遼陽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

遼陽（りょうよう, liaoyang）は中華人民共和国遼寧省の地級市。総面積4.731平方キロ、総人口182万人、市区人口72万人。古代より遼東における中華帝国の中心であった軍事上の重要都市であり、また新興の工業都市である。2003年の全市生産総額（GDP）は238.8億人民元に達する。

[編集] 地理

省都瀋陽から車で1時間の距離にあり、遼河・太子河に臨む。東は本渓市、南から西は鞍山市と接する。

[編集] 歴史

遼陽はかつて襄平と称し、この地方一帯を中国が支配する上での中心地となっていた。

戦国時代には燕の遼東郡の中心地だった。秦は遼東郡の郡治をここに置き、前漢・後漢の頃に領土が東へ拡大した時期は玄菟郡に属した。

404年、高句麗が襄平を占領し、遼東府と改名した。唐が高句麗を滅ぼして置いた安東都護府は、後に所在地を平壌から襄平に移している。

遼の時代、遼陽と改名され、遼の副都（陪都）・東京遼陽府となった。遼の後の金も東京遼陽府を副都としている。元は遼陽行中書省の治所を、明は遼東都司を、それぞれこの地に置いた。後金（後の清）は1622年、遼陽に遷都し東京城とした。その後、遼陽州と改称し、奉天を本拠とする盛京将軍（後の奉天省）の管轄下に置いた。

日露戦争では1904年8月から9月にかけて遼陽会戦の戦場となった。

[編集] 行政区画

遼陽地級市は5市区、1県級市、1県を管轄する。

市区：白塔区、文聖区、宏偉区、太子河区、弓長嶺区
県級市：灯塔市
県：遼陽県

[編集] 観光

遼代白塔

[編集] 交通

ハルビンー大連鉄道、瀋陽ー大連高速道路上に位置する。　

[編集] 外部リンク

遼陽市政府網

遼寧省の行政区画

瀋陽市:	瀋河区 \| 皇姑区 \| 和平区 \| 大東区 \| 鉄西区 \| 蘇家屯区 \| 東陵区 \| 沈北新区 \| 於洪区 \| 新民市 \| 法庫県 \| 遼中県 \| 康平県
大連市:	西岡区 \| 中山区 \| 砂河口区 \| 甘井子区 \| 旅順口区 \| 金州区 \| 瓦房店市 \| 普蘭店市 \| 庄河市 \| 長海県
鞍山市:	鉄東区 \| 鉄西区 \| 立山区 \| 千山区 \| 海城市 \| 台安県 \| 岫岩満族自治県
撫順市:	順城区 \| 新撫区 \| 東洲区 \| 望花区 \| 撫順県 \| 清原満族自治県 \| 新賓満族自治県
本渓市:	平山区 \| 明山区 \| 渓湖区 \| 南芬区 \| 本渓満族自治県 \| 桓仁満族自治県
丹東市:	振興区 \| 元宝区 \| 振安区 \| 東港市 \| 鳳城市 \| 寬甸満族自治県
錦州市:	太和区 \| 古塔区 \| 凌河区 \| 凌海市 \| 北鎮市 \| 黒山県 \| 義県
営口市:	站前区 \| 西市区 \| 鮁魚圏区 \| 老辺区 \| 大石橋市 \| 蓋州市
阜新市:	海州区 \| 新邱区 \| 太平区 \| 清河門区 \| 細河区 \| 彰武県 \| 阜新モンゴル族自治県
遼陽市:	白塔区 \| 文聖区 \| 宏偉区 \| 太子河区 \| 弓長嶺区 \| 灯塔市 \| 遼陽県
盤錦市:	双台子区 \| 興隆台区 \| 盤山県 \| 大窪県
鉄嶺市:	銀州区 \| 清河区 \| 調兵山市 \| 開原市 \| 鉄嶺県 \| 昌図県 \| 西豊県
朝陽市:	双塔区 \| 龍城区 \| 凌源市 \| 北票市 \| 朝陽県 \| 建平県 \| カラチン左翼モンゴル族自治県
葫芦島市:	龍港区 \| 南票区 \| 連山区 \| 興城市 \| 綏中県 \| 建昌県
（注：瀋陽市と大連市は副省級市。）