Rライン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Rライン(R-line)とは、フォルクスワーゲンが立ち上げたブランド名のひとつで「R」はレーシングの略。Rシリーズと呼ばれることもある。
目次 |
[編集] モデル
[編集] ニュービートル RSi
Rライン第一弾として登場した全世界限定250台の希少モデル。 エンジンはVW得意の狭角V型エンジンでボーラに搭載されていた2.8Lベースに排気量をアップした6気筒3.2LSOHCを搭載し、駆動形式は4MOTIONと呼ばれるAWDであるが、これは基本的にFFで場合によっては後輪に動力を伝達するという前輪駆動版アテーサE-TSといった感じである。RSiについての詳細はフォルクスワーゲン・ニュービートルバリエーション項参照。
[編集] ゴルフ R32
Rライン第二弾は大衆車のベンチマークとして、日本でも輸入車の代名詞と呼べるフォルクスワーゲン・ゴルフのⅣ型をベースとして登場した。名称の「32」は3.2Lの排気量がその由来である。車両寸法は全長4165mm、全幅1735mm、全高1435mmで重量は1460kg/1510kg(2ドア/4ドア)。外観はノーマルゴルフの魅力を損なうことがない程度にエアロパーツが屠られており、足廻りはかなり固く引締められている。マフラーは両側に一本ずつの二本出し。中身は基本的にRsiと同じであるが、細部のチューニングにより最大出力は241馬力まで引き上げられた(最大トルクは据え置き)タイヤサイズは225/40R18 内装はRsiほどスパルタンではないが、ケーニッヒ製バケットシートをフロントに採用している。ドイツにはこのⅣ型からDSG仕様があったが、その知名度、信頼性及び生産能力等の点で日本導入は見送りとなった為、6速MT仕様のみ計900台が導入され、全世界累計14000台が販売された。R32と聞くと日本では日産・スカイラインを連想させるが、世界的にはこのモデルが有名である。
ゴルフのフルモデルチェンジ(Ⅳ→Ⅴ)に伴い、R32としては二代目となったモデルでは車両寸法が全長4250mm、全幅1760mm、全高1505mmで重量は1540kg/1590kg(2ドア/4ドア)となり、ボディは大きく高剛性のものになったがR32としての基本コンセプトは変わっていない。ゴルフⅤ型になって他グレードに採用されたエンジンの直噴化は見送られたが、狭角V型6気筒3.2LもSOHCからDOHCとなり最大出力は250馬力まで引き上げられた(最大トルクは据え置き)。搭載されるトランスミッションは6速MTと6速DSG、特にV型になって日本に初めて導入されたDSGの評価が高い。また先代では評価の分かれたケーニッヒ製シートに変わり、レカロ社と共同開発されたバケットシートがオプション装着可能である。外装はマットアルミ調のワッペングリルが装備され他グレードとの違いが明確となった。排気バルブを持つマフラーは中央(離れた)二本出しのツインタイプとなり、排気音は専任のチューナーが音色を「調律」したこだわりを持つ。(デザインについてはベースモデルの人気が関係しており、排気音については先代モデルの篭り気味なサウンドが良いとする意見と二代目の乾いた軽めの音が良いとする意見がある。)
[編集] パサート R36
Rライン第三弾はゴルフⅥ型のR36になると言われていたが、VWのほとんどのモデルにこのRラインを設定する計画がかなり前倒しになった為、パサートをベースにするようである。排気量はR32に搭載されているV型6気筒3.2LDOHCをさらにスープアップした3.6Lの直噴エンジンとなる。これに伴い最大出力は300馬力となる模様。