Wikipedia:なぜウィキペディアは素晴らしいのか
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキペディアを読んだり、何度か編集するにつれて、やがて、きっとこんな疑問が出て来るでしょう。: 「どうしてウィキペディアはこんなに素晴らしいんだろう?」この質問に対する回答をいくつか挙げてみましょう。
- ウィキペディアの記事は実に簡単に編集できます。誰でも「編集」リンクをクリックするだけで編集できるのです。誰かに内容を査読してもらうような面倒も不用です。大抵の人は必要を感じた時にすぐ編集できる方を好むでしょうが、この方法はとても効率的であり、他の似たようなプロジェクトに比べ、より「建設的」なものです。
- ウィキペディアにはお役所の手続きのような面倒臭いことはほとんどありません。かと言って、好き勝手にする無法地帯ではありません。社会的なプレッシャーやコミュニティーで合意された方針やガイドラインなどの規範はありますが、それには少しも官僚主義的なところはありません。何故なら、誰でも変更したければ変更できるのですから。そして他の人たちも彼らがそうするのを好みます。ですから、余計な障害がないのです。誰でも、いつでもプロジェクトを進めることができます。
- 論争の的になるようなテーマを手っ取り早く理解するには中立的な観点で書くという方針があるウィキペディアは格好の場所です。アラブとイスラエルの紛争に関して概要を知りたいのに、10分しかないときは? カシミール地方で一体どんな騒動があったのかや、幹細胞研究に関する賛否について疑問があるときは? ウィキペディアの記事は様々な観点を公平に扱うように書かれているので、そのようことを調べるのに最適です。
- 伝統的な百科事典は一年に一度しか改訂されないかもしれませんが、ウィキペディアは一時間に何百回も改訂されます。あなたが最近の出来事、最新の科学、ポップカルチャー(大衆文化)など急激に変化する分野に興味があるなら、これは凄いことです。
- ウィキペディアでは、このテーマについて書かないといけないとかの要求もありませんし、誰からも割り当てをされることもありません。つまり誰でも興味あるところを見つけて、すぐさまそれに付け加えることができます。(既存の記事も良くできるなら -- ただし現段階では、私たちが森羅万象をカバーするにはまだまだ大きな余地があります!)。このことがやる気を高め、楽しくさせるのです。
- ウィキペディアは創作物を共有するオープンコンテントという考えに基づいて、GNU Free Documentation Licenseというライセンスを適用しています。この共同で百科事典を作り上げるという公共のプロジェクトの素晴らしさを知って、人々は自分も貢献しようと頑張るのです。
- 記事は着々とより磨き上げられて行き、徐々に良くなってゆきます。理性的な利用者が参加する場合には特にそうです(この場合、他の人は手伝う傾向にあります)。最初は平凡だった記事も、今では平凡以上になっている記事がたくさんあります。当然のことながら、このプロジェクトが長年続いて、もっと多くの人々を惹きつけたらどうなるでしょうか。記事が更に磨かれないなどということがあり得るでしょうか?
- ウィキペディアは、非常に頭脳明晰な人々をあっと言う間に魅了するように思われます。しかも、ここにはプロの専門家もいます。やがて、趣味で参加する人やマニアによる多くの作品は、専門家の手によって大きく改良されることができます(また、間違いなくそうなるでしょう)。このことにより、ウィキペディアは心地よい知的なコミュニティになり、ウィキペディアの記事の品質は、もっと、もっと高くなるでしょう。
- ウィキペディアは、目まぐるしい勢いで成長し、成長率はうなぎのぼりです。2006年7月現在、平均成長速度は、日本語版だけで「一日に350項目」を超え、プロジェクト全体では一日に8000項目以上になります。ゆっくりですが広まりつつあります。
- ウィキペディアには、Google や Yahoo! などの検索エンジンを通して、より多くの参加者が集まり、記事の執筆を増やしています。ウィキペディアの記事が多くなればなるほど、我々へリンクする人の数が増え、Google 内におけるウィキペディアのランキング(とリストに含まれる記事数)が上がります。よって、ウィキペディアにおいては「富めるものは富み」、「作れば、必ず客がやってきて」、どんどん大きくなるのです。
- ウィキペディアは更なる成功を手にするでしょう。日本語版は2006年4月9日に200,000項目に到達しました。現在では全ての言語版の合計で450万項目を超えています。大量の平凡な記事が相変わらず存在し続けるということも、もちろんありえるでしょうが、何ヶ月もの経験を経たなら、そのままでないかも知れません。各記事は優れた百科事典の水準までゆっくりと記事を磨き上げられるでしょう。そういう多くの例をすでに見てきています。
- ウィキペディアは肥沃な土壌である。ほかにもうまい比喩がないか考えてみて下さい。(ふさわしい比喩は、ジンボ・ウェールズに伝えることができます。)
- ウィキペディアは紙ではなく、それは素晴らしいことです。
- 「他言語」のリンクをクリックすればそのテーマの外国語表記を手軽に知る事ができます。
- World Wide Webの発明者ティム・バーナーズ=リーは、彼の著書『Weaving the Web/Webの創生』において、ウェブは編集するよりも読む方が簡単なメディアへと成長していると繰り返し述べています。彼は、ウェブが現在のものよりも共同作業を行うメディアになり、ブラウザはエディタとして機能するだろうと予想しています。ウィキ (Wiki) ベースのサイトは、彼の構想に近いものです。
以上はウィキペディアのよいところを述べてきましたが、中立的な観点というウィキペディアの方針によれば、事実として存在する”ウィキペディアへの批判”も述べるべきですね。なぜウィキペディアは素晴らしくないのかも御覧下さい。また、よくある批判への回答も参照して下さい。