アトル・セルバーグ
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アトル・セルバーク(Atle Selberg, 1917年6月17日 - )はノルウェーの数学者。父や兄弟がみな数学者という環境で育った。
すでにギムナジウム終了年次には、モックテータ函数の位数の決定の論文を発表していた早熟の数学者。初期には解析数論、とくにリーマン予想などに取り組み重要な結果を得ていたが、一躍彼の名を有名にしたのは素数定理の初等的な証明を発表したことであった。彼はこれらの業績によってついに1950年フィールズ賞を受賞した。セルバーグの篩(Selberg's sieve)の考案を初め、フィールズ賞受賞後も不連続群を研究して跡公式を発見し、セルバーグ・ゼータ函数を構成しリーマン予想の類似物の証明をするなど大きな業績を残した。
インドの天才数学者ラマヌジャンには、非常に大きな影響を受けたことが知られている。