん 忍者は修行でござるの巻』の150万本を上回り、漫画原作のゲームソフトの売り上げ記録を更新した。
大きく分けて、オフィシャルカードゲーム(以下OCG)のルールに準拠するものと、原作の世界観を再現したものに分類される。
『遊☆戯☆王デュエルモンスターズII 闇界決闘記』以降の作品は、ゲームを購入すると実際のOCGで使用可能な特別限定カードが付属しているのが定番となっている。OCGのカードの左下に書かれている8桁の数字をゲーム中特定の場所で入力すると、そのカードをゲームで入手できる「パスワード」システムが実装されている。初回限定に付随するカードを目当てに買う購入者も多く、カードだけ抜いてゲームを投売りすると言った行為も行われる。こうした行為が長年行われた為か、シリーズ初期の作品は買取を拒否している店舗も存在する。
通信対戦が盛り上がりを見せており、シリーズによっては全国大会、果ては世界大会まで行う場合がある。
[編集] シリーズ
[編集] ゲームボーイ/ゲームボーイカラー
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
- 原作のカードゲームが人気を評したことに影響して製作された、記念すべきシリーズ第一作。単純にモンスターの攻撃力と守備力だけでバトルを行い、サポートとなる魔法カードも存在。世界は原作の王国編を再現したものとなっており、プレイヤーは遊戯達をはじめ王国編のキャラクターとデュエルをすることになる。プロデューサー下村聡の名前をモデルとした「シモン・ムーラン」という謎のオリジナルキャラ(おそらく原作者高橋和希氏が監修)が話題になった。ちなみにシモンはその後もIVまでのGBAソフト、PSソフトにも登場し続け、ついには原作・アニメに登場するまでになった。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズII 闇界決闘記(ダークデュエルストーリーズ)
- ゲームボーイカラーによって色鮮やかな画面になったシリーズ第二作。システム面が強化され、相手の攻撃を妨害する罠(トラップ)カードが登場。1ターンに魔法カードを何枚でも使用可能になった。「召喚魔族」というゲームオリジナルのジャンケン要素を導入し、相手モンスターより有利な属性なら無条件でそのモンスターを倒せる。東京ドームで大規模な大会を行うことがすでに企画段階から決定しており、ゲーム中の舞台にも東京ドームが登場する。だが、1999年8月26日に行われたイベントでは予想を大幅に上回る来場者の殺到とスタッフの不備で一方的に限定カードの販売が中止され、大混乱に陥った事件は有名。[1]ちなみに救済措置として後日当日の来場を証明するもの(パンフなど)をコナミに送付することで限定カードを最大20パックまで購入することができた。
- 付属カードは最高峰のレートを誇り、ネットオークションでも高値で取引されている。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズIII 三聖戦神降臨(トライホーリーゴットアドバント)
- PS版『真デュエルモンスターズ』の世界観をGBに反映させた第三作。基本的なシステムは前2作と変わらないが、OCGのエキスパートルールで使用されている「生け贄」システムが導入されており、上級モンスターの召喚には生け贄が必要となった。特殊能力を持った「効果モンスター」が初登場したが、OCGのシステムとは異なり、モンスターを出した直後に発動させなければならないものとなっている。なお、サブタイトルに「三聖戦神降臨」とあるが、実際には神のカードは登場しない。
- 予約特典と通常版で付属カードが微妙に異なっていた。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記(バトルオブグレイトデュエリスト)
- 原作のバトルシティ編の世界観を再現した第四作。このシリーズから番号表記が算用数字となった。遊戯・城之内・海馬と3バージョンが発売された。手に入るカードはもちろん、使用できるカードも異なる。付属するカードも異なるため、全てのバージョンを購入する人も続出した。基本的なシステムどころか、使用しているBGMやメモリなども前作「III」の流用である。モンスターカードのレベルが前作から変更されており、モンスターの攻撃力・守備力の最大値に応じたレベルとなっている。レベル4ならば1350以下。前作で期待されながら登場しなかった神のカードが登場。ただし自分のバージョンで使用できるものは、通信交換でなければ入手できない。罠カードは発動するまで場に残るようになった。
[編集] プレイステーション/プレイステーション2
- 遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ 封印されし記憶
- 外伝的位置付けで、当時は謎に包まれていた闇遊戯の過去に迫ったストーリーが話題になった。なお原作の最終章のストーリーはこれをもとに再構築されたもので、登場人物、シナリオに数多くの共通点が残っている。
- 遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ2 継承されし記憶
- 真DMの続編にあたる。薔薇戦争の時代・世界観を反映させ、前作の主人公とセト(現代でいう遊戯と海馬にあたる存在)の子孫が戦いを繰り広げていく。他シリーズと大きく異なる点として、シミュレーション要素が強いことが挙げられる。
[編集] ゲームボーイアドバンス
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ5 エキスパート1(2001年 7月 5日発売)
- ハードをゲームボーイアドバンスに移した第五作は完全にリニューアルされ、OCGの新エキスパートルールに準拠するようになった。カード入手も実際のOCGのように、5枚1パックというもだった。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ6 エキスパート2(2001年12月20日発売)
- 今回はバトルシティの世界観をより深く再現したものとなっており、各地を回ってキャラクターを探してデュエルをする。前作と同じくOCGのルールに準拠している。「悪夢の迷宮」までのカードを全て収録。
- 付属カードの4枚は高橋和希氏の新たな描き下ろしである。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ7 決闘都市伝説(2002年 7月 4日発売)
- 「カードゲームとRPGの融合」と銘打った第七作。原作のバトルシティ編をほぼそのまま追っている。カードゲームのルールがDM4までのルールに戻った。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神(2003年 3月20日発売)
