UFJ信託銀行
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UFJ信託銀行(UFJしんたくぎんこう)は、2005年10月1日をもって三菱信託銀行と合併し三菱UFJ信託銀行となった、旧UFJグループの信託銀行。登記上の商号はユーエフジェイ信託銀行株式会社であった。2002年1月15日に東洋信託銀行株式会社から商号変更した(同日、三和銀行と東海銀行の合併でUFJ銀行が誕生したことにあわせ、信託銀行もUFJブランドにするための商号変更であった)。本項では、東洋信託銀行時代についても記述する。
設立は1959年(専業信託で後発組)、当時の大蔵省の信託分離政策に沿い、三和銀行と神戸銀行(現:三井住友銀行)の信託部門および野村証券の証券代行業務部門及び投資管理業務部門を承継して発足。専業信託の中で資金量では下位にあったものの、非財閥系として存在感を出し、証券代行等の資産管理関連業務では業界トップの座を競っていた。
2004年3月期の決算でUFJホールディングスが大幅な赤字を計上し、これを補うためにUFJ信託銀行を住友信託銀行に売却することで基本合意した。しかし、正式合意の直前の2004年7月14日になって、UFJホールディングスが三菱東京フィナンシャル・グループへ経営統合を申し入れ、住友信託銀行への売却を白紙撤回することになった。そして同年8月12日、2005年10月1日付で「三菱UFJフィナンシャル・グループ」発足に基本合意。この合意のもと、2005年10月1日に三菱信託銀行と合併し「三菱UFJ信託銀行」(営業開始は10月3日)が誕生した。
[編集] 沿革
- 1959年(昭和34)11月2日:三和銀行、神戸銀行、野村證券の3社を母体として、東洋信託銀行株式会社が設立される。
- 1995年(平成7)8月:東海銀行の信託子会社として、東海信託銀行株式会社が設立される。
- 1995年(平成7)11月30日:三和銀行の信託子会社として、三和信託銀行株式会社が設立される。
- 1999年(平成11)10月:東洋信託銀行株式会社が三和信託銀行株式会社を合併。
- 2000年(平成12)5月:三菱信託銀行と共同で日本マスタートラスト信託銀行の営業開始。
- 2001年(平成13)4月2日:東洋信託銀行株式会社が株式会社三和銀行及び株式会社東海銀行と株式移転により株式会社UFJホールディングスを設立し、その完全子会社となる。
- 2001年(平成13)5月:東洋信託銀行株式会社が東海信託銀行株式会社の全株式を株式会社東海銀行から譲り受ける。
- 2001年(平成13)7月1日:東洋信託銀行株式会社が東海信託銀行株式会社を合併。
- 2002年(平成14)1月15日:ユーエフジェイ信託銀行株式会社と商号変更。
- 2004年(平成16)5月21日:ユーエフジェイ信託銀行の、住友信託銀行への売却が発表される。
- 2004年(平成16)7月14日:ユーエフジェイ信託銀行の住友信託銀行への売却を白紙撤回し、UFJホールディングスと三菱東京フィナンシャル・グループが経営統合すると報道される。
- 2004年(平成16)8月12日:2005年10月に経営統合し「三菱UFJフィナンシャル・グループを発足させることに基本合意。
- 2005年(平成17)10月1日:三菱信託銀行と合併し「三菱UFJ信託銀行」が発足する(存続会社は三菱信託銀行)。