関東バス五日市街道営業所
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関東バス五日市街道営業所(かんとうバスいつかいちかいどうえいぎょうしょ)は、東京都杉並区成田西にある、五日市街道・環八通り沿線を中心とする同区南部および周辺地域の路線を受け持つ営業所である。
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[編集] 沿革
[編集] 現行路線
[編集] 成宗線
- 中35:中野駅~東高円寺駅~成田東~五日市街道営業所 (深夜バスも運行)
- 中36:中野駅~東高円寺駅~成田東~五日市街道営業所~柳窪~松庵~吉祥寺駅北口
- 中36(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~松庵~吉祥寺駅
中35・36系統は中野駅から中野通り・大久保通りや青梅街道を通り、新高円寺駅付近で五日市街道に入り、五日市街道営業所及び吉祥寺方面に向かう(その往復)路線である(中35系統は平日のみ深夜バスを運行)。
五日市街道沿いの成田地区が鉄道駅からやや距離があることから需要が生じている路線である。
中野駅~五日市街道営業所間(中35、36)が日中10分以内の運転間隔が確保されているのに対し、五日市街道営業所~吉祥寺駅間(中36のみ)は日中でも20分以上間隔があくことも多く、運転本数の差が大きい。五日市街道営業所以西は同社の他路線を利用すれば鉄道駅に出ることが可能なことや京王井の頭線が平行して走行していることによる採算性の問題、吉祥寺駅付近の道路混雑を敬遠している等の理由が推測されるが、現実の乗車状況としては常に中36系統の利用客が多く、混雑している。
なお、中35・36系統が新高円寺駅に停車するのは吉祥寺方面行きのみで、中野駅行きでは新高円寺付近で五日市街道の新道を経由するため(※)、新高円寺駅バス停には停まらない。新高円寺駅へは大法寺より徒歩数分でのアクセスとなる。
※ 2002年5月までは往復とも旧道を経由し、中野駅行きは新高円寺郵便局そばの停留所に停車していたが、旧道の道幅が狭いため、同年6月に中野、高円寺駅方面のみ新道経由に変更された。これに伴い中野駅行きの新高円寺駅停留所は廃止された(関東バス路線図には「中野行きは通過」と表示している)。吉祥寺方面は従来通り旧通を経由し、新高円寺駅に停車している。
基本的に中35・中36は大型車が使用される。
[編集] 馬橋線
車両は中型車が使用されるが、大型車となることもある。
高43系統は平日は朝夕のみの運行で日中は運行されない。土日は一日3便のみ運行。
[編集] 松ノ木線
京王バス東・永福町営業所と共同運行
松ノ木線は京王バス東と共同運行であり、運賃は京王側の200円(小児100円)に合わせている。運行区間(特に松ノ木地区)の道が非常に狭いため、専用の小型バスが使用されている。
かつて京王バスが単独で永01系統として松ノ木住宅~永福町間を運行していた路線を、2002年6月1日に共同運行路線として新高円寺駅経由で高円寺駅南口まで延伸したものである。その形跡はそれぞれのバス停で見られる。高円寺駅南口~松ノ木2丁目(京王バス東の路線図では松ノ木二丁目と表記されている)までは関東バスが管理をするバス停であるが、松ノ木公園~永福町は京王バス東が管理をするバス停である。この路線は通常乗務員の交代地となる五日市街道営業所を経由しないため、都立和田掘公園で乗務員が交代する(通行する度に毎回交代するわけでは無い)。道路が非常に狭いため、バス路線が長い間なく不便であった松ノ木地区では歓迎された。
関東バス車両での出入庫(新高円寺~五日市街道営業所)はすべて回送運転される。
[編集] 川南線
- 荻51:荻窪駅南口~川南~荻窪団地
- 荻51(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~荻窪団地
川南線は荻窪団地と荻窪駅を結ぶ路線であり、利用率は高い。荻窪団地口~荻窪団地間は非常に狭い道を走るため、中型車の300代車と310代車が専ら使用されている。また同区間は補助員が添乗する。この補助員は旧環八通りへの右左折時の交通整理員を兼ねている。昼間時には、パターンダイヤが採用されている。
[編集] 高井戸線
- 荻53:荻窪駅南口~川南~柳窪~五日市街道営業所
- 荻54:荻窪駅南口~川南~柳窪~高井戸駅~芦花公園駅入口
- 荻56:荻窪駅南口~川南~柳窪~社会保険庁入口(平日朝夕のみ運行)
- 荻57:荻窪駅南口~川南~柳窪~高井戸駅~芦花公園駅入口~千歳烏山駅~給田
- 烏20:千歳烏山駅~北野~新川団地北口(牟礼七丁目方向のみ)~牟礼七丁目(循環)
- 2002年5月13日 荻55系統(荻窪駅~新川団地北口)の分断により、荻57、鳥20の運行を開始。
五日市街道営業所で本数も多くメインの路線であるといえる。また杉並区内の数少ない南北交通路線である。しかし渋滞の激しい環状八号線や旧甲州街道を走行するため、定時性が保てているとはいい難い。この路線も荻53を除いて通常乗務員の交代地となる五日市街道営業所を経由しないため、柳窪で乗務員が交代する(こちらも通行する度に毎回交代するわけでは無い)。
荻53系統は、出入庫をメインとした路線であるため、ダイヤは非常に偏っている(発車時刻が平均的でない、前の便が発車した1分後に来る便があれば60分以上の開きがある)。深夜運転も行われていて荻窪駅南口を発車するものでは最も遅くまで運転されている。
荻54系統は、高井戸線の主系統であり、一番多く本数が運転されている。利用率はラッシュ時を中心に高い。
