H&K MP7
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
MP7 |
|
H&K MP7 | |
---|---|
種類 | 軍用短機関銃 |
製造国 | ドイツ |
設計・製造 | ヘッケラー&コッホ |
口径 | 4.6mm |
銃身長 | 180mm |
ライフリング | 4条右回り |
使用弾薬 | 4.6mm x 30 |
装弾数 | 15・20・40発 |
作動方式 | ショート・ピストン マイクロ・ロッキング・ラグ ロータリー・ボルト・フル・ロッキング |
全長 | 340mm(ストック展開時541mm) |
重量 | 1.2kg |
発射速度 | 950~1000発/分(MP7) 850発/分(MP7A1) |
銃口初速 | 750m/s |
有効射程 | 200m |
H&K MP7は、ドイツのヘッケラー&コッホ社がベルギーのFN社のP90に対抗する事を目的に開発した、PDWである。発表当初は「PDW」という名称であったが、後に現名称になった。
目次 |
[編集] 開発背景
MP7の開発は1990年代に始まる。当時アメリカは防弾ベストの着用が一般的になった戦場でピストル、ピストル弾薬に代わる兵器、つまりPDWを検討するプログラムを行っていた。また、NATO諸国でも同様のプログラムがスタートしていた。
これらのプログラムにFN社はP90を提出したが、当時同様の兵器を開発していなかったH&K社はMP5Kサブマシンガンをベースにショルダー・ストックを追加したMP5K-PDWを提出した。しかし、従来のピストル弾薬を使用するMP5ではプログラムの要求に対して不十分であり、このことからP90に危機感を持ったH&K社は同社のMP5やUMPとは全く異なるコンセプトの兵器を開発することになる。 1999年に一般公開。
2000年に将来的に発展改良することを前提にドイツ軍に仮正式兵器に選定され、MP7の制式名称を与えられる。
[編集] 特徴
MP7はG3以来、H&K社の小火器の作動方式の大きな特徴であったローラーロッキング方式ではなく、同社製G36アサルトライフルのものに酷似したマイクロロッキングラグを備えたターンボルトロッキング方式を採用する。銃自体の反動はMP5以下といわれ、消音器装備で発射した場合の静粛性もMP5SD6よりも静かである。その他の特徴として、大型拳銃並の大きさ、G11の4.7mm×33弾の開発データを元に開発した4.6mm×30専用弾薬を使用する点が挙げられる(公式発表では、P90の5.7mm×28弾よりも威力があるとアナウンスされているが真偽は不明)。
命中精度もMP5以上のものとなり、200m離れた標的にも命中する集弾性を持つ。また、P90の5.7mm×28弾を使用した自動式拳銃「FN Five-seveN」のようにMP7と銃弾共通性を持たせた拳銃「P46」も開発された。
部隊配備が開始されたのは2004年7月にドイツ連邦軍に採用され始めたのが最初である。その後ドイツのGSG-9やKSK(ドイツ陸軍特殊作戦部隊)への導入をはじめ、アフガニスタン、コソボ、ボスニアに派遣されているNATO軍の警護官が同銃を所持していることが確認されている。さらに現在米軍およびFBI等の法執行組織への売り込む用意ができているとの情報もある(現在、アメリカ海兵隊においてヘリ搭乗員の護身用として配備されているほか、NATO諸国及び(NATOの)親交国へ既に輸出されている模様)。
[編集] 登場作品
- アンダーワールド2 エボリューション
- セリーンと吸血鬼特殊部隊が使用
- カーラ・ウェイドが使用。
- ゴードン・フリーマンとコンバイン兵とレジスタンスが使用。(グレネードランチャー搭載)