野球
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野球(やきゅう)は、1チーム9人の選手が交互に攻撃と守備を繰り返し、得点を競うスポーツである。球技と称されるものの一種。英語ではベースボール (baseball / BASEBALL) と言う。
目次 |
[編集] 概説
2つのチームが攻撃と守備を交互に繰り返して勝敗を競う競技。ルールが非常に細かく制約も多いが、その分試合はパターン化されており、ある程度ルールを覚えてしまえば試合をしたり観戦したりする事にはあまり支障はない。また、個人プレーや連係プレーなどがはっきりしており観戦しやすい。大会やリーグによって、予め定めた以上の一方的展開になった場合や気象条件等により途中で試合を打ち切るコールドゲームの規定、攻撃時に投手と呼ばれるポジションの選手の代わりに攻撃専門の選手を使う指名打者制度の有無、審判の人数等細かな違いがあるが、これは大会やリーグごとに、それぞれの環境で最良と考えられる制度を採用しているためである。試合はバスケットボールやラグビーのような時間制ではないため、試合の展開により試合時間に大きな幅があるが、テンポよく進行すれば概ね1試合2~3時間程度である。守備時にボールを投げ続ける投手を除けば試合中の肉体的な負担や疲労は少ない。一方でこの一試合の負担や疲労の少なさは試合数を数多くこなせることにもつながり、世界的にはメジャーリーグベースボール (MLB) と日本プロ野球 (NPB) の2つのプロリーグでは年間150試合前後の公式戦を行うことで大きなビジネスとなっている。
世界では北米のアメリカ合衆国・カナダ、中南米のメキシコ・キューバ・ドミニカ共和国・ニカラグア・パナマ・プエルトリコ・コロンビア・ベネズエラ、そして日本や台湾・韓国などの東アジアで盛んである。日本では非常に人気の高いスポーツの1つであり、野球用語である「アウト」「セーフ」「続投」「ピンチヒッター」等の言葉は野球以外でも様々な局面に転じて使われるほどである。
現在野球で用いられているボールは硬式球・準硬式球・軟式球の3種類があり、使用するボールにより、それぞれ硬式野球・準硬式野球・軟式野球と呼ばれる。日本では、プロ野球や都市対抗野球(社会人)、大学野球、甲子園の高校野球では硬式が使われており、一般的に組織名や大会名などで単に野球と称する場合は硬式野球を示す場合が通例である。一般のレクリエーションとしての野球や、小学校や中学校などで行われる野球は、軟式野球が主である。準硬式野球は、あくまで運営組織の分類上も多くの場合は軟式野球の一種として扱われているが、用具や試合会場は硬式と共用の物が用いられる。
野球が変化して生まれたものとして、フィンランドを中心に行われているペサパッロ(フィンランド野球)がある。
[編集] 野球の起源
主要な部分は野球の起源を参考のこと。
野球の起源は明らかになっていないが、英国の球技である「タウンボール」が英国系移民によって米国に持ち込まれ、そのタウンボールが変化し、野球として形成されたと考える研究者が多い。1907年、米国で組織されたベースボール起源調査委員会は、「1839年に米国の軍人アブナー・ダブルデイが野球を考案し、ニューヨーク州クーパーズタウンで最初の試合を催行した」とする説を唱えたが、この説は矛盾点が多く見つかり、現在では有力なものとはいえなくなっている。
日本へは、1871年(明治4年)に来日した米国人ホーレス・ウィルソンが教えその後全国的に広まった。2003年にはその功績から野球殿堂入り(新世紀表彰)している。
[編集] ルール
主要な部分については、野球の概要の項目を参照のこと。
[編集] チーム編成
1チームは選手9人(指名打者制を採る場合は10人)と監督、コーチなどで編成される。試合にはそれ以外にも控え選手がおり、プロ野球では16人、高校野球では9人まで控えとして途中からの試合出場ができる。
[編集] 用具
野球を行うにあたっては、様々な用具が必要であるが、選手が野球を行う上で必要となる用具のうち、代表的なものについて述べる。詳しくは各項目を参照のこと。
