黒澤楽器店
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株式会社黒澤楽器店(くろさわがっきてん)は、東京の楽器店である。黒澤常三郎(くろさわつねさぶろう)が1967年(昭和42年)創業した、東京都新宿区百人町に本社を構える楽器小売業、輸入、卸業の大手。黒澤楽器店としての創業前は黒澤常三郎がクラシックギター製作者だった為、ギター製造業であった。
ギター工場を設立し、メーカーとしても一応の成功を得たが、その後、ギター製造業に限界を感じた黒澤常三郎が小売業に転換し、楽器の街の御茶ノ水を中心に東京都内に店舗展開を行い、それが大成功した。また当時は少なかった、楽器の輸入業に力を注いだ。 現在は、米国の有名アコースティックギターブランドのC.F.Martin(マーティンギター)社の日本総輸入代理店として有名である。 マーティンギターのファンクラブである、マーティンクラブを運営していて、年に数回、国内のマーティンギターを愛用する有名ミュージシャンを招聘してSHIBUYA-AX等の会場で全国のマーティンギターファンの為のコンサートを開催している。 過去に、BEGIN、太田裕美、森山良子 等の大物アーティストを招聘して大いにファンを喜ばせたが、米国の本家マーティン社が米国内で、マーティンクラブを創設し、日本国内の多くのマーティンファンは米国のマーティンクラブに移籍が予想されている。また最近は国内のクラブの活動が沈下しその頃から、有名アーティストの招聘をしなくなった。 その頃より更に、マーティンギター以外の海外楽器ブランドの輸入代理店業務や輸入業者として木管楽器や弦楽器のブランドを多く取り扱っている。
自社ブランドとして、アコーステックギター・ベースのオリジナルブランドSTAFFORD(スタッフォード)を展開しており、国内の有名アーティストも数多く愛用している。 主に、フォークギター、エレクトリック・アコースティックギターを発売しているが、最近は安価なエレキギターやバイオリン等、大量生産商品のオリジナルブランドとして使用されている感が多い。
新大久保の本社には、日本の国内外の多くの有名アーティストが来店、買い物に訪れる。 地上3階の売り場にはアコースティックギターやクラシックギター、サクソフォーン、フルートといった弦楽器、管楽器類が数多く見られる、また世界的にも珍しい楽器も数多く展示販売しておりミュージアム的である。
また、楽器のリペアーに関わる職人を、本場のヨーロッパ等の国より、一流の職人を招聘してアフターサービス(楽器の修理・調整)を行っており、大変に注目を浴びている。 バイオリン、チェロ等の弦楽器類はイタリア・クレモーナ(cremona)やイギリス・ロンドンより職人を招聘し店舗に常駐させている。
2006年のフジテレビの大ヒットテレビドラマ、のだめカンタービレ (テレビドラマ)に楽器協力をしていた。 番組撮影用の楽器やケース等の提供をしていた。 また、引き続きアニメ、のだめカンタービレにも楽器協力をしている。
本社(新大久保本店)最寄の駅はJR新大久保駅。 その他、御茶ノ水、新宿、渋谷、池袋、横浜、町田、大阪等に店舗がある。 黒澤楽器店の子会社である、PANプロジェクトも楽器小売業を営んでおり、御茶ノ水にはPAN ミュージック、ギターギャラリー、おちゃのみず楽器の3店舗があり、御茶ノ水中がクロサワ楽器店グループだらけである。 黒澤楽器店は会社名でクロサワ楽器またはクロサワ楽器店と看板・広告・ホームページ等には記されている。