アーク・エネミー
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アーク・エネミー ARCH ENEMY |
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出身地 | スウェーデン |
活動期間 | 1996年~現在 |
ジャンル | メロディックデスメタル |
レーベル | Wrong Again Records センチュリー・メディア・レコード トイズファクトリー |
メンバー | アンジェラ・ゴソウ マイケル・アモット シャーリー・ダンジェロ クリストファー・アモット ダニエル・アーランドソン |
旧メンバー | ヨハン・リーヴァ マーティン・ベンソン ピーター・ウィルドアー ガス・G フレドリック・オーケソン |
アーク・エネミー(ARCH ENEMY)は、スウェーデンのメロディックデスメタルバンドである。
マイケル・アモット(g)と、弟のクリストファー・アモット(g)を中心に結成。マイケルは情緒的で直感的なメロディアスなギターラインを得意とし、弟のクリストファーはイングヴェイ・マルムスティーンスタイルの速弾きを得意とする。初期には他のメンバーはあまり安定しておらず、入れ替わる事が多かった。2001年以降は安定したラインナップであったが、2005年にクリストファーが脱退し、ガス・Gやフレドリック・オーケソンを代役としていた。2007年にクリストファーが復帰。
バンド名はアーチ・エネミーと呼ぶ事があり、より英語の発音に近いのはこちらである。日本での配給元であるトイズファクトリーが表記を「アーク・エネミー」としたのは、1st発売当時「アーチ」という英単語は馴染みにくく、アーチ橋などを連想させるため変更したのだと言われている。Archは、Arch Angel(大天使)のArch、Enemyは神の敵と言う意味で、「大いなる神敵」といった意味になる。
目次 |
[編集] 音楽的特徴
- ダニエル・アーランドソン(元アット・ザ・ゲイツやザ・ホーンテッド、クレイドル・オブ・フィルスで活動していたエイドリアン・アーランドソンの実弟)の激しいドラムの上に、デスメタル特有のデスヴォイスや強靭なギターリフ、さらに叙情的なリードギターを組み合わせた独特のスタイルを持っている。これは彼の最初のバンドであるカーネイジ(このバンドにはディスメンバーの中核となるマッティ・トルキらも在籍していた)における北欧的な叙情的要素と、敬愛するマイケル・シェンカー、レスリー・ウェスト、フランク・マリノなど壮絶な「泣き」の音色が源泉にあろう。
- リフやリードでハーモニーを弾く場合、基本的にはマイケルが低いパートを弾き、クリストファーが高いパートを弾いている。
- テンポ・チェンジをする曲が非常に多く、楽曲に陰と陽の抑揚を付けている。これはダニエル・アーランドソンを中心に、メンバーの演奏能力の高さを証明するものでもある。
- 1st~3rdアルバムではチューニングを2音半下げていたが、4th以降は2音下げに変更している。初期の曲も現在は全て2音下げのチューニングで演奏されている。
- ヴォーカルスタイルについては、1st~3rdでのヨハン・リーヴァは、ハードコア・パンクからの影響を窺わせる、感情を撒き散らしながら暴走するような歌唱スタイルであり、一方4th以降のアンジェラ・ゴソウはデスメタル由来の無慈悲な強烈さと正確無比なリズム感を持つ。世界的にバンドの人気が拡大したのはアンジェラ時代以降であるが、ヨハンを支持する声も根強い。
- 5th以降、アメリカのメタルシーンで主流となっている跳ねるようなリズムを多用するようになってきている。
[編集] 略歴