[編集] ボール
野球で用いられているボールには硬式球・準硬式球・軟式球の3種類がある。
- 硬式球
- 軟式球
- 全日本軟式野球連盟が公認した日本発のボール。中が空洞になったゴム製の球で、試合対象、年齢、性別に応じてA、B、C、D、H号の5種類がある。硬式球に比べて安全性が高いため、日本国内では草野球、少年野球、公園でのキャッチボールなど広く一般的に使われている。A、B、C号に関しては2006年度始めにフルモデルチェンジを行い、馴染みのあった表面の大きなディンプルが無くなった。
- 準硬式球
- 軟式球の一種として開発されたものである。大きさやボールの表面は軟式A号とほぼ同じでゴム製だが、内部は硬式球のそれと類似しており、打球感は硬式とほぼ同一である。現在は軟式球H号と呼ばれる。大学野球で多く使われる。
[編集] バット
バットは滑らかな円い棒であり、打者が投球を打ち返すための用具である。材質により木製バットとその他の素材のバットに分けられる。公認野球規則では最大直径7cm以下かつ全長106.7cm以下とされているが、少年用や女性用を除くと実際の多くは全長82~87cm程度である。
- 木製バット
- 原則として一本の木材を削って作られる。日本のプロ野球を含めて各連盟の公認での制限が無く、どのような試合でも使える。素材はアオダモ、ホワイトアッシュ、メイプル、トネリコなどがある。
- 金属製バット
- アマチュア野球で各連盟が公認した場合に使用する。日本のプロ野球では使用が認められていない。高校硬式野球では重量を900グラム以上とする規定がある。素材はアルミ合金と超々ジュラルミンが主となっている。
- 繊維強化プラスチック製バット
- 柔らかい素材を生かして軟式野球で使われるもので、通称カーボンバットと呼ばれるものである。近年では反発力や飛距離を伸ばすため、ウレタンなど複数の素材を組み合わせたハイコンバットと呼ばれるものも多数存在する。
- 竹製バット
- 竹材を接着剤によって貼り合わせて加工したもの。基本的には各連盟の公式戦では使えないが、耐久性に優れ、芯をはずして打つと手や腕に強い衝撃が感じられることを生かし、主に練習用として使用される。
[編集] グラブ(グローブ)・ミット
グラブやミットは、投球、打球、送球を受けるための革で作られた用具である。形状によってミットはキャッチャーミット・ファーストミットの2種類があり、グラブには投手用・二塁手用・三塁手用・遊撃手用・外野手用・ある程度まんべんなく使えるオールラウンド向け等、数種類に分類することができる。そのそれぞれについて、右投げ用(左手に着用)・左投げ用(右手に着用)がある。両投げ用は、基本的には存在しない。また、グラブはどの形状でもすべてのポジションで使用できるが、ミットに関しては捕手と一塁手の使用に限定されている。
[編集] ユニフォーム
同じチームの選手・監督・コーチなど競技に参加する者は、同色・同形・同意匠のユニフォームと帽子を着用する。原則として全員(少なくとも選手)の背中には背番号をつける。またスパイクもユニフォームの一部に相当するため、チームで同色にそろえる必要がある。ただし、プロ野球においてはプレイングマネージャーやベースコーチに立つ場合を除き監督がユニフォームを着ない場合がある。
[編集] グラウンド
野球に使われるグラウンドは野球場もしくは球場と呼ばれる。ダイヤモンドの部分における距離は公認野球規則で決められているが、それ以外の距離については球場によって異なる。
特に硬式仕様かつプロ野球の試合で使用される野球場においては、本塁より左右両翼及びセンターのフェンスまでの距離について、古い球場では両翼90メートル、中堅120メートル弱の球場が多いが、1980年代以後に建設された球場では両翼100メートル、中堅122メートルを基準としている。(野球場・規格の項参照)
[編集] ポジション
[編集] 野球という言葉の語源
「ベースボール」を、初めて「野球」と日本語に訳したのは、第一高等中学校(1894年、第一高等学校に改称。第二次大戦後の学制改革の際に東京大学に併合され、新制東京大学教養学部になる)の野球部員であった中馬庚(ちゅうまん かなえ)である。1894年、彼らが卒業するにあたって部史を刊行することになり、中馬の書いた文章中に「野球」が登場するのである。
