TEARS AND REASONS
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TEARS AND REASONS | ||
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松任谷由実 の アルバム | ||
リリース | 1992年11月27日 | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | 47分1秒 | |
レーベル | EXPRESS | |
プロデュース | 松任谷正隆 | |
チャート順位 | ||
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売上枚数 | ||
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松任谷由実 年表 | ||
YUMING COLLECTION (1992年) |
TEARS AND REASONS (1992年) |
U-miz (1993年) |
TEARS AND REASONS(ティアーズ・アンド・リーズンズ)は松任谷由実(ユーミン) の24枚目のオリジナルアルバム。1992年11月27日に東芝EMIからリリースされた(CD:TOCT-6800 、CT:TOTT-6800 )。1992年12月21日~1993年6月26日、『TEARS AND REASONS』コンサートツアーが行われた。
目次 |
[編集] 解説
- 前々作・前作とは違って普遍的な内容が多いアルバム。詞のほうも少々幻想的な部分があるものの、仲違いして別れた友達同士を懐かしむ歌やマラソンランナーの孤独やそれを応援する人間の心情など、かなりシンプルな内容の詞になっている。
- この作品は世界初の「ヴァーチャルオーディオシステム」を使用してレコーディングされた。
- この年の11月9日、石井竜也とのコラボレートシングル『愛のWAVE』(フジテレビ・愛のWAVEミュージックキャンペーンソング)が発売されたが、アルバム収録にはならなかった。
- CD・CT共に初回プレスはジャケットが3-Dカードになっている。
- 1993年年間アルバムチャート第5位
[編集] 収録曲
- 無限の中の一度
- サファイアの9月の夕方
- 軽快なギター・ロック・チューン。基本は別れの歌だが、9月の風景をバックに前向きな心情が綴られているのが特徴。ロック・サウンドによく合ったシンプルかつ印象的なサビや絶妙な転調をみせる間奏などが聴きどころ。イメージはロサンゼルス市立公園・グリフィス・パーク(Griffith Park)。
- 瞳はどしゃ降り
- 恋人と別れた直後に映画館に入るという設定の失恋ソング。映画のストーリーとシンクロさせた絶妙な心理描写が特徴的。温もりのあるブラスや“Bye Bye Love”というコーラス部分などが聴きどころ。1992年にA.S.A.Pに提供した「Teardrops In The Rain」が原曲。恋愛の終りを表すのに映画のセリフなどを効果的に使用している。
- ミラクル
- ユーミンらしいキャッチーなメロディが光る、ミディアム・ポップ・チューン。運命の人と出会えた喜びを歯切れの良い言葉で綴る歌詞と“オーケストラ・ヒット”と呼ばれる当時流行したサウンドを多用している点が特徴的。1992年苗場プリンスホテルCMソング。
- Misty China Town
- 横浜の中華街をモチーフにしたといわれる落ち着いたナンバー。歌詞は一貫して街の風景を描いているが、秀逸なアレンジによってカラフルな仕上がりに。微妙に震える高音域でのヴォーカルやムーディなコーラスなどが聴きどころ。1992年涼風真世への提供曲「ミッドサマー・イブ」(宝塚歌劇「PUCK」主題歌)の歌詞違い。
- 私らしく
- バウンスするリズムと華やかなブラスが心地良い高品位ポップス。人は恋愛を経てより強く、自分らしくなっていくものだと歌うポジティヴな失恋ソング。
- 冬の終り
- 学生時代をテーマにしたノスタルジックな1曲。口をきかなくなったかつての友人を思い出すが、そのことで悩んだこと自体も今は懐かしく思えているのが特徴的。ヴォーカルに寄り添うような温もりのあるピアノが心地良く響く。1992年フジテレビ系ドラマボクたちのドラマシリーズ「その時、ハートは盗まれた」エンディングテーマ。
- So high
- イントロのフレーズからしてすでにキャッチーなポップ・チューン。天にも舞うような幸福感に満ちた恋を歌ったラブ・ソング。ミュート・トランペットやオルガン・ソロなど、多彩な楽器たちが祝福してくれているかのよう。同じくドラマ「その時、ハートは盗まれた」劇中歌。
- 恋の一時間は孤独の千年
- ラテン・テイストあふれるダンス・ナンバー。大切なものを捨ててでも、誰かを悲しませてでも恋に生きたいという情熱的な歌。予想に反して1オクターヴ低く歌うサビ・メロディと熱いソプラノ・サックス・ソロが聴きどころ。1984年に麗美に提供した曲。
- Carry on
- 絶対的な愛情をもって、いかなる苦悩も孤独も絶望もすべて分かち合い、一緒に乗り越えていきたいと高らかに歌い上げる。聴く者を引き込む中盤以降のドラマティックな展開は圧巻。1992年NHKスポーツニュース番組エンディングテーマ。ホームページでプロモーションビデオが見られる。
- 作詞・作曲 : 松任谷由実 編曲 : 松任谷正隆
[編集] 参加ミュージシャン
- キーボード&プログラミング : 松任谷正隆
- ドラム・プログラミング : 江口信夫(#1,#4)
- ドラム : 江口信夫(#2)、Mike Baird(#2,#3,#7,#10)、John Robinson(#6,#8)
- ハイハット&シンバル : 江口信夫(#5)
- ベース : Leland Sklar(#2,#3,#5,#7,#10)、Abraham Laboriel(#4,#6,#8)
- エレクトリック・ギター : 松原正樹(#1,#4~#9)、Tim Pierce(#2)、Michael Landau(#3,#6,#10)
- アコースティック・ギター : 吉川忠英(#5,#7,#9)
- パーカッション : Michel Fisher
- サキソフォン : Larry Williams(#1,#3,#4,#6)、Dan Higgins(#1,#6,#8,#9)
- フルート : Dan Higgins(#8,#10)
- ピッコロ : Dan Higgins(#10)
- トランペット : Jerry Hey(#1,#3,#4,#6,#8,#9)、Gary Grant(#1,#3,#4,#6,#8,#9)
- トロンボーン : Bill Reichenback(#1,#3,#4,#6,#8,#9)、西山健治(#5)
- コーラス : 松任谷由実(#1~#6,#8~#10)、木戸泰弘(#6,#8)、比山貴詠史(#6,#8)、広谷順子(#6,#8)、The Waters-Maxine(#9)、Julia(#9)、Luther(#9)、Oren(#9)
- シンセサイザー・プログラミング : 山中雅文
[編集] TV歌唱
- 「瞳はどしゃ降り」「Carry on」…2001年6月24日WOWOW「松任谷由実 PRIVATE LIVE IN L.A.~The 14th Moon to acacia~」
[編集] 外部リンク
前作: |
次作: |
オリコン週間アルバムチャート第1位 1992年12月7日付~1992年12月14日付 (2週連続) |
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前作: DREAMS COME TRUE 『The Swinging Star』 |
松任谷由実 『TEARS AND REASONS』 |
次作: B'z 『FRIENDS』 |