I/O (ゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
I/O | |
---|---|
プラットフォーム | プレイステーション2 |
発売元 | GNソフトウェア |
発売日 | 2006年1月26日 |
ジャンル | SFミステリーアドベンチャー |
レイティング | CERO15 |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | 31 |
セーブファイル数 | 100+クイック100 |
キャラクターボイス | フルボイス(主人公含む) |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | なし |
メッセージスキップ | 全文/既読 |
オートモード | あり |
備考 | 各ルート途中、エンディング直前からショートカット可能 |
『I/O』は2006年1月26日にGN Softwareより発売されたSFミステリーアドベンチャーゲームである。
目次 |
[編集] 概要
オリジナル作品。ABCD4つのルートがあり、異なる4人の主人公の視点で物語が展開する。
-
- Aルート/葵日向が中心の物語。
- Bルート/イシュタルと<クリミナル>のメンバーが中心となる。
- Cルート/Bルートと同様、イシュタルが中心となる。なぜか時間の流れが曖昧になっている。
- Dルート/Heが中心の物語。Cルートと同様、時間の流れが曖昧になっている。
[編集] ストーリー
東京。西暦2032年4月26日月曜日。その日、およそ3年ぶりに皆既月蝕が観測された。だが影に覆われたはずの月は赤く染まり、それと同時に街中のコンピュータが異常をきたしてしまう。その日以来なぜか学校を休む生徒が増えるなど、主人公葵日向の周りで異変が起こり始める。
月蝕の日、日向に突然メールが届く。送信者のアドレスにはmutukiの文字。それは2年前に失踪した妹、夢月のものかもしれなかった‥。
[編集] 登場人物
公式サイトでは、全員にタロット(大アルカナ)の番号をふられている。
- 葵 日向(あおい ひなた) 声:萩道彦
- Aルートの主人公。私立鏡花学園に通う15歳の少年。妹が失踪して以来、心を閉ざしてしまい、無気力な日々を送っていた。学校ではかなりの秀才で、問題は見た瞬間に分かるほど。過去に夢月や朔夜にあることをし、彼女らをウサギ好きした張本人。
- 原因不明の頭痛や、毎夜訪れる悪夢、夢月を助けてやれなかった罪悪感に苛まれている。ちなみに、彼の名前を漢字で書いてさかさまに読むとヒマワリになる(Bルートで真佑実が気付く)。
- タロットは「19・太陽」。
- 葵 夢月(あおい むつき) 声:永田佳代
- 日向の双子の妹。2年前に失踪し、以来行方不明(日向には死亡したと伝えられていたが全くのウソ)。体が弱く、失踪の2年前から次第に引きこもりがちになっていた。ウサギ好き。病弱であるからと特別扱いされることを嫌う。
- いつ帰ってきてもいいように彼女の部屋は今でもそのままにしてある。
- タロットは「18・月」。
- 川原 朔夜(かわはら さくや) 声:田中涼子
- 日向の幼馴染。いつも明るく、世話好きで友達も多い。父親の異常な程の過保護ぶりに嫌気がさしており、「家出する」と悪態をつくことも。彼女もウサギ好き。
- 人を遠ざけるようになった日向にも、以前と変わらない明るい態度で接し、何かと彼を気にかけている。その髪型から、走るとウサギの耳のように見える。彼女の出生には意外な秘密が隠されている。
- タロットは「6・恋人」。
- イシュタル 声:たかはし智秋
- Bルートの主人公。ハッカーチーム<クリミナル>のリーダー。左右異なる色の瞳をもつ18歳の少女。小説版では生い立ちが描かれている。
- リーダー資質に恵まれ、メンバーから非常に慕われている。大人びて洗練された容姿をしているが、同時に子供の様な無邪気さを残してもいる。
- 「おねえさま」から貰ったロザリオを大切にしている。
- タロットは「11・正義」。
- 綾瀬 みか(あやせ - ) 声:藤咲かおり
- クリミナルのメンバー。ハードウェアの扱いが得意。過去にストーカーに遭うがイシュタルに助けられ、彼女に絶対の信頼を置く(というより心酔している。クリミナル参加の理由でもある)。だが、Cルートでは思わせぶりな言動が多く、妙に冷たい態度で接する。
- 下ネタが大嫌いで、ボケる浩介に辛辣にツッコミを入れたりもする。ハンドルはマグダレーン。
- タロットは「2・女教皇」。
- 宮田 浩介(みやた こうすけ) 声:鳥海浩輔
- クリミナルのメンバー。実はイシュタルの策略によって半ば強引にメンバーにされた。メンバーのバックアップを担当。古風な価値観を愛する熱血漢。いつも明るくチームを盛り上げてくれるが基本的にアホであり、間の抜けた発言で女性陣にいじられる事もよくある。普段は頼りないが、いざという時には身を挺してメンバーを守る。C、Dルートではやや頼りがいが増しており、常に冷静な行動をとる。真佐実から好かれているが、実は真佑美が好き。ハンドルはエクエス。