明治期の俳人として著名であり、1889年に喀血してやめるまで捕手として好んで野球をプレイした正岡子規が翻訳したという俗説があるが、これは間違いである。なぜなら、1896年新聞「日本」で連載した子規の随筆『松羅玉液』のなかで、「ベースボールいまだかつて訳語あらず」と書いているからである。この俗説は子規が自らの幼名である「升(のぼる)」にちなんで「野球(のぼーる)」という雅号を用いていたことが誤解されたものと考えられている。しかし子規は野球用語を数多く翻訳しており、2002年にはその功績によって野球殿堂入りを果たした。
ただ、子規が「野球(のぼーる)」という雅号を用い始めたのは、中馬が「ベースボール」を「野球」と翻訳する4年前の1890年(明治23年)である。つまり、「ベースボール」を「野球」と最初に翻訳したのは中馬であるが、「野球」という表記を最初に使用したのは子規である。
[編集] 日本における余暇と野球
日本における野球は、実際に参加するスポーツというよりは、観戦スポーツとして楽しむ人が多い傾向にある。レジャー白書2005によると、2004年時点の「野球・ソフトボール用品」に対する出費は、990億円である。これは「球技スポーツ用品」に対する出費6640億円の15%を占め、ゴルフ用品に次ぐが、全スポーツ用品に対する出費2兆470億円に対してはわずか4.8%を占めるに過ぎない。
一方、「クラブ・同好会」の形で楽しむスポーツとしては一定の地位を占めている。内閣府による「体力・スポーツに関する世論調査」(2004年2月調査)では、クラブ・同好会に加入している男性のうち、22.7%が野球クラブ・同好会に加入しており、これは2位のゴルフ、5位テニスよりも多い。ただし、女性は5位までに含まれていなかった。
スポーツ施設の統計を見ると、以上のような一見矛盾した統計が理解できる。野球は全年齢層にまんべんなく支持されているのではなく、社会人、それも職場活動の一環として実践されている。
文部科学省の「我が国の体育・スポーツ施設」(平成16年3月)によると、「職場スポーツ施設」(8286カ所)においては全8286施設のうち13%(第2位)を「野球場・ソフトボール場」が占める。これは内閣府の統計と合致する。しかしながら施設の数では最も多い「学校教育・スポーツ施設」(14万9063カ所)では1.5%(第7位)を占めるに過ぎない。民間スポーツ施設(1万6814カ所)では、10位以内に野球・ソフトボール場が登場しない。学校教育や職業とは無関係なスポーツ活動では、野球は主要な地位を占めていない。
[編集] 野球観戦
観戦スポーツとしての野球の地位は確立している。笹川スポーツ財団の「スポーツライフに関する調査 2004」によればスポーツ観戦のうち18.9%(1922万人)がプロ野球を、7.2%(732万人)がプロ野球以外の野球を野球場において観戦している。これは3位のマラソン・駅伝(5.6%)、4位の競馬、5位のサッカー(Jリーグ)を引きはなしている。性別ごとの統計でも1位、2位の順位は変わらないが、女性の方がより野球に観戦人口が集中している。
テレビ観戦率を見ると、82.7%が野球を観戦しており、2位のマラソン・駅伝 (66.0%)、3位の大相撲よりも多い。年齢別では60歳代 (88.4%) に最も支持されているが、最も低い20歳代でも78.2%が観戦しており、成人においては70歳代を除く全年齢層で他のスポーツを上回っている。
[編集] 野球における和製英語
日本の野球は長い時間をかけて独自の発展を遂げたため、日本で一般的に使用されている野球用語の中には、和製英語や英語の誤用が多い。完全な造語の他に、日本語からの直訳、英文の無理な省略などにより、文法的に誤りがあるものや、違う意味になってしまったものもある。
