VITAMIN
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
VITAMIN | ||
---|---|---|
電気グルーヴ の アルバム | ||
リリース | 1993年12月1日 | |
ジャンル | テクノ | |
時間 | 57分33秒 | |
レーベル | キューンレコード | |
プロデュース | 電気グルーヴ | |
レビュー | ||
|
||
チャート順位 | ||
|
||
売上枚数 | ||
|
||
電気グルーヴ 年表 | ||
FLASH PAPA MENTHOL (1993年) |
VITAMIN (1993年) |
DRILL KING ANTHOLOGY (1994年) |
『VITAMIN』(ビタミン)は日本のテクノユニット、電気グルーヴの4thアルバム。1993年12月1日にキューンレコードよりリリースされた。
前作までに比べると、インストゥルメンタル曲が多く収録されている。電気特有の毒々しさは鳴りを潜め、純粋なテクノ・ミュージックを主体としている。
[編集] 解説
この頃石野卓球がロンドンに渡り経験したアシッド・リヴァイヴァルの衝撃が直接的に表れたアルバムであり、その衝撃と、石野のテクノに対する確信はM-1の歌詞にもよく表れている。楽曲の傾向としてもアシッドの影響が非常に強く、全編にTB-303がフィーチャーされている。全体的に音数を減らし以前の楽曲に比べ洗練された印象で、砂原良徳のサウンド・プロダクト面の成長も著しい。M-1からM-5、M-10はヴォーカルがありM-6からM-9はインストゥルメンタル。アルバムのほぼ半分がインストゥルメンタルという点で、ポップス性に欠けセールス的に難があるのではないかとレコード会社からクレームがつき、メンバーはこれに強固に抵抗したが、最終的にインディーズ時代からライヴなどで人気のあったヴォーカル曲『N.O.』をボーナス・トラック的に収録するという条件でリリースにこぎ着く。結果的に本作は好セールスを記録し、電気グルーヴと、日本のテクノ・シーンのターニング・ポイントとなる作品となった。
ちなみにジャケットの写真に使われているカプセル剤は特注で、製作費は80万円だったそうである。
[編集] 収録曲
- Happy Birthday
(作詞・作曲:石野卓球)- フジテレビ系テレビ番組『なるほど!ザ・ワールド』のエンディング・テーマとして使用された。
- Disco Union
(作詞・作曲:石野卓球)- 黒人女性ヴォーカルを起用するなど、ディスコ・ソウルを意識した曲。タイトルの元ネタはもちろん中古レコードショップのディスク・ユニオン。
- ハイキング(Hiking)
(作詞:ピエール瀧 / 作曲:良徳砂原)- 明るいテーマだがどことなく不安感・無気味さを感じさせる曲という砂原の狙いが成功している。
- ニセモノフーリガン(Fake Hooligan)
(作詞:ピエール瀧 / 作曲:石野卓球) - 富士山(Fuji-san)
(作詞・作曲:ピエール瀧)- この2曲は「バカ詞」が炸裂しておりそれまでの電気のテイストを残している。とりわけライヴでも人気の高い『富士山』の突き抜け具合は特筆もの。
- Stingray
(作曲:良徳砂原)- この曲はその後砂原のソロ・アルバムにおいて『Stinger Stingray』として続編がつくられるなど、のちの砂原の音楽嗜好の片鱗を窺わせる。
- Popcorn
(作曲:Gershon,Kingsley)- 電子音楽黎明期の名曲をアシッドにアレンジした名カヴァー。原曲は電子楽器をポップミュージックの世界に大胆に取り入れた始祖的存在であるGershon Kingsley(ガーション・キングスレー)の同名曲。昨今でも後にHotButter(ホットバター)がカバー、ヒットさせたものを耳にすることがある。日本国内ではセガのアーケードゲーム、『ペンゴ』やクイズ番組「どちら様も!!笑ってヨロシク」で使用されていることで有名。プログラミングは砂原が担当。
- 新幹線(Shinkansen)
(作曲:石野卓球) - Snow and Dove
(作曲:石野卓球)- 電気グルーヴ唯一のチル・アウト/アンビエント。
- N.O.
(作詞・作曲:石野卓球)- アルバム発売後3rdシングルとしてシングル・カットされた、電気グルーヴ初のヒット曲。元々はインディーズ・アルバム『662 BPM BY DG』に『無能の人』という曲名で収録されていた。歌詞に叙情性があり、本アルバムとの方向性が異なるため電気はこの曲の収録をためらったが、リスナーの多くはこの歌詞に共感を持った。ちなみに"N.O."のタイトルは石野が青春時代に多大な影響を受けたバンドニュー・オーダーの頭文字から取っている。意に沿わない収録のため、正式タイトルの『無能の人 (LESS THAN ZERO)』を使用せず、仮タイトルであった『N.O.』を使用した。
![]() |
この「VITAMIN」は、アルバムに関連した書きかけ項目です。加筆、訂正などして下さる協力者を求めています。(Portal:音楽 Wikipedia:ウィキプロジェクト アルバム) |