飛行石
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飛行石(ひこうせき、Levistone(または Levitation Stone))とは、宮崎駿監督のアニメ『天空の城ラピュタ』に登場する架空の物質。透明感のある青色の結晶体で、人や物体を重力に逆らって宙に浮かせることが出来る力を持つ。
飛行石そのものは地中の岩などに広く含有されているが、そのままでは掘り出して空気に触れた時点で反応を起こしただの石になってしまう。かつてラピュタと呼ばれた王国にのみ飛行石を結晶にし、空気中でも維持出来る状態にする技術力があったとされ、その力を用いて天空の城ラピュタが建造され、高度な科学力を持ったラピュタの民は全世界を支配したという。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ラピュタ王国が滅びた際に、王族であるシータの先祖が1個の飛行石を持って地上に降りた。これは青色の飛行石の結晶に、金でラピュタ王家の紋章が描かれ、ペンダントとしてしつらえられていた。この飛行石にはさまざまな力があり、シータが飛行船から落ちた際にはその命を救い、時に光線を発してラピュタの方角を指し示し、最後には天空の城の滅びの封印を解き放った。
ポール・スチュワートとクリス・リデルによる『崖の国物語』(現在までシリーズ全4巻、別巻1、ポプラ社 2002年)にも、「浮遊石」というものが出てくる。これもほぼ同様のものをいうと思われる。いずれも、元ネタはジョナサン・スウィフトの『ガリヴァー旅行記』といっていいだろう。
また、グッズとしてこの飛行石のペンダントやストラップが販売されている。色は原作の深い青色のほか、緑や透明など。