過飽和
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過飽和(かほうわ)とは、溶質と溶液が2つの相に分離していたならば相平衡状態になる溶解量(飽和量)を超えた溶質濃度で単一相を維持する溶液の準安定状態のこと。言い換えると、その温度、圧力で決定される溶解度や飽和水蒸気量よりも濃度や湿度が高い場合が過飽和にあたる。
何らかのきっかけで溶液とは異なる相(たとえば気泡や微結晶)が発生すると、初めてそれらの相の間に溶質分子の交換が発生し、すみやかに相平衡の状態へと相が入れ替わってゆく。このようなきっかけは容器内に存在する微小な凹凸のある部分で起こりやすい。それらが結晶化に必要な中心核となり、核が成長することでより大きな結晶粒子が得られる。
[編集] 出典
- 1. 岩波書店、『理化学辞典』第5版
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