Transistor-transistor logic
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Transistor-Transistor-Logic (TTL) は半導体を用いた論理回路の代表的なもののひとつであり、通常5V単一電源のモノリシック集積回路として作られている。DTLの改良品であり、1970年代にテキサス・インスツルメンツ社(以下 TI, Texas Instruments)の標準ロジックICファミリ(74シリーズ)により広く普及した。
標準シリーズから、高速版、低消費電力版、高速・低消費電力版などのバリエーションを広げ、初期のマイクロプロセッサの応用の広がりとともにさらに普及した。
しかし、バイポーラトランジスタを使うため、消費電力が大きいことから高集積化・高速化には向かず、CMOSロジックIC技術の発達に伴いロジックの主力の座をCMOSに譲った。
[編集] 74/54シリーズTTLの概要
TEXAS INSTRUMENTS社(通称TI)がオリジナル。後に機能互換で高速化したものが他社から出たり、各社の互換製品が数多く製造・販売された。
- 54シリーズはMIL規格、74シリーズは一般用の品質保証規格で製造販売される。以下の説明は74シリーズとして行うが、製造者により対応するMIL規格品として74→54に変えたものが用意されている場合もある。
シリーズ | 型名表示 | 特徴 | 消費電力(mW/Gate) | 遅延(tpd) |
標準TTL | 74 | 初期の標準品 | 10 | 10 |
ローパワーTTL | 74L | 初期の低消費電力品。但しスピードは遅い。 | 1 | 35 |
高出力TTL | 74H | 初期の出力TTL。但し電力は食う。 | 20 | 6 |
ショットキーTTL | 74S | ショットキーバリアダイオードを使ったより高速なTTL | 20 | 3 |
ローパワーショットキーTTL | 74LS | 1970年代後半~80年代前半の標準TTL | 2 | 10 |
アドバンストLS-TTL | 74ALS | 1980年代中ごろに出たLS-TTLの改良品 | 1 | 4 |
アドバンストショットキーTTL | 74AS | 1980年代中ごろに出たS-TTLの改良品 | 20 | 1.5 |
FAST | 74F | 1980年代中ごろにFairchild社が発売した高速ショットキーTTL | 4 | 2.5 |
[編集] TTL入出力レベル電圧 (V)
- Hiレベル入力電圧: 2.0
- Lowレベル入力電圧: 0.8
- Hiレベル出力電圧: 2.7
- Lowレベル出力電圧: 0.4
分類 | P型半導体 | N型半導体 | 真性半導体 | 不純物半導体 |
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種類 | 窒化物半導体 | 酸化物半導体 | アモルファス半導体 | 電界型半導体 | 磁性半導体 |
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