近年は正しい英語の普及を目指しているせいか、「ナイター」を「ナイトゲーム」 (night game) 、「ストッパー」を「クローザー」 (closer) と言い換えるように、和製英語を排除する傾向が多少見られる。ただし「フォアボール」などのように相変わらず定着しているものも存在する。
- イレギュラーバウンド、イレギュラー → bad hop
- ボールが変にバウンドする事。
- インコース(内角)、アウトコース(外角) → inside, outside [away]
- ストライクゾーンの打者側の部分を「インコース」、反対側を「アウトコース」と呼ぶ。
- ウイニングショット → money pitch
- 決め球のこと。その投手が最も得意とする球種。
- ウイニングボール
- 試合が終了したときに使用していたボール(勝利チームが手にする)。
- ウエスト → waste pitch
- 盗塁やスクイズを警戒して、わざと外したボールを投げること。
- エンタイトルツーベース → ground rule double
- 一度フェアグラウンドに落ちた打球が、フェンスなどを越え、これ以上野手が追っていけない箇所に入ったこと。打者を含む走者に2つの安全進塁権が与えられる。
- オーバースロー → over arm [over hand, over handed] pitch [throw]
- 肩の上から投げる投球方法。上手投げ。野球用語として存在する、英語の「overthrow」は暴投。
- オープン戦 → exhibition game, pre-season game
- 公式の試合の前後、合間などに行われる非公式の試合のこと。
- カットマン → cutoff man
- 外野手が本塁に送球する際、直接に本塁に届くまでには時間がかかる距離の場合に、外野手の送球を途中で中継して、本塁に投げる野手。
- キャッチボール(をする) → play catch
- ボールを取って投げる動作。
- キャンバス(塁) → base, bag, sack
- クッションボール → carom
- フェンスなどに当たって跳ね返ってきたボールのこと。
- クリーンアップ(3番-5番打者) → heart of the order
- 「cleanup hitter」といえば、本来は4番打者1人だけを指す。
- ゲームセット(試合終了) → that's the game, the game's over, game and set, that's the ballgame.
- ゴロ → ground ball
- 地面に落ちた打球のこと。
- サイクルヒット → hit for cycle
- 1人の打者が1試合で単打、二塁打、三塁打、本塁打の4種類の安打を打つこと。
- サヨナラホームラン → walk off home run, game-ending home run
- 後攻チームが9回以降に決勝点を挙げ、同時に試合終了となるホームラン。最近では、日本人選手のメジャーリーグでの活躍により、逆輸入された「Sayonara」が使われることもある。これは数少ない英語化された和製英語(日本語)の一例であるが、「Good-bye baseball!(入った!ホームラン!)」の意味で使われている場合が多い。
- シュートボール → screwball
- 「スクリューボール」は、シュート系変化球として日本語化していて、日本で通常に「シュート」として定義されている程度の変化は、アメリカでは速球の範囲だともいわれている。また、「shoot」は相手打者をわざと狙って投球することであり、実況等で使われることはない。
- ショート(遊撃手) → shortstop(SSと略される)
- スタメン → starter
- 「starting member」の略語だが、英語では通常は使わない。また、「スターター」という言葉は先発投手の意味で、和製英語化している。
- ストッパー → closer
- 抑え投手(守護神)のこと。主に最終回にセーブのつく場面で登板する。英語の「stopper」はもとはサッカー用語で、ディフェンダーの1ポジションを指す。
- 速球(スピードボール) → fast ball