- イギリスのデスメタルバンドカーカスの4thアルバムで、アグレッシブなデスメタルに泣きのメロディーを導入し、ヘヴィメタルの一般リスナー層に大きな衝撃を与えた『ハートワーク』に参加し、その後カーカスを脱退したマイケル・アモットは、スウェーデンに戻りしばらくスピリチュアル・ベガーズというブラックサバスやトラブル、キャンドルマスといったドゥーム・ロック的なハードロックバンドを結成し活動していた(現在も活動中)、そのうちにデスメタルのプロジェクトを立ち上げ、アルバム『ブラック・アース』を作成し、プロジェクト名をアーク・エネミーと名付けた。このアルバムの出来は良かったがカテドラルの来日公演のスペシャルアクトとして初来日公演終了と共に終わる筈だった。しかし、日本での反響がとても良かったために自信をつけ、パーマネントのバンドして始動していくことになる。
- 1998年に2ndアルバム『スティグマータ』を発表。前作で打ち出した暴力性をそのままに、沈み込むようなヘヴィなグルーヴが支配するといった作風となる。このアルバムをレコーディングする際にDrのダニエル・アーランドソンが一時バンドから離脱しており、ダニエルの代役としてピーター・ウィルドアー(後にダーケインを結成する)を加入させた。ミドル・テンポの曲を中心に書いていき、楽曲を日本のレコード会社とのライセンス契約の際に提示したところ、日本のレコード会社側は「これでは納得できない、もう2曲レコーディングしなきゃダメだ。速い曲を」と言われ、急遽、2曲追加することに。また当時、マイケルがベース(当時)のマーティンとバーで喧嘩してバーを破壊して損害賠償金を支払うことになってしまったり、ダニエル復帰後のアルバム完成後の来日公演でのライブパフォーマンスが酷かったりと、マイケル自身、このアルバムにあまり思い入れは無いらしい。
- 1999年にベースのマーティンの後任にマーシフル・フェイトなどで活動していたシャーリー・ダンジェロが加入。そして3rdアルバム『バーニング・ブリッジズ』を発表。デビュー時から築き上げてきた暴虐性と叙情性の融合はこのアルバムで完成することとなる。このアルバムを最高傑作と推す者も多い。しかし2000年、マイケルはカーネイジ時代からの盟友であるボーカルのヨハン・リーヴァをライヴでのパフォーマンスの悪さを理由に解雇する。マイケルにとってヨハンは盟友という事もあり解雇については苦渋の決断だったそうだが、現在でもヨハンとマイケルは友好的な関係を保っている。その後、ヨハンはノンイグジストなどのプロジェクトを経て、現在はハースというバンドを結成、今に至る。
- ヨハンの解雇後、バンドは後任ボーカリストを迎えないままレコーディングを開始する。この頃、ヨハンの後任に元アット・ザ・ゲイツでロック・アップ等で活動していたトーマス・リンドバーグ、または元カーカスのジェフ・ウォーカーが加入するという噂もあったが、4thアルバム完成間近となった2001年に、ドイツ人女性ボーカル、アンジェラ・ゴソウがメンバーとして加入した。
- 2001年、4thアルバム『ウェイジス・オブ・シン』を発表。疾走感を抑えたモダンな作風で、よりパワフルでメカニカルなヘヴィメタルを展開。また女性ボーカルが加入したことでも話題になった。3rdアルバム『バーニング・ブリッジズ』同様、このアルバムを最高傑作と推す者も多い。音楽性の変化については従来のファンの一部からは否定的な評価も受けた。
- 2003年には5thアルバム『アンセム・オブ・リベリオン』を発表。前作で得た攻撃性をより前面に押し出し、曲構成もシンプルになった。クリストファーのクリーン・ヴォーカルを導入するなどファンには賛否両論に。
- 2004年のツアー終了後、年末から6thアルバムに向けてのアルバム製作を開始する。数ヶ月かけて製作し、完成もほぼ間近に控えた2005年6月、デビューからのメンバーでマイケルの弟であるクリストファーが暫く学業に専念する事を理由に脱退を表明した。他のメンバーもクリストファーを引きとめようと努力したものの、クリストファーの意志は固く脱退することになった。そして同年7月に6thアルバム『ドゥームズデイ・マシーン』を発表。やはりモダンな作風ながら、初期に見られた叙情性のあるツインギターを再び前面に押し出した。また、クリストファーの代役(臨時)を務める事になったガス・Gもゲスト参加している。
