アンピトリテ
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アンピトリテは、ギリシア神話上の海の神ポセイドンの妃。アンピトリーテーあるいはアムピトリーテーとも。名前の意味は「第3の原素」、つまり海をあらわす。
アンピトリテは、ネレウスがオケアノスの娘ドリスとの間にもうけた50人の娘ネレイデスの一人だといわれる。ポセイドンの求婚に始めは抵抗したが、ポセイドンからイルカをプレゼントされ、婚姻を承諾した。また一説には、アンピトリテは、はじめポセイドンを嫌って海の西の端オケアノスの宮殿に隠れた。しかし、1匹のイルカがポセイドンに隠れ場所を教えた。その結果ポセイドンはアンピトリテと結婚できたことを喜び、このイルカを天に上げたのが、いるか座となったという。
ポセイドンとの間に、トリトン、ロデ、ベンテシキュメを生んだ。トリトンは上半身が人間、下半身がイルカ(または魚)の姿をしている。
レトがデロス島でアルテミスとアポロンを出産したとき、ディオネ、レア、テミスとともに立ち会った。
ポセイドンはもともと大地の神だったが、アンピトリテとの結婚によって海も司るようになったともいわれる。