- ストレートのこと。まっすぐ進む球速が速い球。英語の「speedball」は「コカインとヘロインを混ぜた速効性の麻薬」のことを指す。
- スリーバント → bunt with two strikes, bunt after two strikes
- 2ストライク後のバントのこと。
- スリーベース(三塁打) → triple
- セーフティバント → a bunt for a hit, a drag bunt
- 打者自身もセーフになることを狙ったバント。
- セットアッパー → set up man
- 勝ち試合において、先発投手や他の中継ぎ投手から「ストッパー」につなぐまでの間に起用される投手。7~8回を中心に、試合の後半に登板する。
- タイムリーヒット → an RBI single
- 他の走者を本塁に帰し、得点を挙げることができたヒット。打点がつく。
- タッチ → tag
- 触れること。(しばしば)触球、触塁のこと。
- タッチアップ → tag up
- 飛球が捕らえられたため、走者が元いた塁に触れなおしてから進塁すること。
- タッチアウト → tagged and out
- 走者が野手に触球されてアウトになること。
- チャンス → clutch (situation)
- 好機。
- チェンジ → end of inning, inning is over
- 攻守を交代すること。
- ツーベース(二塁打) → double
- テキサスヒット → a blooper (bloop hit), a Texas leaguer
- 飛球を追った野手と野手の間に打球が落ちる安打のこと。
- デッドボール(死球) → hit by (a) pitch
- トップバッター → Leadoff Man, Leadoff Hitter
- 1番打者、あるいはその回の最初の打者。
- トンネル → to let it go through his legs
- 野手がゴロの打球を捕球できず、打球がその股間を抜けること。
- ナイター → night game
- 夜に行われる試合のこと。
- ネクストバッターズサークル → on-deck circle
- 次打者が待機する、ベンチ前の円形の場所
- ノーコン → bad control, lack of control
- 投球(または送球)のコントロールが悪いこと。
- ノック → fungo
- 人がバットでボールを打ち、その転がったボールを野手が捕って投げ返す守備練習。
- ノーヒットノーラン(無安打無得点試合) → no hitter
- ハーフスイング → check swing
- 打者が打とうとして、途中でスイングを止めること。
- バスター → slash bunt, slug bunt
- バントの構えを引いて、バットを振って打つこと。
- バックネット → backstop
- 本塁後方に張ってあるネットのこと。
- バックホーム → throw to the plate
- 野手が、本塁に向かって送球すること。
- バッティングピッチャー(打撃投手) → batting practice pitcher
- ヒット(単打) → single, a base hit
- 「シングルヒット」も、和製英語である。
- ピッチャーゴロ、ピッチャーフライ → a grounder (fly) to the pitcher
- ファウルグラウンド → foul territory
- フォアボール(四球) → base on balls, walk, (ball four)
- ~フライ → a fly ball to ~, pop-up, pop fly
- ちなみに英語の「pop fly」はフライ全般を指すが、和製英語の「ポップフライ」は内野定位置までしか飛ばないフライを指し、意味が異なる。
- ブラッシュボール → brush back
- フリーバッティング(打撃練習) → batting practice
- フルベース(満塁) → bases loaded (The bases are full.)