- クリストファー脱退後、オズフェストへの参加が決定し、急遽後任としてナイトレイジやファイアーウィンドなどでの活躍で知られるギリシャ人ギタリスト、ガス・Gを迎えた。なお、ガス・Gは複数(前述の2組を含む)のバンドを掛け持ちしていたが、自身のバンドであるファイアーウインドに専念するため、夏のアメリカツアー終了をもってアーク・エネミーを離れた。(バンド側は正式に加入を打診するが断られている)。
- 2006年10月14日に日本のヘヴィメタルフェスティバル「LOUD PARK 06」に出演した。
[編集] メンバー
[編集] 現在のメンバー
- Vo:アンジェラ・ゴソウ (Angela Gossow) (2000-)
- G:マイケル・アモット (Michael Amott) (1995-)
- G:クリストファー・アモット (Christopher Amott) (1995-2005,2007-)
- B:シャーリー・ダンジェロ (Sharlee D'Angelo) (1998-)
- Ds:ダニエル・アーランドソン (Daniel Erlandsson) (1995-)
- 加入前はユーカリストやイン・フレイムスに在籍していた。
[編集] 元メンバー
- Vo:ヨハン・リーヴァ (Johan Liiva)(1995-2000)
- 元カーネイジ、現在はハースに所属。
- B:マーティン・ベンソン (Martin Bengtsson)(1997-1998)
- 1998年の2ndアルバム『スティグマータ』に参加。
- Ds:ピーター・ウィルドアー(Peter Wildoer) (1998)
- 1998年の2ndアルバム『スティグマータ』に参加。
- 現在ではダーケインをメインに活動している。
- G:フレドリック・オーケソン (Fredrik Åkesson)(2005-2007)
- 元タリスマン、またティアマットのツアーに参加していた。
[編集] サポート・メンバー
- G:ガス・G (Gus G)
- 脱退したクリストファー・アモットの代役としてツアーに参加。
[編集] ディスコグラフィー
※CDの国内盤は全てトイズファクトリーから発売されている。
[編集] フルアルバム
- 1996年 ブラック・アース BLACK EARTH
- 1998年 スティグマータ STIGMATA
- 1999年 バーニング・ブリッジズ BURNING BRIDGES
- 2001年 ウェイジス・オブ・シン WAGES OF SIN
- 2003年 アンセム・オブ・リベリオン ANTHEMS OF REBELLION
- 2005年 ドゥームズデイ・マシーン DOOMSDAY MACHINE
[編集] シングル・ミニアルバム
- 2002年 バーニング・エンジェル BURNING ANGEL(ミニアルバム)
- 2004年 デッド・アイズ・シー・ノー・フューチャー DEAD EYES SEE NO FUTURE
[編集] ライブ・アルバム
- 2000年 バーニング・ジャパン BURNING JAPAN LIVE 1999
- 1999年の来日公演を記録したものである。ヴォーカルはヨハン・リーヴァ。
[編集] DVD
- 2006年 ライヴ・アポカリプス LIVE APOCALYPSE
[編集] 関連項目
- メロディックデスメタル
- イン・フレイムス(ダニエル・アーランドソンが在籍していた)
- カーネイジ(マイケル・アモット、ヨハン・リーヴァが在籍していた)
- カーカス(マイケル・アモットが在籍していた)
- キング・ダイアモンド(シャーリー・ダンジェロが在籍していた)
- シナジー(シャーリー・ダンジェロが参加している)
- スピリチュアル・ベガーズ(マイケル・アモットの別バンド)
- ダーケイン(ピーター・ウィルドアーが在籍してる)
- タリスマン(フレドリック・オーケソンが在籍していた)
- ディスメンバー(シャーリー・ダンジェロが在籍していた)
- ノンイクジスト(ヨハン・リーヴァが在籍してた)
- ハース(ヨハン・リーヴァが在籍している)
- マーシフル・フェイト(シャーリー・ダンジェロが在籍していた)
- ユーカリスト(ダニエル・アーランドソンが在籍していた)