黒子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黒子(くろご、くろこ)
- 歌舞伎などで、黒装束を着用し役者の介添や舞台装置を操作する人。後述。
- 1から転じて、影から裏方に徹する人を指す。
- 1をモチーフにしたキャラクター。
黒子(ほくろ)
- ほくろのこと。
黒子は、歌舞伎で黒装束・黒頭巾を着用して舞台上に現れる人物で、以下の二通りが存在する。黒衣とも。芝居の登場人物とはみなされず、必要に応じて動くのみで演技はしない。また、歌舞伎以来の伝統を下敷きに、その特異な存在感をかわれ現代劇や漫画に登場することもあるが、その場合は登場人物として扱われることが多い。
- 役者がなる黒子
- 歌舞伎役者が黒装束を着込んで、他の演者の介添をする。介添の内容は、衣装の早替りの補助、小道具(持道具)の交換等である。介添先の役者の弟子や脇役が担当することが多い。また、差金の先につけた蝶や鳥、ぬいぐるみの動物を操作することもある。
- 大道具がなる黒子
- 大道具(の担当者)が黒装束を着込んで、舞台装置を操作する。操作の内容は、舞台に敷かれた幕の撤去、背景の転換などである。
黒子には色違いの装束があり、海や水辺の場面には青装束の波子(なみこ)、雪の場面には白装束の雪子(ゆきこ)となる。