Piaキャロットへようこそ!!3
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Pia♥キャロットへようこそ!!3 | |
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対応機種 | Windows 95/98/ME/2000 ドリームキャスト プレイステーション2 |
発売元 | F&C FC02(PC) NECインターチャネル(DC、PS2) |
発売日 | 2001年11月30日(PC) 2002年10月18日(PC 劇場版公開記念版) 2003年3月27日(DC、PS2) 2005年3月3日(PS2廉価版) |
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム 恋愛シミュレーションゲーム |
レイティング | 18禁(PC) CERO18(DC) 全年齢対象(PS2) CERO15(PS2廉価版) |
コンテンツアイコン | セクシャル(PS2廉価版) |
キャラクター名設定 | 可 |
エンディング数 | 10 |
セーブファイル数 | 30 |
セーブファイル容量 | システムデータ15ブロック+セーブデータ3ブロック(個別) (DC) 512KB(PS2) |
エンジン | F&C OASYS |
メディア | CD-ROM2枚(PC) GD-ROM1枚(DC) DVD-ROM1枚(PS2) |
画面サイズ | 640×480 16bit |
BGMフォーマット | MIDIもしくはVorbis(PC) |
キャラクターボイス | 主人公以外 |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | Hシーン回想(PC) なし(家庭用) |
メッセージスキップ | 全文/既読 |
オートモード | あり |
備考 | PS2版サブタイトル:round summer |
『Pia♥キャロットへようこそ!!3』(Pia3、Piaキャロ3)は2001年11月30日にF&C FC02より発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム+恋愛シミュレーションゲームで、『Pia♥キャロットへようこそ!!2』より1年後の話。家庭用ゲーム機版は2003年3月27日にNECインターチャネルより、全年齢対象のプレイステーション2版(サブタイトル:『round summer』、2005年3月3日にCEROレーティング15才以上対象の廉価版が発売されている)とCEROレーティング18才以上対象のドリームキャスト版が発売された。
本作ではF&Cのホームページと電撃G'sマガジンで制服投票が行われ、フローラルミントタイプとトロピカルタイプが採用された。また発売直前にぱろぱろタイプ(不二家系列のレストラン「ブロンズパロット」の制服がモデル)が発表されている。
2002年には本作を原作とした劇場版アニメ『Pia♥キャロットへようこそ!! -さやかの恋物語-』が公開された。18禁ゲームを原作とした劇場版アニメは本作が初めてである。またこの劇場版公開に合わせ公開記念版が2002年10月18日に発売された。
目次 |
[編集] 開発背景~発売まで
前作Pia2を開発したスタッフの多くが退社、特にシリーズの人気に大きな影響を与えた甘露樹、みつみ美里らの離脱は大きな打撃となり、当初企画の稲村竜一は続編を考えていなかった。しかしPiaキャロを慕って入社した新たなスタッフの増加、カクテル・ソフトが組織改変でFC02に変更されて心機一転が図れたことが本作品誕生の後押しとなった。
Pia2から本作品までの4年の間にアダルトゲームの流行も大きく変わり、「泣き」・「感動」が大きな要素となったことから、本作品は笑い・パロディは抑え目になり正統なラブストーリーに路線変更されたが、こちらは旧スタッフがいないことが好要素となりスムーズに移行された。(泣き・感動路線はKeyの『Kanon』『AIR』の相次ぐヒットと、TYPE-MOONの『月姫』の大ブームによる所が大きい。逆に離脱したスタッフが手がけたLeafの『こみっくパーティー』はPia2のクオリティをそのまま持ち込んだ為に新規のファンを獲得した反面、旧来のLeafファンの反発を招く結果となっている。)
具体的には、キャラクターの設定から漫画・同人・コスプレといった前作や離脱したスタッフを連想させ、ファミリーレストランを舞台とするラブストーリーにそぐわないものや、性別を偽って勤務する店員といった非現実的なものは排除された。BGMは各ヒロインごとにそのキャラクターをイメージさせる曲が用意され、OP曲は『Go!Go!ウェイトレス』とは全くイメージの異なる曲となっている。
