量水標
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量水標(りょうすいひょう)とは、河川の岸にあり水位を測る設備。垂直に立てた支柱に目盛りがふられており、これを目視で読み取る。洪水や増水の際に報告される水位は、この量水標の読取り値である。
河川の量水標では、その基準となる高さ(0 m 点)に東京湾中等潮位 (Tokyo Peil, T.P.) を用いず、「特殊基準面 (Local Datum) 」と呼ぶ、その河川あるいは水系ごとに定められたゼロ点を用いることがある。例えば利根川水系では千葉県浦安市堀江にある江戸川(江戸川は利根川水系に属す)河口水位 (Yedogawa Peil, Y.P.) を特殊基準面として、これを同一水系内の量水標の 0 m としている。 千葉県の印旛沼の水位は "2.3 m Y.P." などと表記される。これは、明治初期に近代測量が始められた頃の特殊事情によるためで、明治後期以降は河川でも "T.P." を基準とした測量が行われるようになった。混乱を防ぐために特殊基準面を使用する場合は、測定値に添え字を行う。なお、 T.P. と Y.P. の間には 0.8402 m の差があり T.P. の方が高い。
[編集] 特殊基準面の一例
末尾数値はT.P.との差を示す。
豊平川内 |