長田順行
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長田 順行(ながた じゅんこう、本名:木谷順行、1929年4月4日 ‐)は、作家。元海上自衛隊暗号専門部隊。暗号研究者。「日本暗号協会」会長(1986年8月~)。広島県呉市生まれ。
呉第一中学校(現広島県立呉三津田高等学校)を卒業後、海軍兵学校予科(第78期、昭和20年4月入校)に入校するが、終戦により閉校となる。1954年広島大学文学部哲学科を卒業。1955年防衛庁暗号専門機関に入り、暗号理論の研究及び解読に従事。1965年海上自衛隊暗号専門部隊に転じ、通信保全業務隊司令となり1983年1等海佐で退職した。
1986年8月「日本暗号協会」を設立し初代会長。暗号に造詣が深く、暗号関係の著作は1964年から刊行しており多数。推理小説と暗号に関する解説書も刊行している。機関誌として「黄金虫」「暗号通信」を発行。ただし日本暗号協会は現在休会中。
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[編集] 著作
- 1971年12月 9日、『暗号 - 原理とその世界』、ダイヤモンド社 (昭和46年)
- 1974年 7月18日、『暗号の秘密』 、ダイヤモンド社 (昭和48年4月~12月末の毎日中学生新聞連載を整理したもの)
- 1976年11月10日、『暗号手帳』 、ベストブック社 ()
- 1979年 8月 、『暗号(増補・決定版)』 、ダイヤモンド社 (355p)
- 1979年12月20日、『推理小説と暗号』 、ダイヤモンド社 ()
- 1982年 4月25日、『暗号の秘密』 、菁柿堂、ISBN 4-7952-7901-2 (第二版)
- 1982年 4月 、『西南の役と暗号』 、菁柿堂、ISBN 4-7952-7902-0 ()
- 1984年 4月20日、『暗号パズル キミはスパイになれるか』、実日新書D-50、実業之日本社
- 1985年 2月28日、『暗号』 、現代教養文庫1134、社会思想社、ISBN 4-390-11134-5 (文庫、443p)
- 1986年 5月30日、『暗号と推理小説』 、現代教養文庫1176、社会思想社、ISBN 4-390-11176-0 (文庫、226p、旧版の単行本『推理小説と暗号』ダイヤモンド社)
- 1988年11月30日、『ながた暗号塾入門』 、朝日新聞社、ISBN 4-02-255931-4 (1986年~88年の科学朝日連載を整理したもの)
- 1989年12月20日、『西南の役と暗号』 、朝日文庫、朝日新聞社、ISBN 4-02-260577-4 (文庫、207p)
[編集] 選集
- 1977年10月10日、レイモンド・ボンド編、長田順行監修、『世界暗号ミステリ傑作選』、イフノベルズ、番町書房、 (8編、乱歩の「暗号記法の種類」を収録)
- 1977年11月10日、レイモンド・ボンド編、長田順行監修、『続 世界暗号ミステリ傑作選』、イフノベルズ、番町書房、 (10編、「踊る人形」やポーの「暗号論」を収録)
- 1979年 2月28日、『秘文字』、社会思想社、(短編小説集、解説を執筆、1983年に軽装版)
- 1986年 7月 、『ワンダー暗号ランド―パズルつき・暗号推理小説傑作選』、講談社文庫、講談社、ISBN 4061837834 (暗号小説集、パズル付)
[編集] 記事
- 1968年11月、"暗号に関する科学者の業績"、数理科学(別冊数理科学『暗号』、1982年5月15日、サイエンス社に収録)
- 1969年7月、"日本海軍のD暗号に対する審判 ミッドウェー海戦の謎に答える"、海幹校評論 第7巻第四号(内容は「暗号」に収録されたものと同じ)
- 1976年11月、"探偵小説におけるトリックとしての暗号"、別冊数理科学 パズルI、サイエンス社、
- 1979年10月、"シェークスピアの鍵"、別冊数理科学 パズルIII、サイエンス社、
- 1980年10月、"暗号の再発見 - 片仮名の生立ち"、別冊数理科学 パズルV、サイエンス社、
- 1982年 1月、"明治維新政府の太政官の暗号について"、数理科学(別冊数理科学『暗号』、1982年5月15日、サイエンス社に収録)
- 1988年 1月、"暗号"の項、フランク・B・ギブミー編『ブリタニカ国際大百科事典』、第2版、TBSブリタニカ、