お手玉
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お手玉(おてだま)は、小さな布袋に小豆や米などを入れ、十数個を1組にして縫い合わせた玩具である。いろいろな遊び方があり、芸としても使われる。
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[編集] 歴史
欧州の遊牧民が袋に粒状の物を入れて遊んだのが始まりと言われている。日本では、奈良時代に中国から伝わり、当時は水晶を利用したことから石名取玉と呼ばれていた。実際に聖徳太子が遊んだとされる水晶も発見されている。現代のお手玉は江戸時代から、明治初期にかけて多く作られた。
[編集] 伝承遊具として
お手玉は伝承遊びとして親しまれ、特に女の子の間で好まれた。母から娘へさらに孫へとお手玉の作り方や遊び方、礼儀作法などが伝わっていった。だが、1950年代ころから、核家族化が進んで祖母との同居生活が徐々に減っていき、伝えることができなくなった。さらにお手玉以外に多種多様な遊びが周りに溢れるようになり、お手玉と言う遊びが忘れ去られていく原因となった。現在では小学校などを中心に日本の伝統的な遊びとして受け継がれている。
[編集] その他
- 野球の守備で、ボールを取り損ねて体の前に放り出してしまうことを俗にお手玉と言う。