- (マウンドの)プレート(投手板) → rubber
- ヘッドスライディング → head-first slide
- 頭から塁に滑り込むこと。
- ホームイン → get [cross] home [the plate], come home, (score)
- 走者が本塁に触れること。
- ホームスチール → steal home
- 三塁走者が本塁に盗塁すること。
- ホームベース(本塁) → home plate
- ランニングホームラン → inside the park home run
- 地面に落ちたフェアの打球を守備側が失策を伴うことなく処理する間に、打者走者が本塁まで進塁できた場合に記録されるホームラン。
- リーディングヒッター(首位打者) → batting champion
- ワンポイントリリーフ → spot reliever
- 特定の1人の打者のために登板する救援投手のこと。
また、日本語の野球用語がアメリカなどで使用されるようになったケースも若干存在する。
- SAN-SHIN
- 三振のこと。
- SAYONARA
- ただし、サヨナラゲームではなく、"Good Bye Baseball"(入った!ホームラン!)の意で使われることが多い。
[編集] 国際大会
[編集] オリンピック
- オリンピックでは1904年セントルイス大会から8回、デモンストレーション・スポーツとして競技が行われ、その後1984年ロサンゼルス大会と1988年ソウル大会では公開種目として開催され、1992年バルセロナ大会から正式種目に昇格された。1996年アトランタ大会まではアマチュア選手の参加しか認められていなかったが、2000年シドニー大会からプロ野球選手の参加が可能となった。野球を国技と位置づけるアメリカやキューバの活躍が目覚しい。ただし、大リーグ所属選手は参加していない。
- 大リーガーが出場しない理由として、開催時期が基本的にレギュラーシーズンリーグ(予選リーグ相当)の終盤で、プレーオフの出場チーム決定時期(各リーグ・各地区の1位チーム+2位の最高勝率チーム=ワイルドカードの4チームずつが出場)で試合の質を落としてはいけないことなど、興業的な面の問題も絡んでいる。その代わりとしてマイナーリーグやセミプロ・独立リーグ所属選手が全米代表として出場している。
- オリンピックでの野球は8カ国の総当たり戦から始まる。延長戦の上限は無し。上位4カ国が決勝トーナメントに進出して予選1位と予選3位、予選2位と予選4位がそれぞれ対戦。勝者が決勝へ。敗者は3位決定戦に進む。尚、予選で敗退した4カ国はその順位が最終順位となる。
- 規模が大きくなり開催地の負担が増えたためスリム化を進める事となった夏季五輪の中で、野球は世界的な普及度の低さ、ドーピング対策の不備、大会後の施設利用の目途の立たない野球場の不要論などから2005年7月のIOC総会の投票で2012年ロンドン大会からソフトボールと共にプログラムから外される事が決まった。2006年2月のIOC総会でソフトボールと共にロンドン大会での正式種目復帰を求め再投票を実施するよう緊急動議が出されたが、「再投票を実施するか否か」という投票で過半数を獲得できず、この時点でロンドン大会での削除が最終決定した。2016年大会以降の扱いについては2009年にソフトボールとともに再び正式種目として採用するか否かIOC総会で審議される予定となっている。
[編集] ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)
ワールド・ベースボール・クラシックは、アメリカMLB機構の主催する野球の国際大会のこと。2006年3月に第1回大会が開催され、日本が優勝している。第2回大会は2009年、第3回以降は4年おきに開催される予定である。
[編集] その他の国際大会
[編集] 国際野球連盟(IBAF)
[編集] プロ・日本代表
[編集] 社会人・一般
- アジア都市対抗野球大会
- ハーレムベースボールウィーク
- IBAF女子ワールドカップ
- 女子野球世界大会 (国際女子野球協会(WIBA)が主催)
[編集] 大学
[編集] 高等学校
[編集] 少年
- リトルリーグ世界選手権大会
- リトルリーグ アジア・太平洋地区大会
[編集] 世界各国の野球リーグ
[編集] アジア
- 日本 (プロ野球・アマチュア野球の全てを対象にしたものとして全日本野球会議がある。)