- タロットは「7・戦車」。
- 篠塚 真佐実(しのづか まさみ) 声:吉住梢
- 真佑実の双子の姉。クリミナルの新参メンバー。非常に勝気、負けず嫌いな性格で、チームでも一番能力が高い。C、Dルートではクリスタルに閉じこめられている。
- あまり表には現さないが、いつも妹の事を気にかけており、困っている時は必ず手を差し伸べる。浩介に好意を抱いているが、素直に言えない。真佑美には、人格の面で劣等感を感じている(小説版ではより顕著に描かれている)。ハンドルはエル。
- タロットは「8・剛毅」。
- 篠塚 真佑実(しのづかまゆみ) 声:吉住梢
- 真佐実の双子の妹。こちらもクリミナルのメンバー。姉とは反対におっとりしていておとなしい。メンバー中で、唯一食べられる料理を作れることから重宝されている。読書を好み、本の話になると饒舌になる。日向のことが気になっている。
- 純粋ゆえに感情表現が驚くほど素直で、しばしば男性に勘違いを起こさせる。真佐実に対して、能力面で劣等感を感じている。ハンドルはアル。
- タロットは「10・運命の輪」。
- イシュタル 声:たかはし智秋
- Cルートの主人公となるもう一人のイシュタル。こちらは単独で行動している。外見こそ同一人物だが、若干冷たい印象が見られる・みかのクリミナル加入時期についての記憶が曖昧・Heに対して「あなたになら殺されても構わない」と平気で言い出す・ある組織(クリミナルではない)に指示を出せる、など似ても似つかない点が多い。イナンナの別名を持つ。
- 彼女の正体はCルートのラストで明らかになる。
- タロットは「14・節制」。
- He(ヒィ) 声:???
- Dルートの主人公。ネット上に存在すると言われる電脳神。彼を見た、彼に助けられたという証言もあるが実在するかは不明。しかし、思わぬ形で正体が明らかになる。
- 武器にショットガンほかコピー品のコルト・ガバメントとデザートイーグルを持ち、極めて高い戦闘能力を持つ。
- タロットは「無番号(0)・愚者」。
- 天音 弥生(あまね やよい) 声:吉田愛理
- 日向の通う高校の校医。艶っぽい化粧、マニキュアにピアスと、およそ校医とは思えない格好をしている。かなりのヘビースモーカー。
- 砕けた口調と性格で親しみやすく、日向がよく相談に来る。
- イシュタルやHeと関わりがあり、旧知の仲であるエンリルとの間には複雑な過去を持ち、彼女からはアヌと呼ばれている。
- タロットは「3・女帝」。
- エア 声:柳瀬なつみ
- 仮想世界バビロンの管理人のひとり。優しげな印象だが、常にバビロンの繁栄を考え、それに害をなす者には残酷なほど冷徹になる。
- 実はエンリルに殺害されており、バビロンの中でしか存在できない。
- タロットは「21・世界」。
- エンリル 声:相田さやか
- 鋭い目つきと威圧的な雰囲気をもつ謎の人物。理由は不明だが日向に敵意を抱いている。しかし、その一方で日向を助けることも。その風貌から、Aルートでは男性と間違われていたが、れっきとした女性である(公式ホームページでは性別不明にされている)。武器は日本刀。
- タロットは「15・悪魔」。
- レム 声:???
- 仮想世界バビロンに現れる妖精。小さな体にピンクの長髪といった、通常のユーザーでは使用不可能な姿形をしている。
- パタパタと飛び回る愛らしさと滅多に現れないレアさからか、彼女のファンクラブもある。
- タロットは「17・星」。
[編集] スタッフ
- 作詞、作曲:ONOKEN/歌:三澤秋
- TrueED:Lead out
- 作詞、作曲:ONOKEN/歌:たかはし智秋
- 挿入歌:To the Moon
- 作詞、作曲:志倉千代丸/歌:彩音
[編集] 関連事項
[編集] 関連情報
- 「I/O 設定解説ファンブック」
- サウンドトラック 「I/O perfect audiotracks」
- ドラマCD 「I/O drama CD Overbrowse Damsel」
- ゲーム本編(Bルート)の空白の時間にスポットを当てたドラマCD。サウンドトラックと同時発売された。
声の出演 *篠塚真佐実:吉住梢 *篠塚真佑実:吉住梢 *椿かおり:加藤雅美 *イシュタル/ナレーション:たかはし智秋 *綾瀬みか:藤咲かおり *宮田浩介:鳥海浩輔 *エア:柳瀬なつみ *エンリル:相田さやか *ネルガル:古賀寛之 *キャスター:萩道彦 *リポーター:勝沼紀義 *レム 声:(???)
- ノベル 「I/O 鏡の中の少年」
- 時系列ではゲーム本編の”過去”に当たる。テロ組織に所属し、インクレディブル・チルドレンと呼ばれ、恐れられている”少年”が中心となる。”少年”の視点で”未来”を見ていく形式であり、登場キャラクターの内面描写が多く、ゲーム本編のネタバレ要素も多い。公式ホームページには続きが掲載されているが、内容は本編と異なるオリジナルシナリオとなっている。