- ストーリーはバトルシティ編完結後のオリジナルストーリー。消えた千年パズルと、復活したペガサスをめぐる物語。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ インターナショナル ワールドワイドエディション(2003年 4月17日発売)
- 「世界大会」を行うため各国で発売された。DM6を世界仕様に合わせてリメイクしたもの。ただしDM6でバグのあったカードは収録されていない。言語が選択可能で、海外仕様と完全互換でプレイできる。
- 付属カードは英語版の神のカードというコレクター心をくすぐるものであった。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ エキスパート3(2004年 2月 5日発売)
- ストーリーやエンディング等を一切排除し、デュエルだけに照準を絞った。事実上の第九作にあたる。この作品からOCGのルールに戻った。この作品ではパスワードを入力することはできない。「新たなる支配者」までのカードを一部収録。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ インターナショナル2(2004年12月30日発売)
- 世界大会使用ソフトとしては初めてのオリジナルにあたる作品。「曜日」システムを導入し、曜日を自宅で寝て切り替えることによって開催される大会や、使用可能なカードが変わってくる。「暗黒の侵略者」までのカードを一部収録。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX めざせデュエルキング!(2005年10月13日発売)
- アニメ新シリーズ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』の世界観を映し出した作品。プレイヤーはデュエルアカデミアに入学し、主人公の遊城十代らと学園生活を送っていく。アニメのセブンスターズ編が開始されるまでのストーリーがコマ切れ的に再現されており、それぞれの回に登場したキャラクターとデュエルをすることになる。収録カードはちょうど1200種類。「CYBANETIC REVOLUTION」までのカードを一部収録。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ エキスパート2006(2006年 2月23日発売)
- 2006年世界大会公式ソフト。ゲームボーイアドバンスでは最後の作品。これまでで最も多くのカードを収録しているのを売りにしている(2,000枚以上)。ストーリーは存在せず、通常のデュエルや、1ターンで勝利の手を見つける「詰めデュエル」、様々な制限や課題の下デュエルを行う「テーマデュエル」等、デュエル面が強化されている。パッケージには遊城十代が描かれているが、ゲーム中に原作やアニメのキャラは登場せず、「カードのモンスターが、自分自身と仲間のカードを使用したデッキ」とデュエルをすることになる。「SHADOW OF INIFINITY」までのカードをほぼ収録。
[編集] ニンテンドーDS
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ ナイトメア トラバドール(2005年 7月21日発売)
- ハードをニンテンドーDSに移した初めての作品。下画面にデュエルテーブル、上画面には実体化したモンスターを映し、よりリアルな演出が強化された。カードリスト閲覧やデッキ編集も2画面を使用することで格段にやりやすくなった。ストーリーは原作のバトルシティ編とアニメオリジナルの乃亜編(の流れだけ)を再現したものとなっている。SEは「遊☆戯☆王オンライン」のものを使用している。使用を制限されているカードは、当時のリストそのままだが、ゲームを進めると、本来は使用できない「禁止カード」を1枚のみ入れることが出来るようになる。OCGでは使用不可カードとなっている「神のカード」がデュエルに使用可能な禁止カードで収録されている。「THE LOST MILLENNIUM」までのカードを一部収録。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX スピリットサモナー(2006年11月30日発売)
- システムは前作の「ナイトメア トラバドール」を引き継ぎ、前作と通信することによる特典も存在。Wi-Fi対戦可能。「CYBERDARK IMPACT」までを一部収録。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ WORLD CHAMPIONSHIP 2007(2007年 3月15日発売)
- 2007年世界大会公式ソフト。収録カードは1,600種類以上。前作同様Wi-Fiによる世界中のデュエリストと対戦が可能。同機能で他にもカード、デュエリスト、詰めデュエルの問題などのダウンロードが可能。また、友達登録をしている相手とならボイスチャットも可能。「STRIKE OF NEOS」までを一部収録。
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX CARD ALMANAC(2007年発売予定)
- 今までのソフトとは違いアルバムや図鑑のように使用するソフト。
- OCG(オフィシャルカードゲーム)で現存するカードの全てを調べる事が可能であると予想される。
- サイコロ機能やコイントス機能も付属しており、デュエルの時に使用することもできる。
[編集] プレイステーションポータブル
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX タッグフォース(2006年 9月14日発売)
- 初めてフルボイスとなった記念すべき作品。
- 携帯ゲーム機のシリーズの中では解像度が高く見やすい。
- タッグデュエルを実装。「POWER OF THE DUELIST」までのカードをほぼ収録。
- アニメで登場しつつもOCG化されなかったカードがゲームオリジナルとして数種類収録されている。これらはゲーム内で取得する以外にも、PSPの通信機能でダウンロードすることができる。また文末の3種類のカード、半年毎に改定の制限カードリストもダウンロードできるが、相手のカードは変わらないのが不公平。
- 「アマゾネスの死闘場」「お銚子一本」「キューピッド・キス「黒蠍 愛の悲劇」「黒蠍団撤収」「恋する乙女」「ダーク・アリーナ」「ちゃぶ台返し」「ディフェンス・メイデン」「デーモンズ・マタドール」「ハッピー・マリッジ」「マタドール降臨の儀式」「ダーク・パセオ」「酔いどれタイガー」「酔いどれエンジェル」「リトマスの死儀式」「リトマスの死の剣士」「錬金釜 カオス・ディスティル 」
- 以下の3つは「ジャンプフェスタ2007」で配信
- 「エアーズロック・サンライズ 」「幻魔の扉」「賢者の石 サバティエル」