- 日本野球機構(日本プロ野球)
- 四国アイランドリーグ
- 国民野球連盟(国民リーグ、消滅)
- プロ野球マスターズリーグ
- 北信越ベースボールチャレンジリーグ
- 東北ベースボールアカデミーリーグ(東北独立リーグ、構想)
- 日本独立リーグ(構想)
- Uリーグ沖縄(構想)
- 九州連盟(構想)
- フルキャスト・リーグ(構想)
- 美ら島リーグ
- 台湾
- 大韓民国
- 中華人民共和国
- アジアシリーズ
- アジア・ウィンター・リーグ(仮称、構想)
[編集] アメリカ大陸
- 北米
- メジャーリーグベースボール
- ニグロ・リーグ(消滅)
- 独立リーグ
- カナディアン・ベースボール・リーグ(カナダ)
- グローバルリーグ(消滅)
- メキシコ
- 中南米
- カリビアンシリーズ
- ハワイ・ウィンターリーグ
[編集] ヨーロッパ
[編集] オセアニア
- オーストラリア
[編集] 世界各国の野球組織
[編集] 世界
- 国際野球連盟(IBAF、世界各国の野球協会が加盟している国際組織である。2006年現在、およそ112の国と地域が加盟している。)
[編集] アジア
- 日本
- 台湾
- 大韓民国
- 中国
[編集] アメリカ大陸
[編集] ヨーロッパ
- イタリア
- イタリア野球・ソフトボール連盟
- ドイツ
- ドイツ野球・ソフトボール協会
- チェコ
[編集] 日本のアマチュア野球
日本のアマチュア野球は社会人野球と学生野球が独立して運営されている。
1990年6月20日に社会人と学生との連絡機関として、全日本アマチュア野球連盟が発足し、日本代表チームメンバーの派遣調整にあたるようになったが、あくまで連絡機関であり上部組織ではない。また、硬式野球と軟式野球(準硬式野球も含む)も互いに無関係な別組織の運営となっており、かつ、硬式・軟式それぞれにおいても、国内の全関連競技団体が統一的な組織体系にはなっていない。(詳細についてはアマチュア野球界における関連団体の組織体系を参照。)
[編集] 社会人野球
- 日本野球連盟
- 都市対抗野球
- 日本選手権
- 全日本クラブ野球選手権大会
- 東日本クラブカップ野球大会
- 中日本クラブカップ野球大会
- 西日本クラブカップ野球大会
- 社会人野球チーム一覧
[編集] 学生野球
[編集] 大学
- 全日本大学野球連盟~大学野球の統轄組織。(硬式のみ)
- 全日本大学野球選手権大会
- 明治神宮野球大会・大学の部
- 日米大学野球選手権大会
- 世界大学野球選手権大会
- ハワイ国際野球選手権大会
- その他(医科歯科系)
- 東日本医科学生総合体育大会(東医体)・硬式野球の部
- 西日本医科学生総合体育大会(西医体)・硬式野球の部
- 全日本医科学生体育大会王座決定戦(全医体)・硬式野球の部
- 全日本歯科学生総合体育大会(歯学体)・硬式野球の部
[編集] 高等専門学校(高専)
- 全国高等専門学校体育協会野球競技専門部
- 全国高等専門学校体育大会野球競技
[編集] 専門学校・専修学校
- 全国専門学校野球連盟 (硬式・軟式)
- 全国専門学校野球選手権大会 (硬式)
[編集] 高等学校
- 日本高等学校野球連盟~この下に各都道府県の高等学校野球連盟がある。(硬式・軟式を含む)
- 全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)
- 選抜高等学校野球大会(春の甲子園)
- 明治神宮野球大会・高校の部
[編集] 少年野球
- 全日本リトル野球協会(リトルリーグ)
- 日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)
- 日本ポニーベースボール協会(ポニーリーグ)
- 全日本少年硬式野球連盟(ヤングリーグ)
- 全国少年硬式野球協会(サンリーグ)
- 九州硬式少年野球連盟(フレッシュリーグ)
- 日本硬式少年野球連盟(ジャパンリーグ)
- ブロンコリーグ
- 世界少年野球大会(世界少年野球推進財団が主催)
- ジャイアンツカップ全国少年野球大会(中学年代硬式クラブチームの全国大会)
[編集] 軟式野球
[編集] 社会人・一般
- 全日本軟式野球連盟(JSBB)
- 国民体育大会
- ニッサングリーンカップ・全国草野球大会
- 全日本還暦軟式野球連盟
