インバー
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インバー(invar)は常温付近で熱膨張率が小さい合金である。ニッケル36%、鉄64%。日本語では不変鋼とよばれる。フランス語読みでアンバーともいう。1897年にフランス人物理学者シャルル・エドワール・ギヨームがFe-36Ni合金でインバー特性を発見した。磁気歪みによる体積変化と通常の格子振動による熱膨張が相殺しあって、ある温度範囲での熱膨張が小さくなるのを利用するものである。
温度によって寸法が変化しないので、時計や実験装置に用いられる。
材料 | 組成(wt%) | 線膨張率 ×10-6 |
Fe(比較材) | 12 | |
インバー | 63.5Fe-36.5Ni | 1.2 |
スーパーインバー | 63Fe-32Ni-5Co | ±0.1 |
ステンレスインバー | 36.5Fe-54Co-9.5Cr | ±0.1 |
Fe-Pt合金 | 45Fe-55Pt | -23.6 |
Fe-Pd合金 | 57Fe-43Pd | 1.0 |
線膨張率は100℃から200℃の間の平均の値。
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