Dr.SLUMP (映画)
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『Dr.SLUMP ”ほよよ!”宇宙大冒険(スペース・アドベンチャー)(映画)』は、1982年に公開された東映動画(現・東映アニメーション)製作の劇場用長編アニメーション。全90分。
鳥山明のDr.スランプを原作としているが、ストーリーは新しく書き起こされたもの。イメージはテレビ第1シリーズを踏襲しているが、ハードSFの要素を加えている。
原作や放映中のテレビ第1シリーズとはラップする要素を異なる設定で用いている。
目次 |
[編集] スタッフ
監督:永丘昭典
製作総指揮:今田智憲
企画:七條敬三 有賀健
原作コミック:鳥山明(集英社・週刊少年ジャンプ連載)
脚本:雪室俊一 金春智子 井上敏樹 島田満
作画監督:前田みのる
助監督:矢部秋則 西尾大介
音楽:菊池俊輔
撮影監督:白井久男 佐野禎史
美術監督:浦田又治
録音:二宮健治
編集:花井正明
監修:りんたろう
配給:東映
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
その時、巨大な悪が宇宙を蹂躙しようとしていた。
それとは無関係に平和なペンギン村。村立中学園は夏休みに入ることに。成績表を渡す山吹みどり先生だったが、その最中泣き崩れてしまう。則巻アラレたち生徒が問いただすと、退職して故郷に帰り、結婚しなければならないのだという。
山吹先生にベタ惚れの則巻千兵衛はともに故郷に行くと言う。それに対して山吹先生は自分の故郷は宇宙の彼方にあるタケヤサオダケ星だと告げ、千兵衛を驚愕させる。かつて誤って宇宙船に乗り、タケヤサオダケに行ってしまった山吹先生は、そこで義親として世話になった国王夫妻に恩返ししようと決意し、タケヤ王妃が病に倒れたと聞いて向かう決意をしたのだった。山吹先生の意思に感銘を受けた千兵衛はたとえ宇宙の彼方だろうとついて行くと宣言する。
しかし、荷支度をした千兵衛が山吹先生の自宅・アンギラスマンションに向かうが、その目の前で山吹先生は迎えにやってきた宇宙船とともに去ってしまう。
山吹先生に会えなくなり放心状態の千兵衛。ついには幻覚をも見る様になり、寝込んでしまう。それを見かねたアラレは、千兵衛を山吹先生に会わせようと、ガッちゃんとともに、深夜の研究室で宇宙船を作り始める。そのアラレの姿を見て、千兵衛は勇気付けられると、天才科学者である自分自ら宇宙船を作ってタケヤサオダケ星に乗り込むと行動を開始する。
そして完成した宇宙戦艦「スランプ号」に、“いつものメンバー”であるアラレの悪ガキ仲間、木緑あかね、空豆ピースケ、空豆タロウを乗せ、騒動を起こしながらも地球を発った。
一方、タケヤサオダケ星に到着した山吹先生の前には、浮かない様子の国王夫妻の姿。サオダケ王はこの星は昔の平和な星ではなくなってしまった、という。そして現れたマシリト。宇宙を征服したマシリトはタケヤサオダケ星で手に入れた山吹先生の写真を見て、自分の妻にしようと罠にかけたのだった。
その時、マシリトは千兵衛たちの存在に気付く。山吹先生が強引に迫るマシリトに平手打ちを食らわせて拒絶すると、激昂したマシリトは部下の三悪人、ヨウ・チエン、ホイ・クエン、リボン・チャンに千兵衛達を皆殺しにしろと命じる。
その頃、千兵衛が「スランプ号」にトイレを付け忘れた為に立ち寄った惑星で、千兵衛達は何者かに襲撃される。その正体はスッパマンだった。この惑星はスッパマンの故郷オカカウメ星だったが、マシリト達によって襲撃され廃墟と化してしまっていたのだ。
そのオカカウメ星に、千兵衛達を追ってやってきた三悪人は、留守番中だったアラレとガッちゃんにおちょくられてしまう。モビルスーツ「リブギゴ」を繰り出すが返り討ちに会い、宇宙戦艦「ウルトラヘッド」ごと撃墜されてしまう。
尚も強引に山吹先生に迫るマシリト。しかし尚も千兵衛たちがタケヤサオダケに向かっていることを知ると、大艦隊を迎撃に向かわせた。
果たして「スランプ号」はタケヤサオダケ星にたどり着けるのか。そして無事山吹先生をペンギン村に連れ戻すことができるのだろうか。
[編集] メカニック
宇宙SF要素を押し出しているため、作中には様々なメカニズムが登場する。
[編集] 宇宙戦艦「スランプ号」
タケヤサオダケ星に向かう為、則巻千兵衛によって製作された宇宙戦艦。
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- 詳細な大きさは不明だが、同時期に東映動画で製作された松本零士原作の作品に登場するアルカディア号やクイーン・エメラルダス号等と同等か、それより一回り巨大。シルエットは周囲から「イモ」と称される。
- 戦艦と名乗っているものの、武装はパラボラ光線砲1、対空機銃2、小型艦載機2のみである。
- 船体前部にアラレとガッちゃんを射出する為のカタパルトがあると推測される。
- 地上移動用に三菱ジープを搭載している。当時はスポーツカーが流行の先端であった為、タロウやアカネには散々貶されてしまった。
- また、乗員の搭乗スペースが限定的であることから、その容積のほとんどは恒星間航行のためのパワープラントに費やしていると思われる。
- 装甲は強力で、艦載機(後述)の攻撃程度では致命的なダメージを受けない。
- 「ターボチャージ」と称されるエンジン過荷システムを備える。この際には船体前部上面のハッチからユニットを露出させるが、装甲の外に露出させる為攻撃に弱い。
- 乗員定数は5名(ガッちゃん含まず)。
- 重力圏では飛行が不安定になり、地球からの発進時には山に接触した。
- 当初、トイレを付け忘れていた。サオダケ星での修理の際に追設。
[編集] 宇宙戦艦「ウルトラヘッド」
マシリトの手下の三悪人が操る宇宙戦艦。形状が某有名変身ヒーローの頭部そっくり。
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- モビルスーツ1体を搭載可能。
- 偵察用のテレビカメラ搭載飛翔体「スパイボール」を搭載。
- 本格的な戦闘シーンのないままアラレに撃墜されてしまった為、自体の武装は不明。
[編集] マシリト巨大艦と艦載機
マシリトが製作したと思われる巨大な蜘蛛型の戦艦と、それに随伴する昆虫型宇宙航空機。
[編集] 「リブギゴ」
某害虫の姿を模したモビルスーツ。「ウルトラヘッド」に搭載されている。
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- 「リブギゴハイパーキンチョールバズーカ」と呼ばれるエネルギー砲を備える。
- だが、アラレにはまったく敵わなかった。
- 原作にも登場しているメカである。
[編集] 「キャラメルマン」
マシリト製作の、搭乗型戦闘用二足歩行ロボット。
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- 原作・TVシリーズに登場するもの(後に「キャラメルマン1号」と称されるもの)を基本としているが、より巨大。また、コクピットも密閉度の高い構造になっている。
- 特定の武装は備えておらず、格闘戦を前提とした兵器である。
[編集] スバル360改造パトカー
アラレの体当たりから逃れる為に、改造されたペンギン村警察署のパトカー。しかし結果は…
[編集] 則巻アラレ
則巻千兵衛製作の少女型アンドロイド。詳細は原作Dr.スランプの項を参照。