(本年に60歳を迎える人・またそれ以上の年齢の者だけで構成されたチームでの大会を行う)
[編集] 大学
- 全日本大学準硬式野球連盟
- 全日本大学準硬式野球選手権大会
- 全日本大学選抜準硬式野球大会
- 全日本大学9ブロック対抗準硬式野球大会
- 全日本大学軟式野球連盟
- 全日本学生軟式野球連盟
- その他(医科歯科系)
- 東日本医科学生総合体育大会(東医体)・準硬式野球の部
- 西日本医科学生総合体育大会(西医体)・準硬式野球の部
- 全日本医科学生体育大会王座決定戦(全医体)・準硬式野球の部
- 全日本歯科学生総合体育大会(歯学体)・準硬式野球の部
[編集] 高等専門学校(高専)
- 全国高等専門学校体育協会野球競技専門部
- 全国高等専門学校体育大会準硬式野球競技
[編集] 専門学校・専修学校
- 全国専門学校野球連盟 (硬式・軟式)
- 全国専門学校軟式野球選手権大会
[編集] 高等学校
- 日本高等学校野球連盟~この下に各都道府県の高等学校野球連盟がある。(硬式・軟式を含む)
- 全国高等学校定時制通信制軟式野球連盟~この下に各都道府県の高等学校定時制通信制軟式野球連盟がある。
- 全国高等学校定時制通信制軟式野球大会
[編集] 中学校
- 日本中学校体育連盟軟式野球競技部(中体連)~この下に各都道府県の中学校体育連盟軟式野球競技部がある。
- 全国中学校軟式野球大会(中学校所属野球部の大会)
- 全日本軟式野球連盟
- 全日本少年軟式野球大会(中学生年齢層のクラブチ-ムの大会)
[編集] 小学校
[編集] Kボール野球
- 日本Kボール少年野球連盟(公式サイト:日本K-Ball少年野球連盟)
[編集] 女子野球
[編集] 世界
- 国際女子野球連盟
[編集] 日本
- 女子軟式野球ジャパンカップ (「全日本女子軟式野球連盟」と「全日本大学女子野球連盟」(軟式)で合同の日本一決定戦)
[編集] 社会人・一般
- 日本女子野球協会(硬式・軟式を含む)
- 全日本女子硬式野球選手権大会(硬式)
- 全日本女子軟式野球連盟(一般の部)
- 全日本女子軟式野球選手権大会・一般の部
[編集] 大学
- 全日本大学女子野球連盟(現状の加盟校は軟式のみ)
- 全日本大学女子野球選手権大会(軟式)
[編集] 高等学校
- 全国高等学校女子硬式野球連盟(硬式のみ)
- 全国高等学校女子硬式野球選手権大会
- 全国高等学校女子硬式野球選抜大会
- 全日本女子軟式野球連盟(高校の部)
- 全国高等学校女子軟式野球選手権大会
[編集] 年少
- 全日本女子軟式野球連盟(少女の部)
- 全日本女子軟式野球選手権大会(少女の部)
[編集] 障害者野球
- 日本身体障害者野球連盟
[編集] 各種記録
野球は、様々な記録・統計の取られるスポーツであり、19世紀以来、有力選手の各種記録が試合結果と同様にファンに楽しみを提供してきた。
詳しくは野球の各種記録を参照のこと。
[編集] テレビ中継
- 選抜高等学校野球大会(春の甲子園)と、全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)の二つの高校野球の大会と、セリーグを中心としたプロ野球が主に中継されている。
- 高校野球の両大会は、全ての試合がNHKで全国放送されている。
- プロ野球で全国放送を行うものは、NHKを除き、セリーグの試合が主体となっている。ナイターの場合の放送時間は、基本的に19:00-20:54の約2時間で、試合が終わらない場合は、「最大21:09まで延長」(フジテレビ・TBS)「最大21:24まで延長」(日本テレビ)の措置が取られる事がある(「最大21:54まで延長」(日本テレビ)「試合終了まで放送」の場合もあったが、現在はNHKを除き、大事な試合にのみこの措置をとっている(主にオールスター・日本シリーズなど)。NHK(BSを含む)は今でも「試合終了まで放送」の措置をとっている。)。(詳しい内容はプロ野球中継を参照。)
[編集] 参考文献
- レジャー白書2005 財団法人 社会経済生産性本部 ISBN 4990219112
- 余暇・レジャー総合統計年鑑 2005 生活情報センター ISBN 4861261821
- スポーツ白書2010 笹川スポーツ財団 ISBN 4915944263
[編集] 関連項目
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