おじ
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おじとは、日本語で、
- 「伯父」は、傍系3親等にあたる父親や母親の兄、ないし姉の配偶者にあたる男性を指す語。
- 「叔父」は、傍系3親等にあたる父親や母親の弟、ないし妹の配偶者にあたる男性を指す語。
- 「小父」は、子供が、「伯父」、「叔父」以外の成人男性を指して呼ぶ一般語。
この語の尊敬語は「〜様」ないし(その音便である)「〜さん」であり、日本語の口語表現全般で使われる。また謙譲語は単に「伯父」、「叔父」であり、自らの親族である「伯父」、「叔父」を、より遠い関係の者に呼ぶときにはこれらの謙譲語を使う。
しばしば、幼児もしくは年少の人間に対し、「おとうさん」などと同様、相手を中心とした呼び方で一人称として用いられることがある。この場合は普通「〜さん」を付け「おじさん」となる。
[編集] 親族呼称としての「伯父」、「叔父」の範囲
北米のイロコイ族では、日本語の「おじ」のカテゴリーに属する男性を「父親」と同じ呼称で呼ぶ。オマハ族では、「父方オジ」を「父親」と同じ呼称で呼び、「母方オジ」の呼称とは異なる。オマハ族についてラドクリフ=ブラウンは、本人にとって父方オジは、父親と同じ出自集団に属し、本人に対して父親と同様の権利義務を持つが母方オジは出自集団が異なりそのような権利義務はないと説明するが、そのようでない社会もあることから親族呼称が必ずしもその社会の親族体系を反映したものではないことが判明している。
[編集] おじの特殊な用法
任侠団体やテキヤの構成員の間で、所属団体の組長・親分の兄貴分、または兄貴分が所属する団体の組長・親分に対して呼びかける敬称として「おじ貴(おじき)」がある。