荻56系統は、平日朝夕のみの運行である。かつて運行されていた荻52系統(荻窪駅南口~柳窪)を一区間延長した形で開業した。高井戸線内では比較的すいている。社会保険庁の職員と環八以西の住民が主な乗客である。
荻57系統は、上記のとおり比較的新しい路線で、形としては荻54を延伸したものになっている。
行先表示は、給田よりも千歳烏山駅の文字が誇張されている。本数は比較的少なく、乗りとおす乗客は少ないが、荻54区間での乗車率は高い。しかし前述のとおり環状八号線や旧甲州街道を走るため定時性は低い。
烏20系統は、千歳烏山駅から新川地区を循環する系統。発足当初は乗車率は非常に低かった。
- 荻54(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~高井戸駅~芦花公園駅入口
- 荻56(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~社会保険庁入口(平日朝夕のみ運行)
- 荻57(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~高井戸駅~芦花公園駅入口~千歳烏山駅~給田
- (烏20出入庫):五日市街道営業所~柳窪~高井戸駅~芦花公園駅入口~千歳烏山駅~北野~新川団地北口(牟礼七丁目方向のみ)~牟礼七丁目(出庫してきた車両が以降烏20本線として運行し入庫する車両が烏20本線より連結運転を行う)
これらの出入庫便は少ないが、烏20系統は廃止された荻55系統に変わり、高井戸駅から新川地区を直接結ぶ便であることから重宝されている。
[編集] 春日線
- 荻60:荻窪駅南口~荻窪四丁目~荻窪小学校~宮前三丁目
- 荻62:荻窪駅南口~荻窪小学校~西荻窪駅南口~南荻窪三丁目~荻窪駅南口 (午前:→回り、午後:←回り)
- 荻60(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~宮前三丁目
- 荻62(出入庫):五日市街道営業所~柳窪~西荻窪駅南口
春日線は、荻窪駅と宮前、西荻窪方面を結ぶ路線である。
荻60は、変則的な8の字路線で、往復同じ区間を走るのは 環状八号線桃二小南交差点から、荻窪小学校停留所先のT字路までである。一方通行の狭隘な道ばかりだが、利用客が多いため、本数は多く(ラッシュ時3~5分・昼間時7分)、機動性と収容力を兼ね備えた車両として9m大型短尺車(大型車と同じ幅で長さを中型車並みに短縮した車両)が近年まで集中投入されていた。現在は主に320・330代で運転されている。なおこの車両は前述の大型短尺車ではないため、雨天のラッシュ時には積み残しが発生している。
また、かつては荻窪駅~西荻窪駅間を宮前三丁目経由で結ぶ荻61、同区間を神明中学口経由で結ぶ荻71があったが、西荻窪駅南口付近は時間調整のために待機できる道路環境ではないことと、利用客の減少により、統合・一部ルート変更され、荻62として循環運転するようになった。結果、荻窪・西荻窪駅を通り越しての利用が可能になったが、周知不足で利用客は少ない。加えて、旧荻71系統部分での利用客は比較的多いが、旧荻61部分では荻60と大部分で重複しているため利用客は少ない。
余談だが、春日線は他の路線が荻窪駅(南口)に到着時に「荻窪駅南口」と案内されるのに対し、単に「荻窪駅」と案内される。これは他の路線は以前「荻窪駅南口」停留所の前に「荻窪駅西口(降車のみ)」停留所が設けられていたためである。春日線の停留所は当時一番西側だったため、西口停留所は設けられておらず、その名残と見られる。
[編集] 烏山線
- 烏01:烏山→寺院通3番→久我山病院→烏山バイパス→烏山(循環運行)
- 烏01(出庫):五日市街道営業所→柳窪→高井戸駅→芦花公園駅入口→烏山→寺院通3番→久我山病院(以降烏01本線として運行)
- 烏01(入庫):(烏01本線より連結運転)久我山病院→烏山バイパス→芦花公園駅入口→高井戸駅→柳窪→五日市街道営業所
- 入庫便は烏山を通らないので乗車する際は注意が必要。
- その他、烏山→給田→新川団地北口→新川→牟礼という系統が1日1本牟礼方向のみ存在する。五日市街道営業所への入庫便として(人見街道を利用し甲州街道・環八通りの渋滞回避のための迂回措置)、また免許維持路線として存在する。一時期「烏02」系統と称していた。終点の牟礼バス停は小田急バス・京王バスでは「三鷹台団地」と称されているが、同じ位置にある。なお、2005年11月の時刻改正以前は久我山病院から烏山経由で牟礼まで直通運転する便が存在した。
[編集] 廃止路線
[編集] 成宗線
- 高44:高円寺駅南口~新高円寺駅~成田東~五日市街道営業所~吉祥寺駅
- 新01:新高円寺駅~成田東~五日市街道営業所
- 現在は高円寺阿波踊り開催時に臨時折り返し便として運行される。
[編集] 高井戸線
- 荻52:荻窪駅南口~川南~柳窪
- 柳窪の交差点北東側には現在も、この路線のためのバス溜まりの跡地がある。
- 荻55:荻窪駅南口~川南~柳窪~高井戸駅~芦花公園駅入口~千歳烏山駅~新川団地北口
[編集] 春日線
- 荻61:荻窪駅南口~荻窪四丁目~荻窪小学校~宮前三丁目~西荻窪駅南口
- 荻71:荻窪駅南口~南荻窪三丁目~神明中学口~西荻窪駅南口
- 但し、荻62の最終便は荻窪駅には戻らずそのまま入庫便となるため、誤乗車を防ぐため便宜上、西荻窪まで「荻71」を現在でも表記して運行している。
[編集] 車両
この地域の特殊な道路事情のため小・中型が数多く配置されている。
[編集] 関連項目
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