2001年、淡い恋物語を描いたねこねこソフトの『みずいろ』、反対にドロドロの三角関係を描いたアージュの『君が望む永遠』のヒットが続く中、4年ぶりの大作の続編と注目され発売された。発売日の11月30日は、本作品とは全く正反対のコンセプトで開発されたアリスソフトの大作『大悪司』と重なった事もあり、東京秋葉原では深夜発売する店舗もあった。また「純愛ゲーム」VS「抜きゲーム」の一騎打ちとしても注目され、発売直後の売り上げにおいてはPia3が、長期的な売り上げにおいては大悪司が勝利を収めたが、これは後者が様々に分岐する展開などの複数回プレイに特化したシステムを搭載していることに関連していると思われる。
[編集] Pia2からの変更点
本作の舞台は4号店であるが、イベントで本店や2号店も登場する。また、Moveコマンドを選んだ後の移動先選択は2段構造となった。Pia2では寮の内外を問わず移動先が列挙されていたが、本作では寮を選択した後に誰の部屋に行くかという選択を行う構造となっている。また、スケジュール編成のシステムにも変更が加えられ、午前・午後の選択もするようになった。編成時にもスケジュール表が表示されており、ヒロイン達のスケジュールを見ながら組むことが可能(ただし本作では出勤している時間帯のみ)。
キャラクターの設定上の変化では、Pia1のヒロインの一人"森原さとみ"が木ノ下祐介と結婚し、"木ノ下さとみ"として本店のマネージャーとして登場していること、Pia1当時本店のマネージャーであった"神無月志保"は3号店の店長を務めていること、前作の主人公"前田耕治"は"日野森あずさ"と交際中である、という点がある。
システム上の変更点としては、セーブデータにアイコンを付けられるようになったという点がある。攻略可能なヒロイン8人の中から選べるため、攻略中のキャラをチェックするなどの用途がある。また、音声のON/OFFをキャラ別に設定できるようになったことと、Pia1ではPC-FX版のみ、Pia2でも家庭用でのみ実装されていたメッセージスキップがPC版でも実装された他、オートモード("ドラマチックモード"と呼ばれており、ヒロインの台詞は表示されずボイスのみとなる実装である。ちなみにPC-FX版Pia1では設定の組み合わせで同様の表示が可能)も追加された。
[編集] 先行予約版について
一般のルートにおける予約受付に先立ち、2001年8月に10,000人限定の先行予約販売が行われた。この予約販売では購入者には先に壁紙集「ぴあかべ」と先行予約特典のコースターなどが送付され、発売日にゲーム本体が届くという2段階の発送が行われた。なお後に『Piaキャロットへようこそ!!G.O. ~グランド・オープン~』でもファンクラブ限定通販におけるランチボックスにおいて同様の手法が取られている。
[編集] ストーリー
神無月明彦はPiaキャロット本店でバイトをしている学生。夏休みを前に彼はオーナー直々に、近日オープンの4号店へのヘルプ要請を受ける。同じ店で働く高井さやかに気のある彼であったが、彼女はその話を聞いたときに明彦を引き留めることもなく、そのまま4号店へ向かう日が来てしまったのであった……。
[編集] スタッフ
- 企画・構成・シナリオ・ディレクター:稲村竜一
- 原画・キャラクターデザイン:
- 音楽:おおくまけんいち
- OP:永遠のストーリー
- 作詞:ドンマッコウ(TWO-FIVE)
- 作曲:おおくまけんいち
- 歌:美羽
- ED1:恋人たちの伝説
- 作詞:ドンマッコウ(TWO-FIVE)
- 作曲:おおくまけんいち
- 歌:美羽
- ED2(家庭用追加曲):ハッピーエンドからはじめよう
- 作詞:ドンマッコウ(TWO-FIVE)
- 作曲:おおくまけんいち
- 歌:美羽
- OP:永遠のストーリー
[編集] Piaキャロットへようこそ!!3.3
Pia♥キャロットへようこそ!!3.3 | |
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プラットフォーム | ゲームボーイアドバンス |
発売元 | NECインターチャネル |
発売日 | 2004年4月23日 |
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム 恋愛シミュレーションゲーム |
レイティング | 全年齢対象 |
キャラクター名設定 | 可 |
エンディング数 | 7 |
セーブファイル数 | 16 |
メディア | ROMカートリッジ |
キャラクターボイス | なし |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | なし |
