Mi-26 (航空機)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Mi-26(NATOコードネーム:Halo"ヘイロー")はロシア/ソヴィエト時代の軍、民間用重輸送ヘリコプターである。現在生産されているヘリコプターにおいて世界最重を誇る。
目次 |
[編集] 歴史
Mi-26は軍用及び民間用の輸送ヘリコプターとして史上最大の貨物容量を持つように設計された。初号機は1977年12月14日に初飛行し、1983年からソヴィエト軍にて就役が始まった。 Mil-26は世界初の8枚翼を持つヘリコプターである。 大型ヘリコプターのMi-6と比べて重量がわずかに重い程度のMi-26であるが、ペイロードはMi-6と比して20トン以上ある。
[編集] チェチェンにおける墜落
2002年8月19日、チェチェンの分離独立派が地対空ミサイルでMi-26を撃墜し、機体が地雷原に墜落した。これによりロシア人乗員127名が死亡した。調査の結果本来定員80名のMi-26に150名近く搭乗していたことによる積載過剰であることが墜落の主な理由であることが判明した。1997年の時点で、過剰積載を禁止する命令が出されていたが、このケースでは明らかに命令が守られていなかった。 この墜落を受けて、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは軍の失態を調査するように命令した。墜落機の司令官は規則違反で有罪判決が下された。また、ヘリコプターを撃墜したチェチェン人は2004年4月に終身刑に処せられた。
[編集] 派生型
- V-29:プロトタイプ
- Mi-26 Halo-A:軍用輸送版
- Mi-26A
- Mi-26M
- Mi-26MS:医療輸送用
- Mi-26NEF-M:対潜戦闘仕様
- Mi-26P:63人乗り民間機
- Mi-26PK
- Mi-26T:民間輸送用
- Mi-26TC
- Mi-26TM
- Mi-26TP:消防用
- Mi-26TS:Mi-26Tの輸出版
- Mi-26TZ:空中給油機
[編集] 諸元
[編集] 諸元
- 乗員:5名(パイロット2名、ナビゲーター1名、航空機関士1名、搭載管理者1名)
- 定員:150名(ただし実用定員は80名)
- 長さ:40.025m
- ローター直径:32.00m
- 高さ:8.145m
- 空虚重量:28,200kg
- 最大離陸重量:56,000kg
- 発動機:D-136ターボシャフトエンジンx2(各11240馬力)
[編集] 性能
- 最大速度:295km/h
- 航続距離:1952km
- 上昇限度:4600m
[編集] 運用国
[編集] 民間運用者
カテゴリ: ヘリコプター | ソ連・ロシアの航空機