面白山トンネル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
面白山トンネル(おもしろやま - )は、JR東日本仙山線の奥新川駅~面白山高原駅間にある、同線で最長のトンネル。宮城県仙台市と山形県山形市の境となっている。仙山トンネル(せんざん - )とも言う。全長は5,361mあり、標高は約440m。1937年(昭和12年)に貫通した。
このトンネルは、当時の土木技術では異例とも言える、わずか2年という歳月で掘り進められ、約50万人の作業員が掘削に従事した。1日当りの作業量は5m推進したという。ルート選定に当っては、奥羽山脈横断に適した地形を選ぶ必要があり、南部の笹谷峠や、北部の関山峠を通り奥羽本線の神町駅へと結ぶ「仙神線」(山形地域の反発があり実現しなかった)も候補であった。開通時は上越線清水トンネル、東海道本線丹那トンネルに次いで、全国第3位の長さを誇った。
トンネル内および山間部は開通当初から電化され、通過電車の最高速度は85km/hに設定。電車では約4分で通過出来る。トンネル内の山形県側に近いエリアに面白山信号場が設けられており、トンネル内で列車交換をする場合もある。トンネルの前後は険しい谷間で、どちらの入口付近もカーブ及び急坂で、ギリギリ上れる地点まで高度を稼いでいるのが特徴である。