メッセージスキップ | 全文/既読 |
オートモード | なし |
『Pia♥キャロットへようこそ!!3.3』は2004年4月23日にNECインターチャネルよりゲームボーイアドバンスで発売された、『Pia♥キャロットへようこそ!!3』の外伝的ストーリーである。なお、ストーリーはPia3において誰も攻略できなかった状態からつながっているが、イベント上はともみのシナリオを踏襲している(冒頭にともみを背負っているシーンのCGがある、等)。なお、本作ではトロピカルタイプは収録されていない。
[編集] Pia3からの変更点
本作ではそれまでの作品と異なり、登場するヒロインたちの自信と元気を取り戻してあげることで店の雰囲気を明るくしていくというシステムとなっており、パラメータは各ヒロインの自信と元気、それと全ヒロインの自信および元気から算出される店の雰囲気であり主人公本人のパラメータは体調のみである。また、スケジュール編成では午前・午後の選択はなく午後のみとなっている。スケジュール編成時にヒロイン達の担当業務が表示されているという特徴があり、これはゲームの目的にも直結している。また、バイト終了後にも寮内でのコマンド入力があるのが特徴。ちなみに、体調が0になったりイベントによってバイトを休んだ場合、休日(金曜日)に倉庫整理をやらされるという特徴がある。
また、音楽も基本的にはPia3の物をハードに合わせてアレンジして使っているが、一部Pia2やWith Youの物も使用されている。
キャラクターの設定上の変化では、Pia3においては店長代理であった羽瀬川朱美が正式に就任している一方、当時マネージャーであった岩倉夏姫が個人的な事情で休暇を取っているという点がある(なお、木ノ下留美がマネージャー研修生として派遣される)。また、君島ナナが受験のため一時バイトをやめており、冬木美春は正式にPiaキャロットに就職したため研修で出向いているという変化もある。
[編集] ストーリー
あれから1年、神無月明彦に再び4号店へのヘルプの依頼が回ってきた。当初から勤務しているスタッフの一部が研修のため店を離れており、今回はヘルプ依頼の規模も大きい。しかし4号店の売り上げが伸び悩んでおり、本部から派遣されてきたスーパーバイザー"木ノ下千鶴"は、現在のスタッフたちのやり方に厳しい指摘を飛ばす。それで意気消沈してしまったスタッフたち、そして暗くなってしまった店の雰囲気……。
[編集] スタッフ
- キャラクターデザイン:橋本タカシ、蓮見江蘭、鈴平ひろ、南野彼方
- 原画:南野彼方、蓮見江蘭
- シナリオ:政木亮
- オリジナル音楽制作:おおくまけんいち(TWO-FIVE)、DOORS MUSIC ENTERTAINMENT
[編集] Piaキャロットへようこそ!! -さやかの恋物語-
『Pia♥キャロットへようこそ!! -さやかの恋物語-』はF&C FC02の18禁恋愛シミュレーションゲーム『Pia♥キャロットへようこそ!!3』を原作とした劇場版アニメであり、18禁ゲームを原作とした初の劇場アニメ作品である。2002年10月19日~同年11月22日の間ワーナー・マイカル系劇場4場で公開された。
原作ゲームの主なイベントをダイジェスト的にまとめた作品ではあるが、原作と大きく異なる点としては主人公が高井さやかとなっており、4号店へヘルプへ向かうのが彼女であるという点がある。そのため、18禁ゲームを原作としたアニメの中でもハーレムアニメに該当しない数少ない作品の一つと見られている。
18禁ゲーム史上初の劇場アニメ化という話題性はあったものの作画レベルの低さが目立ち、ファン向けのお祭り以上ではなかった。2003年3月21日に発売されたVHS・DVD版では大幅に描き直されている。しかしエンドロールでの表記ミス(堀江由衣が『堀江由依』となっていた点)は修正されていなかった。
[編集] スタッフ
- 監督:ムトウユージ
- 企画協力:笹岡洋光
- スーパーバイザー:稲村竜一
- 脚本:西園悟
- 作画監督:きしもとせいじ
- 音楽:大久保智弘
- 製作:Piaキャロットへようこそ!! フィルムパートナーズ
[編集] 関連商品
- DVD
- 特報!!Piaキャロットへようこそ!! -さやかの恋物語- 劇場公開記念特別限定版メイキングDVD
- CD
- I wish / close to you
- Piaキャロットへようこそ!! -さやかの恋物語- オリジナルサウンドトラック
[編集] Piaキャロットへようこそ!!3 ヒロインズFunBox
『Pia♥キャロットへようこそ!!3 ヒロインズFunBox』は2002年12月20日にホロンより発売されたタイピングゲーム(全年齢対象)。