Component Library for Cross Platform
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Component Library for Cross Platform(CLX)は、Microsoft WindowsとLinuxのアプリケーションを開発するための視覚化コンポーネントベースのクロスプラットフォームの開発フレームワークである。ボーランドが Kylix、Delphi、C++ Builderなどのソフトウェア開発環境で使うために開発した。
従来のMicrosoft Windowsのみに対応していたフレームワーク Visual Component Library(VCL)を置き換える目的で開発された。CLX はトロールテックの Qt に基づいている。APIは、ほぼ VCL 互換である。当初、VCL を使っているアプリケーションはすんなり CLX に移行すると思われていた。
しかし、Windows での性能が思わしくない、VCL と微妙な違いがある、バグがある、などの原因で VCL の置換には失敗した。Kylix 自体も商業的に失敗し、CLX の開発は中止された。
オブジェクト指向プログラミングの手法という意味では、CLX は TObject クラスがスーパークラスとして働く階層を形成している。他の全てのクラスは直接あるいは間接的に TObject クラスを継承している。これは Delphi が C++ のような多重継承をサポートしていないためであったが、Java言語、Smalltalkなどのオブジェクト指向言語に共通の手法でもある。
[編集] CLX の他の用法
CLX は、Common Lisp用のX Window Systemプロトコルのクライアント向けライブラリの名称でもある(C言語向けの Xlib に相当)。Xサーバとやり取りするための関数などがあり、プロトコルの詳細を知らなくてもXクライアントを作成できる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- CLX Common Lisp Wiki